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「陰」があるからこそ出せる魅力

常にポジティブな人に憧れる。
…というのは昔の話で、(もちろん常に暗いのは勘弁だけど)少し陰がある、内面はいわゆる陰キャ寄りの人の方がどことなく人間らしさを感じるというか、惹かれるものがある。

Twitterで有名な麻布競馬場さんの新刊「令和元年の人生ゲーム」。
発売を知った途端、amazonでポチってしまった。

私はこの著者の方がTwitterで以前から繰り広げていた、短編小説みたいなものがずっと好きだった。
それは決して明るいものではなく、人間心の闇の部分を赤裸々につづったような内容で、読み終えた後の虚無感は凄い。出てくる登場人物は、誰しもが「ああ、そういうやついるよね(苦笑)」と共感してしまうような、非常に解像度が高いキャラクターばかり。

著者は慶應出身、そして今は恐らく大手企業でバリバリ働いているような30代前半の男性。
世間的に見ればいわゆる「勝ち組」とされるような人間があのようなドロドロした文章を書くからこそ、「平凡な人間を見下している」と嫌な印象を抱く人は一定数いる。

でも私はずっとこの人の文章が好きで、Twitterの最新文学が出る度に釘付けになって読み、また新刊が出る度に速攻買ってしまうほどである。

今回の本も本当に面白い。
なんというか私も大学時代は正直「意識高い系」だったので、登場人物の気持ちが分かるのだ。

まぁまぁ意識高い系だったからよく分からないインターンに結構参加していたし、誘われた意識高い系イベントには基本的に足を運ぶようにしていた。
そして、そこでのグループワークでたまたま出会った意識高い人の紹介で、今通っているビジネススクール的なものにも出会えた。

そこでも世間的に見れば「意識高い系」なことを色々とやっているけれど、ここはとにかく実戦形式というか、実態に即した学びを破格でさせていただいている。
結果、この環境で学び続けて7年が経ち、最近は仕事でも少しずつ結果を出せるようにもなってきた。

意識高い系は確かに一見「痛い」けど、フットワークの軽さは本当に大事だと思う。
がむしゃらにでも行動し続けた先に、良いご縁に恵まれることができれば、人生はよい方向に向かっていくのである。

内面に「陰の部分」があるのは決して悪いことではない。
むしろそれがあるから、目の前の人の課題に心から共感でき、かつ真に力添えできるものがあると思う。

「何者」になんてなれなくて良くて、今の自分らしさを大事にしながら、今後も自分のペースでステップアップしていければ良いのである。

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