花瓶を見る夜

2021年になった。それから誕生日を迎えて、26歳になった。最後の記事を書いてから、大体そのくらいのイベントがあった。

『私のGOTY』の記事を書くのに根を詰めすぎて、すっかりとnoteを書かなくなって1ヶ月、2.43という小説にハマったり、絵を描いてみたり、なんかいいことがなかったり、花を生けてみたり、間接照明を導入してみたり、アロマキャンドルを炊いてみたり、花が枯れたりと様々なことがあった。

とりわけ、昨年からハマっているインテリアを整えるのが楽しい。部屋に花を生けるようになってからというものの、花に目が止まるようになった。普段は気に留めていなかったスーパーの生花コーナーにも安くてかわいい花が置いてあると知ったし、その花の種類も入れ替わりも意外と激しいということも知った。
そしてなにより、花のある生活の潤いを知った。少しづつ蕾を大きくして、花開く姿は、代わり映えしない生活の中で確かに時の流れを感じられた。花が枯れれば悲しかったけれど、枯れてしまった花を抜いた花束に新しい花を足せば、全く異なる表情の新しい花束になるのも面白かった。
花が目につくようになった。美しいばら、淡いかすみ草、春を待つチューリップ、食べれるのか気になるゼンマイ。どれも部屋に飾ってみたいと思った。もっと花を飾りたいと思うようになった。

こうして、私が新しい花瓶を欲するようになるのに、そう時間はかからなかった。

そしてここ2日くらい、私はずっとネットで「花瓶」「フラワーベース」「一輪挿し」を検索して、見漁っていた。ネットショップ、ハンドクラフトサイト、フリマアプリ、色々な媒体で調べた。インスタでどんな花瓶でどんな風に飾っているかも調べてた。ソルドアウトになった花瓶ばかりが気になるのはどうしてなのだろう。サイズを確かめるために、メジャーを引っ張り出してきて、設置予定の場所でああでもない、こうでもないと唸った。いいねの数ばかりが増えていく。どれも欲しい。青い花瓶だけで5つも6つもいいねをつけている。海みたいな色の花瓶が欲しいのだ。夏になったら、ひまわりを一輪買ってきて生けたい。そうだ、その頃には額に飾っている絵を夏のポストカードに差し替えて、ミモザのスワッグも夏色の花に入れ替えて、そうやって部屋の景色を変えたい。

夏に想いを馳せる。春の嵐が窓を叩く。夜が更ける。寒さの底が忍び寄る。

取り止めのない日記になってしまったけれど、この文章こそ現在の私そのものなのかもしれない。しゃっきりせいと思うけれど、意外と悪くないとも思っている。書くこともないのに、何か書きたい。取り止めのない、小さな生活。早く寝なさい。おやすみなさい。

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