見出し画像

【名機確定】正直、舐めてました。1DD4BA/3つのスイッチで7変化の変わり種?いや、基本性能から高すぎでしょこれ。

どうも、案件でもなく、アフィリエイターでもない。完全に趣味でレビュー記事を書いているだけの時間浪費マン、TATと申します。レビュー依頼、待ってるぞ!!

※レビューはあくまでも、私の主観によるものです。人によって感性も、聞く音楽のジャンルも違うため、結局は自分で聴くのが一番。これを踏まえて読んで、参考にしてみて下さい✨

■Yanyin - Canon

さて、今回なんですが、こちら。YanyinのCanonという1機のダイナミックドライバと、4機のバランスド・アーマチュアドライバを積んだ、ハイブリッドイヤホンを購入してみました!(もちろん、無視聴特攻です)

赤黒のランダムな模様のFP&シェル。渋くてカコイイネ…

Twitterで見ている限り、日本人の所有者はほとんどいらっしゃらないようですね。僕みたいに好奇心だけで輸入しまくるレアキャラがもっと増えればいいのにと思ったりします。笑

なぜ購入したかというと、僕の愛機、THIEAUDIOのLegacy9(生産停止でもう買えません)とこのCanon、周波数特性のグラフ、つまり出てくる音の傾向がとても似ていたんですよね。

左がCanon、右がLegacy9

つまり、音の傾向が似ている=好きな音のイヤホンだと思ったので、購入した次第です。早速、聴き込んでみたので、レビューしていきます。

◎この記事は「商品の紹介→音質傾向→点数と総評」という流れでお送りします。

商品の紹介

今回僕はPenon audio storeから輸入しましたが、Amazonなどからも購入は可能です。ちなみに注文から到着までは5日間と中々早かったです。

PenonAudioのサイトはこちら▼

で、ですよ。このイヤホン、最近では結構増えてきた、スイッチ付きのイヤホンでして、カチカチ切り替えると音が変わるようになってます。

ただ、このスイッチ、例えばTHIEAUDIOのLegacy3・4・5に付いてましたが、そんなめちゃくちゃ変わるわけではありませんでした。

最近出たFaudioのMezzoとかも、そこそこ変わるけど、まぁ変わったかな?くらいの感じでした。調味料をさっと一振りした程度の変化に感じました。

しかし、今回はスゴイ。

このCanon、3つのスイッチが付いてるのですが、これの効きがものすごいんですよ…調味料一振りなんてもんじゃないっす。

イヤホンの上側に低域・中域・高域
それぞれを調整できるスイッチが。

後ほど言語化しておりますが…
いや、めちゃくちゃ変わるやないかい。

このスイッチのオンオフで「000・001・010・100・110・101・011・111」ニュートラルを省くと7変化し、合計8種類の音を楽しむことが出来ます。

これが面白そうだったので、早速試したんですが…スイッチ切り替えるだけで全部別のイヤホンになります。5万円ほどで、8つのイヤホンをゲットできた!みたいな気分になりました。笑

※注意点:装着感について
人によってはですが、若干イヤーピース選びに苦戦するかもしれません。僕の場合、SednaEarFit maxかCP145でだいたい行けるのですが、今回は両方ダメ。結局U.Cイヤーピースに落ち着きました。

耳穴が圧迫されると、スッカスカの音になるので、試聴の時は、しっかりDDが鳴ってる感じの装着感になるまで頑張りましょう。←

U.C.イヤーピースを付けました

音質傾向

■試聴に使用した音源

※秒数は実際の音源を参照

【中域・空気感・余韻用】
①Mr.Children「GIFT」

0:00〜0:25→ピアノ・アコギ・ボーカル表現
0:25〜0:37→空間・ドラム・ストリングス
0:38〜1サビ終わり→全体の交わり・ボーカル

【ノリ感・余韻用】
②Snarky puppy「What About Me?」
0:00〜0:15→全体の迫力・高域の出方&抜け方・シンバル
0:15〜0:45→ノリ感・ドラム・ベース・ギター・シンセ・ホーンセクション
2:24〜2:46→バスドラム・スネアの抜け・余韻・音の消え方

【低域・中域用】
③Ariana Grande ft. Iggy Azalea「Problem」
0:10〜0:28→ボーカル・ブレス表現・余韻・低域
0:38〜0:56→サブベース・最低域のボリューム

【高域・解像度用】
④虹ヶ咲学園スクールアイドル同好会「TOKIMEKI Runners」
0:00〜0:14→ベース・ストリングス(キラキラ感)
0:35〜1:20→ボーカルの分離・ストリングス

【定位・ドラム用】
⑤Dream Theater「6:00」
0:00〜0:10 タム回しで定位・シンバル・ハイハットで高域・スネアで中域・バスで低域のアタック感・胴鳴り・余韻

もっと色々リファレンス曲はありますが、とりあえずこの5曲で。ご自身のイヤホンでも聴いてみて下さい。

■基本性能

スイッチ全てオフの状態での評価
━━━━━━━━━━━━━━━━
 解像度:低・・・★・高
  空間:狭・・・・★広
  音色:冷・・・★・暖
  低域:弱・・・★・強
  中域:弱・・・★・強
  高域:弱・・・★・強
━━━━━━━━━━━━━━━━

