オアシスがとどいた日
会社帰り平日の夕方。今年もちょうど半年を過ぎようとしている。
ショッピングモールで用事を済ませた私は、駐車してある白いボディの愛車に乗り、エンジンをかけた。
ブォンという音がしたあと、クーラーからの生ぬるい風が顔を直撃した。
モヤモヤした空気の中で、フロントガラスから向かいの車に目をむけると
運転席の女性が私の顔を見て、ニッコリと笑った。
「カーコねえ?」
居るはずのない叔母の名前をつぶやいた。
亡くなってから6年ほど経っている。
ぼんやりした頭でもう1度その女性を見直すと、