なぜ自分の価値観が重要なのか

楽しくない人生と楽しい人生が選べるとしたら、楽しい人生を選ぶに決まっています。
では楽しくないのと楽しいのとで何が違うのかを考えてみると、その1つに「どれだけ納得して自己肯定できるか」があると思います。

他人の価値観と自分の価値観

自分の価値観_他人の価値観.001

ここで言う「価値観」とは、「重要だと思うもの」とします。
世の中には少なからず楽しくなさそうな人がいます。いつも会う度に会社の愚痴や人間関係の愚痴など「嫌だったこと」を話す人。
一方で活発的に楽しそうにしている人も多くいます。いつも会う度にその人が今何を考えて頑張ろうとしているのかが分かる人。
なぜ違うのか、何が違うのかを考えてみると、「行動が誰の価値観に基づいているか」に違いがあるということが今まで以上に腑に落ちた感じがありました。
「自分の考えを持ちなさい」、「自分の軸を持ちなさい」という言葉は義務教育や家庭や様々な環境で聞く言葉だと思いますが、なぜそうなのかということが今までより納得できた感じがしたのです。

楽しくなさそうな人は「他人の価値観で行動」し、楽しそうな人は「自分の価値観で行動」しています。
ではなぜそうなるのか。

自分の価値観_他人の価値観.002

他人の価値観とは、自分の周りの知っている人、知らない人が言う「こうあるべき」という主張です。
自分の価値観とは、自分の知識・経験・予測を元に考えた納得感のある「こうあるべき」という主張です。
私たちは、ニュースキュレーションアプリやSNS、web記事などを通して、少なからずマーケティングなどの思惑が混入した他人の価値観を多く目にします。
社会との接点があればその環境でも他人の価値観に多く触れます。
他人の価値観というのは容易に変わり得るものであり、自分がその変化に瞬時に気づくことも難しいものです。
ある時点で他人の価値観を理解したとしても、他人の価値観の変化をコントロールすることは困難です。
一方で、自分の価値観の変化には気づくチャンスがあるでしょう。
「今まで気づいてなかったけどこれって意外と重要なんだな」、「あの時言われたことが今になってやっと分かった」などの感情は、誰でも感じたことがあるはずです。
自分の価値観、自分が本当に何を大事だと思っているかを明確化・言語化することは確かに難しいですが、自分の価値観の変化をコントロールすることはできます。変化を感じ、その都度気持ちの整理・修正をすることが可能です。

他人の価値観の変化はコントロールできないため、時間の経過とともに自分と他人との間で価値観のギャップが生まれます。
「なんでこうしないんだ」、「どう考えてもこうした方がいいのに」、「言われた通りにしたつもりなのに全て否定された」という感情が生まれます。
それは、後悔・失望・怒り・悲しみとも言えるでしょう。
この時、「自分は無能なのかもしれない」、「自分は誰にも期待されてないのではないか」、という自己否定の考えが頭をよぎります。
しかし、人は自己否定をしたくない生き物です。それにより、「自己否定」と「自己否定の否定」のスパイラルに入る可能性があります。このスパイラルの中で疲弊し、極端に振り切ってしまった結果が鬱や自殺に繋がるのかもしれません。
一方で、自分の価値観で行動している人は、常に古い価値観と新しい価値観の差分をコントロールすることができ、自分の中のギャップを解消することができます。それにより自信や満足感が生まれます。時には「自己満足」と揶揄される場面があるかもしれないですが、自分で自分の行動に満足しているということそのものには、大きなメリットがあると私は思います。
それは自己肯定に繋がり、それまでの結果に対して心から責任を持つことができます。

楽しそうな人は、確かな自己肯定があり、何が悪いかではなく何が違うかということを正直に見ている人とも思います。
他人と触れる際に、自分の考えとの違いを観察し、素直に学ぶことができる人が多いように思います。

以上の気づきから、自分と向き合うということをより納得感をもって行えると思いました。

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