簡単に言えば、解像度が高く、空間が広いイヤホン。どの帯域も曇りは無く、スッキリというよりはウォームな感じ。ボーカルもしっかり前に出てきます。余韻までしっかり表現し、音楽を楽しませてくれるイヤホンです。

特に、ボーカルが歌った後の息遣いだったり、ブレスなどの細かい部分の描写が得意だと感じました。他にも、楽器が混ざったときの、全体的な空気感。低域の沈み込みも、余韻もあり、それに支えられてノリよく聞こえるボーカル。あと高域も素晴らしいです。高い音域を歌い上げるときや、ギターの音、シンバルも、上の方までスーッと抜けていきます。

それらが合わさって、演奏が生楽器だと、気持ちいいグルーヴ感電子音楽だと、身体が勝手に揺れるようなノリが生まれます。

あと「ここが足りねぇ」と思ったら、スイッチを入れれば不満点も解消される。それがこのイヤホンのヤバいところですw


スイッチの切り替えによる音の違いですが…全部レビューするのはちょっとしんどいので、一部だけ。(お金も何も貰ってないから許してw)まずは、スイッチ全部オフの状態。

聴いた瞬間「あれ?やっぱりLegacy9系の音やん」と思いました。(いや伝わる人めっちゃ少ないって)

簡潔にお伝えすると、DDによる低音のモッチリ感、程よい余韻。そして、強さは感じるものの、ボーカルはむしろ埋もれず前に出てくる。更に、高域が低音に邪魔されてマスクされず、スッと上まで抜けていくと。しかも刺さらない。すげぇっす。

モニターには絶対使わないけど、リスニングなら、超楽しく聴けます。何かが足りない…ってのをニュートラル(スイッチオフ)の状態で感じない。すごいです。

で、ここから本領発揮なわけですよ。

PenonAudioだと4.4プラグも選べます

低域スイッチオン。すると、見違えるほどに強くなるバスドラム、EDMのぶーミーなベース。気持ちいい…中域スイッチオン。あ、ボーカルの表現力がまた1段階上がったな…?高域スイッチオン。うおぉぉ…めちゃくちゃ気持ちいい高音の抜け方するやんけ…しかもなぜ刺さらないんや…

改めてスイッチ全部オンをレビュー。
━━━━━━━━━━━━━━━━
 解像度:低・・・★・高
  空間:狭・・・・★広
  音色:冷・・・★・暖
  低域:弱・・・・★強
  中域:弱・・・・★強
  高域:弱・・・・★強
━━━━━━━━━━━━━━━━

マジで買いだと思います。正直、高域スイッチオンにすると、Legacy9の純正ケーブル状態の欠点だった「高域が少し足りない」を余裕でクリアしてます。もちろん、独特のスパーンと弾ける低音×高音は、Legacy9の独自の音だなぁと思いますが…

正直、音は酷似してます。いやこっちのほうが好きかも説。(聴き込まないとわからないけど)

ケーブルをNobunaga LabsさんのGilgameš-Omegaに。こういうハチャメチャ系の気持ちいいイヤホンは、更に高音と低域を強化した方が楽しいので、このマッチング。いやピッタリ。

見た目は合ってるのかどうか微妙なラインw

これは…ある意味完成したなって感じでした。まぁ激しすぎて嫌いって人も居ると思いますが、ボーカルきもちぃい!!ドラムもベースもベチベチドスドスブンブンでノリノリぃ!!高音もちゃんと抜けてって余韻まで表現してくるぅ!!

…ってのが好きなら、100%買いです。いや、マジで買いです。

■総評

97/100点

いやぁ、正直色んなイヤホンで衝撃を受けて来ましたが、この子は値段とか考えても高性能過ぎるなと。ここまで来てまだ衝撃受けるのか…。リスニング用途で使うなら、割とこの一本でなんとかなります。

逆に、基本的な音づくりが、気持ちよく聴くための方向でチューニングされてるように感じたので、録音したままの音がいい!!って人には向いてませんw(かと言って作られた音のような、電子的ななり方はしません。あくまでもリアルな音です。)

ESTドライバ使ってて高域やら低域に癖が…とかそういうのもないです。ドスドスな低域じゃなく、バンバンやドンドンいう系の低域で、かっちりしすぎてたりドライな音のまま強くなって鼓膜に音の塊が飛んでくる。みたいな、耳にダメージのある音は出てこないので、ノリよく聴けますね。

8種類、どのチューニング設定にしても、音がいいまま。

値段が10万円超えてたら「まぁそりゃ作れるわな」って音ですが、この値段で、しかも1DD4BAでこの解像度と気持ちいい音が出せるんだなと。そう考えたらすごく良いイヤホンです。

てか無報酬でここまでレビュー書くくらいだから、そういうことですw

他にも1DD4BAなら、LimeEarsのPNEUMAとかもあります。こちらは20万円超えますが。このCanonを購入されたら、同じ構成のPNEUMAも聴いてみて下さい。うっとりするほどのボーカル表現に泣きそうになりますよ。

聴かずに文句言うなら、聴いてから言う。
このスタンスで、これからもやっていきます。

ではでは!

Yanyin Canon


この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?