めがねせんべい
メガネをケツで煎餅のようにしてしまった
最悪だ
もともと物をそこら中に置いてしまう良くない癖がある
そして、寝起きの世界は滲んで見える
そして、寝起きのケツの感覚は死んでいる
色んなものが重なり、食えない煎餅が生まれた
食えない煎餅があってたまるか
悲しい大人なぞなぞがあればそこに載るレベルだ
メガネが煎餅になったことよりもこの滲んだ世界に取り残される方が恐ろしい
急いで古いメガネを探す
これもまた歪んでいる
何度直してもらっても少しずつ歪むのだ
逆に自分が歪んでいるのかもしれないと思わされるほどにすぐに歪む
なんなら歪むという字を見すぎてキモくなってきた
不に正しいでゆがむって何
正しさを打ち消してゆがむって、何それ
上手く言うなよ、腹立つ
逆にこっちの心が歪んでくる始末
昔使っていたメガネは少し歪んでいる上に微妙に度数があっていない
うーん、キモい
ヤクルトを飲んだあとに残るザラザラくらいキモい
とはいえ、これでも無いよりはマシ
関係ないが私が好きになる年上の男は何故かみんな元メガネ屋だ
そのくせ、全員眼鏡をかけていない
仲良くなって初めて解禁されるエピソードが被っているのだ
これが乙ゲーならカス評価もんである
夫も元メガネ屋だ
メガネ煎餅を見せたら怒られるんじゃないかと震えたが、困った顔で笑っていた
心の中の自分がゲボを吐きながら嗚咽泣きしている
この人が好きだ
元メガネ屋の男が自分のメガネを見て、触っている時にやたら胸が締め付けられて血流が悪くなり冷や汗をかく
これが恋なのか、はたまたメガネがソウルジェムのように本体だと本能的に気づいているのか
ともかく、複雑骨折したメガネを修理に出すことになった
直るかどうかは置いておいて、このメガネの死体を持って行った時になぜこうなったかは聞かれるだろう
夫がシュミレーションしようと言ってきた
よくあるコントの入り方である
ウィーンからやってしまいそうになった
陽気な感じで、
ケツで潰して煎餅みたいにしてもうたんすわ!ガハハ!
といくか、しおらしく
気づいたらお尻の下にありまして...ぺしゃんこですねん...
といくか、いっそテキサス風に
誰にやられちまったか教えてやろうか!
俺のこの可愛いケツだよ!ダーッハッハッハ!
なんて、いろいろ案を出したがしょうもない人間なのできっと普通に説明するんだろうな
あーあ、こんなことならハズキルーペにしておけばよかった
なんて思った
もしCMなら落ち込む自分の目の前にハズキルーペが出てきて、これなら踏んでも安心じゃん!なんて言ってみんなで笑うのだろう
とはいえCMでもないし、なんなら自分の父親はハズキルーペをケツで割った
ケツでメガネを殺す才能は父親譲りなのだろう
そして何の因果かメガネ殺しの末裔とメガネ屋が惹かれ合うという映画的展開
事実は小説より奇なり
メガネを殺したのはケツなり
気づいたらメガネからケツの話になっていた
最悪だ
ケツの呪いにかけられている
上手い具合に締めようと思っても、完結やら結末やらよく聞くワードしか出てこずイマイチ締まりきらない
ケツだけに
もうどうしようもない
全てを笑い飛ばすしかない
ケーツケツケツケツケツ!!!!!!
完全に疲れている
メガネも心も早く治してもらわないと
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