見出し画像

寂しい夜にはペンを持て

2024年、毎月本を読むことを目標としていた。
折角なので読んだ本を紹介したいと思う。
こちらは6月に読んだ本。

文章の書き方、頭の中の考え事の整理の仕方、自分との向き合い方
を教えてくれる書籍。
エッセイ調で書かれているので、どの年代でも読みやすく頭に入ってくる。

本嫌いの学生の弟にも勧めてみた。
読んでくれるといいな。

以下は心に留まったポイント。

じっと腕組みしたまま考えるのは、むずかしい問題を暗算で解こうとしているようなものだ。頭はこんがらがるし、なかなか答えにたどり着けない

p59

人は日々を過ごしていると様々な感情をもつ。それは何かを思っているだけ。モヤモヤした感情があり、解決するのであれば考える必要がある。考えるとは答えをだすこと。
書くのがいいのは、消しゴムがあるから。一度口に出して、相手に伝えてしまうと取り返しはつかない。その時点での言葉を連ねて、消して書き直してを繰り返すことで次のステージへと向かうことができる。自分と向き合うには、頭の中に漂っている言葉を見える化させてあげる必要がある。

『泣いたり笑ったりおしゃべりしていたあのときの自分』を、ある程度の時間を経た『今の自分』が淡々と描写していく。

p119

いまの自分が『あのときの自分』の感情に答えを出す。あのときの自分はこうだったはずだと、答えを決める。

p127

いざ日記を書こうとしても、文章を書きなれない人には何をかけばいいのか分からず立ち止まってしまう。私も文章を書くことへの苦手意識がある。日記を描くことになれば、朝から起こった出来事を並べてしまいそうになる。今までの私もそうだった。

『朝起きて、ストレッチした。今日は運動もできた。その後は友達とご飯に行って4時間以上同じお店で話して楽しかった。』

とても「感動」なんてひと言ではくくりきれない、たくさんの感情が湧き起こったんじゃないかな?・・・パッと思いついただけのなんにでも使える便利な言葉で片づけている。

p84

どこかの場所をスローモーションで描く。・・・
『書こう』としたとき、ようやくスローモーションのカメラを手に入れるんだよ。

p185

「朝起きてストレッチ」の部分であれば、
今日はいつもより早起きすることができた。時間を有効活用したいなと思って、ストレッチをした。今まで身体を動かしていなかったので、ガチガチになっている。今度富士山に登るから、有酸素運動もしないといけないな。頂上に行けずリタイアにならないようにしたい。
心なしか化粧のノリがいい気がする。ラメを入れたり、マスカラを赤色にしたりと念入りにできた。5年ぶりに会う友達とご飯に行く。とても気分がうきうきしている。』

のような感じだろうか。

『未来の自分』に向けて(言葉の)ロープを投げている。そして3年後のタコジローくんはきっと、笑ってその日記を読むことになる。たとえ今が苦しかったとしてもね。

p148

日記は書くものではなく、育てるもの。秘密の書き物としてはじまった日記は、やがて秘密の読み物になる

p269

読み手を意識して書くこと、読後感。重要さは日記でも同じ。
読まれることを意識しない日記は、ただの言葉の暴力や殴り書きになってしまう。書くことで悩みや考え事もクリアになっていき、自分をさらに好きになれるような気がする。

noteは自分の媒体だから、どんな文章を誰に向けて書けばいいかよく悩んでいる。でも今はまず、自分がひとりの読者との意識を持とうと思う。



この記事が参加している募集

この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?