カラバッチョの過去【後編】

田中先生「いやー、やはり夜にジョギングするのは楽しいな!ハッハッハーッ!」

田中先生は道路でジョギングをしていた。

田中先生「ん...?...なんだあれは!?空から子供!?助けに行かなくては!!」

田中先生はカラバッチョの落下地点に激ダッシュして、無事にカラバッチョをキャッチした。

田中先生「フーッ、ギリギリセーフだな!」

カラバッチョ父「チッ...!」バサバサッ!!


田中先生「(...この子...顔面がボコボコに殴られている...それと身体中に数え切れないほどのアザがあるな...今すぐ病院に運ぶか)」

田中先生が病院に足を運ぼうとした時だった。

カラバッチョ「ちょっと待ってください。」

カラバッチョ父は田中先生の前に立った。

田中先生「すみません。貴方は誰ですか?」

カラバッチョ父「貴方が抱えている子供の親です。子供を返して貰えますか?」

田中先生「...何でこの子はこんなにボロボロなんですか?」

カラバッチョ父「.....。そんなのどうでもいいでしょう。早く渡してください!!」

父親は口調が荒くなった。

田中先生はすぐに理解した。この男が子供の怪我の原因ということを。

田中先生「どうでも良くないですよね?」

カラバッチョ父「いいから早く渡しーー」

ドゴッ!!

田中先生は父親の腹にパンチを喰らわせた。

カラバッチョ「ゴハァッ!!」

田中先生「もういっちょ!」

ゴッ!!

カラバッチョ「グォォッ...」ドサッ

さらに顔面を殴られ、父親はその場で倒れ、気絶してしまった。

田中先生「(さて...走るか)」

田中先生はカラバッチョを担ぎ、ダッシュで病院へと向かった。



カラバッチョ「...あれ...ここは?」

田中先生「おー、やっと起きたか!」

カラバッチョ「...誰だよ」

田中先生「俺か?俺の名前は田中!やまびこ学校の先生だ!」

カラバッチョ「...がっこう?せんせい?何それ。」

意味不明な単語が並ぶ。なんだそれは。

田中先生「......そうか。学校を知らないのかー。学校っていうのはな、信頼出来る仲間、信頼出来る大人達がいる所だ!先生はその信頼出来る大人達の一人っていう訳だ!」

カラバッチョ「...っ!!」

過去の生活がフラッシュバックした。

そんな訳ない。信頼出来るヤツなんているか。俺がその事を一番知っている。

田中先生「さあ、立てるか?俺の手を握ってーーー」カラバッチョ「離せっ!!」

俺は田中先生の手を振り払った。

カラバッチョ「信頼出来る仲間?信頼出来る大人!?そんなやつがいる訳がないんだよ!!お前にはわからねえだろうがな!!俺が一番そのことを知ってーー」

田中先生「...」ギュッ   カラバッチョ「!」

田中先生は俺の肩を掴んだ。

田中先生「...お前の言ってる通り、確かにこの世に悪い人達は沢山いる。だがな、学校はそんな人たちばかりじゃない!!君も学校に入らないか!学校は楽しいぞ!」

カラバッチョ「...!」

俺は田中先生の言葉に心を打たれ、大粒の涙をながした。

初めて俺を、"普通の人"として扱ってくれたのだから。

俺は病室で大声を出して泣いた。


その後、風の噂で聞いた話だが...

蝶兵衛「何故あの優秀な兵士を逃したんだ。」

カラバッチョ父「...!」ビクッ...!

カラバッチョ母「申し訳ございません蝶兵衛様。しかしまた優秀な兵士を作ればいいだけなのでーー」

蝶兵衛「...ソーセージ。やれ」ソセフィン「了解しました。」

バキュン!!

母が父の目の前で射殺された。

カラバッチョ父「あぁっ...!ああああああああっ!!!」

がりぞー「黙れ。貴様も蜂の巣にするぞ?」

カラバッチョ父「ぐっ...!」

蝶兵衛「...お前には心底うんざりした。カラバッチョ...あいつにはかなり気に入っていたというのに。」

カラバッチョ父「すっ...すみませっ...」

バァン!!

カラバッチョ父「グァアアアアッ!!」

手首を撃たれた父は悶絶した。

カラバッチョ父「ハァ....ハァ...ハァ....ハァ....」

蝶兵衛「まぁいい...お前は生かしておいてやろう。おまえは他の奴よりもまあまあ働いていたからな。」

ソフトキング「その代わりお前は一般幹部に格下げだ。お前には他の奴らよりも厳しい指導を受けてもらう。分かったな?」

カラバッチョ父「....ぐっ....ぐぅう.....」

母は蝶兵衛によって射殺、

父は最も低い地位にまで下げられたそうだ。ま、ザマーみろだな。胸がスッキリしたぜ。


その後俺は田中先生の紹介でやまびこ学校に入学させてもらうことになった。

それで俺がはなかっぱと出会うのはまた別のお話...

終わり

この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?