どうぞ閉めてください

三が日が終わり、四国の実家から関西へ戻る。
新幹線の自由席乗車率は、150%も。
車掌さんがあくせくしながらアナウンスする。

「お客様の乗り降りの関係でダイヤが遅れております、ご迷惑をおかけして申し訳ございません」

謝らなくてもいいのにな、と思う。
でも、謝ってほしい人もいるのかな、とも思う。

もしその一言がなかったら、どうなるんだろう。

わたしがよく利用する私鉄で、わたしの心にはしっくりくるアナウンスがある。
電車のドアが閉まるときの言葉。

「ドアを閉めます」

たぶん、よく聞くのは「ドアが閉まります」だと思う。でも、その私鉄は、「閉めます」と言う。

それでいいじゃんか、と思う。
でも、その言い方が気に障る人もいるのかな、と思う。
そんなことが気になるわたしは変なやつかもしれない、とも思う。

必要以上に気を使うことはないと思う。
でも人それぞれ「必要」の基準が違う。
だから、考えられる限りの「必要」の予防線をはるのだろう。

どれだけ予防線をはるか、という基準が近い人とは、居心地がいいのかもしれないね。

そろそろ関西のお家に着くのでおしまい。