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超ブラックユーモア作家「オカトマト」の世界。ぬくもりと狂気の奇妙なバランス。

SNSを中心に活動する4コマ漫画家「オカトマト」さんをご存知でしょうか。手描き感あふれる可愛らしい絵柄で描かれる作品は、一見ほのぼのとした印象を与えます。

しかし、その内容は人間の悪意や死といったダークなテーマを扱っており、最後に待ち受ける衝撃的なオチは、読者に底知れぬ不安と奇妙な後味を残します。一度ハマると抜け出せない、オカトマトワールドの魅力に迫ります。

どんな作風?

オカトマト作品の特徴は、何と言ってもその独特なブラックユーモアにあります。可愛らしい絵柄と残酷なテーマのギャップは、一度見たら忘れられないインパクトです。

例えば、「茶壷」という作品では、弟を亡くした姉が、母親によって弟の身代わりとして扱われる様が描かれています。
最後には精神的な "死" を象徴するかのように仏壇に主人公の写真が飾られているという、ストレートに嫌ーなオチです。

「雨漏り」という作品では、母親の謙遜という名の心無い言葉によって傷つけられていく少女の姿が描かれています。少女が手に持つトロフィーに溜まっていく雨水は、少女の心の傷を雨漏りに例えているようで、これが満杯になるころには何が起こるのだろう…と不穏な想像を掻き立てられるオチです。

これらの作品以外にも、オカトマトさんは数多くのブラックユーモア作品を発表しています。その多くは「匂わせ」だけで終わるものが多く、読者に解釈の余地を残しています。この解釈の難しさこそが、オカトマト作品の魅力の一つと言えるでしょう。Xのコメント欄では、ファン同士がオチの解釈について議論する様子も見られ、オカトマトさん自身も意図的に解釈の幅を持たせているように思われます。

オカトマトさんの作品の魅力は、ブラックユーモアだけにとどまりません。一見単純な4コマ漫画でありながら、その表現は非常に文学的であり、読者の想像力を掻き立てます。明確な答えを与えず、読者に解釈を委ねることで、作品はより深く、多様な意味を持つようになります。これは、他の多くの漫画家には見られない、オカトマトさん独自のオリジナリティと言えるでしょう。

どこで読める?

オカトマトさんの作品は主にX(旧Twitter)で発表されており、KindleやBoothといったプラットフォームで電子書籍の配布も行っています。

なんと電子書籍無料でした…!
Xで定期的にポストされているような作品が、1冊で100篇前後まとまっています。

近頃はコミケへの参加も示唆しており、今後の活動の広がりに期待が高まります。

まとめ

可愛らしさと狂気、ユーモアと恐怖、単純さと深遠さ。相反する要素が絶妙なバランスで融合したオカトマトワールドは、一度足を踏み入れたら最後、その中毒性から逃れることはできないでしょう。今後の更なる活躍が期待される作家「オカトマト」さんから、今後も目が離せません。


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