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#5 会社員のままだったら気づけなかったこと

会社員を辞め、「ムショク」として今後の働き方を模索し始めて感じていることを書き出してみました。


お金への意識がより明確になる

給与という定期収入をなくす選択をしたので、当面はマイナス残高の連続になります。お財布は寂しくなりますが、この道を選んだのは自分。加えて今年は自己投資にも費やすと決めているので、MoneyFowardの残高減マーク表示に慣れていかないといけません。
私の場合、会社を辞めると考えたことから強制的にお金に意識が向くことになりましたが、会社に雇用されていると、仕組みとして税金が毎月控除されていきますし自分の銀行口座に払われる金額だけをみていても生きていけますね。税徴収の仕組みはよくできていると思う一方、改めて会社ってお金のことをあまり考えなくさせる箱だなと体感中です。1年後にはお金について考えてよかったと思いたいものです。

会社員生活の時間感覚が抜けない

会社員の時は裁量労働制だったこともあり、日常の中に仕事が溶け込んでいて隙間があれば仕事をしていました。コロナの時からリモートワーク中心になるとその傾向が強まり、会社関係のチャットやメールにはプライベートな時間でもタイムリー対応していました。
まだその感覚が想像以上にカラダに染み付いているので、これまで当然にあったことがなくなった今、自分の1日の時間配分は試行錯誤中です。決められたスケジュールに縛られるのが嫌いな自分とはいえ、流石に体内時計が混乱している感覚で、健康のためにも大まかなスケジュールは必要そうです。習慣化が大事だと、身体の状態から理解することとなりました。

会話量は減る分、思索の時間増える

我が家はひとり親家庭なので、普段の会話は子どもとの会話が中心です。子どもは定義としては「不登校」にあてはまり、フリースクールに通っているとはいえ、家にいる時間は多いです。親の仕事がなくなったことで、結果的に親子の会話量も倍増しています。思春期の難しい時期ですが、向き合える時間が取れる生活ができていることは親としても幸せです。

反面、大人との会話は激減しています。1人の時間が辛い人にはちょっとキツイポイントかもしれません。私は、逆に1人の時間が取れないと元気に生きていけない部類の人間なので、思索の時間に置き換わっており、頭の中は忙しい毎日を過ごしています。

ただ、いくら1人好きとはいっても多少の対策はしています。退職前から「介護や育児で離職すると、孤独感でメンタル面の状態が悪くなる人もいるから気をつけて」と多くの方からアドバイスをいただいていました。

そんなこともあり、今は自分がやりたかった分野で2つのスクールに通っています。オンラインですが、週に何度かセッションやクラスがあります。この場で最低限の大人との接点ができているのでバランスがそこそこ取れているかもしれません。
とはいえ。まだ脱会社員生活が2ヶ月ぐらいだからランナーズハイ的に満足というだけで、半年ぐらい経つと「これは無理だ」となるかもしれません。経過はまた整理したいと思っています。

肩が軽くなる

今、肩がとても軽いです。
「は?」という話ですが、肩の変なハリが全くなくなり、痩せてもないのにカラダが軽く感じます。身体の力がうまく抜けている、という方が正確かもしれません。

やっていた仕事は嫌いではありませんでしたが、会社の箱から出た開放感なのか、はたまた、やりたくない部類の仕事がなくなったからなのか、解放感に包まれています。今はすっきり、の一言に尽きますが、これまでは「きちんとしなければ」という緊張感が身体に表れていたのかもしれません。

自分の本来の性格や性質が浮き彫りになる

時間の使い方のペースが掴めていないところに影響していそうなのが、本来の自分の性格や性質です。社会人として働くうちに「自分が変わった、オトナになった」と思っていましたが、社会人としてちゃんとするために身につけていた鎧もあったようです。

(1)やりたいことには寝食を忘れて没頭していたい
時間を忘れてずっと没頭してしまいます。今入っているスクールは課題もあり、つい集中してしまいます。子どもに「今日の夕飯はどうする?」と聞かれて時間に気がつく、ということが既に何度も発生しています。
あれだけ無駄に思っていた会社の「定例会議」なんて予定があれば、強制的に区切りを作れるのに、と懐かしい気もしてきます。こんな調子が通常運転になると、”スマートなフリ”をした会社員にはもう戻れない可能性がありそうです。

(2)自分の好きなように過ごしたい
「できる限り、自分が好きなように過ごしたい」という欲求がとめどなく湧き出しています。家族がいると家族に合わせることも必要ですが、振り返ってみると会社でもちょっとずつ我慢してきたように思います。
特に、管理職になってからは自分のキャリアよりチームメンバーのキャリアを優先していたように思います。管理職の仕事にはやりがいがあり、自分のチームに所属している人には活躍して欲しいとかなりガチで向き合っていました。何年か一緒に関わり、パワーアップしていくメンバーに伴走できた嬉しさも得難い経験でした。

反面、自分の異動やキャリアチェンジ、といった「場所や軸をずらす機会」という意味ではその時々の事情でやりたいことが希望どおりにはいかないこともありました。特に年齢が下の若手や中堅の部下が成長していくと、今後のキャリアを広げるために別の部署や仕事に送り出す役割も続きました。自分自身、部下育成について評価はもらえても、「私はこの役割だけをメインにひたすら今後も続けていくことになるのだろうか」とふと思ってしまうこともありました。これが管理職の宿命なのか?と「ささいな諦め」のようなものもあったのかもしれません。

今は、会社を離れたのでひたすらに自分のことだけ考えていられます。今後どうなるか想像はつきませんが、自分自身のこと「だけ」に時間が使える充実感が味わえただけでも退職の価値は感じています。

これまで、日本人として求められるであろう「ちゃんとした社会人」をやってきたつもりですが、本来のワガママな自分との付き合いを再び始めることになりそうです。

それにしても、まとめてみると、どれも「会社員だからできない」、「会社員だと分からない」なんてことはない、実に大した話でないことばかり。会社を辞めてからしみじみと気がつくというのも微妙な気がしています。「ジブン株式会社」の経営がやはり大事ですね!

最後に。認知症の介護をきっかけに、親の成年後見の申立を行っています。ここ1ヶ月以内に後見人が確定予定なので、この経験は文字にしてまとめてみる予定です。成年後見についての動画も見ることとなったのですが、こんなきっかけがなければ裁判所HPの掲載動画は知らなかった気がします。ではまた次回。

#ジブン株式会社マガジン
#辞め会社員

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