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夜の街

最近読んだ漫画のことについてご紹介したいと思います。
ドラマ化もしていたという、有名なタイトルです。

※今回は主人公のことについて触れているので、まったくネタバレしていないとは言い切れません。何も知らない状態で作品を楽しみたいとお考えの方は作品名を確認後その先からは読むのをお控えください

ご紹介であり、感想でもあります。自分語りにもなってしまいました。


作品について

今回ご紹介する作品は原作・倉科遼さん、作画・井上紀良さんによる作品「夜王」です。
集英社「週刊ヤングジャンプ」の2003年9号から2010年16号まで全313話、単行本は全29巻発売されています。

北海道から上京してきた的場遼介が、新宿・歌舞伎町を舞台に繰り広げるホストの物語です。

2006年からは松岡昌宏さん主演で、テレビドラマ化もされています。


感想

なぜ新宿歌舞伎町のホストの話を読み始めたのか自分でもよくわかりませんが、何気なく読み始めた作品でした。

ですが、かなり面白いです。
面白いのと同時に私自身を苦しめる作品でもあることに気づかされます。

遼介を見ていると、特殊枠 に非常に似ているのです。
では私は麗美さんに似ているのかというと、勿論それはないです。

どこが似ているのかについてですが、まず 特殊枠 に出会った人間は、ほぼ100%に近いくらいの人々が彼と会話をしたがります。これは老若男女問いません。

いつ見ても人から慕われ、誘われているのを目にしますが、同時に断りもしないので 特殊枠 は常に忙しい状態です。

私が彼と出会ったのは職場でしたが、みんな仕事を終えても帰らず彼を取り囲んで会話をしたがっていました。
その姿を見て、「よくあんなにずっと会話してられるな......」と両者に対して思っていました。

私は仕事終わりに人と会話したいとかはないので、無言で帰宅するのみです。
ですがここがポイントだったようです。
“ほぼ100%に近いくらいの人々が彼と会話をしたがる”

この“ほぼ”に入らないのが私だったせいで変な人間だと思ったのかよくわかりませんが、色々あり交際をはじめ今現在に至ります。

遼介のような人物は漫画の世界にしか存在しない人間だというコメントを読みましたが、一応存在します。(性格的に)

それと同時に悩むのが、あれだけ色々な人に人柄よく振舞い、話を聞いてあげて、人の心に寄り添うようなことをする人間です。
私以外の人間にも同じだけの愛情を振舞うような状態(老若男女問わず)で、私はそれでやっていけるのだろうか?という疑問を持ってしまいましたね。

逆に、相手は相手であんなに人と関わりを持たない私のことを、「やっていけるのだろうか?」と疑問を持っていることでしょう。

両極端すぎて間がないのですよね。
グレーなものを何か挟まないと、あまりにも現実的ではない。
共通の友達か誰かでもいて、一緒に会うような場面が必要な気がしてならないです。
数年前まではいたのですが、いつの間にか連絡ツールからいなくなっていました。


話の途中で「人と話す時目をそらさない、真っ直ぐ見て話す人はいい人だ」という内容が出てくるのですが、私、完全に真逆じゃないかと思い、やや落ち込みながら読んでいます。
(この感情は果たして本当にこの作品を面白いと思っているのか......?)






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