多文化共生社会の和多都美(わたつみ)神社(2)

https://yaokami.jp/1420701/
>豊和多都美神社(とよわたつみじんじゃ)

みんな、全然興味ないと思うけど…
対馬に和多都美神社がもう一つあって
豊和多都美神社(とよわたつみじんじゃ)というそうだ。

豊和多都美の「豊」は「toy(e)=土、食土、畑、墓、原…知里真志保」であろう。
「※ 食土=領地。知行所」
和多都美は水辺の神様、乙和多都美(ota-watatumi)は水辺の神様の砂浜部分であろう。

「水辺=池・川・湖などの岸に近い所…岩波広辞苑」とある。
知里真志保の「わた=はた」説明では「水が深くよどんでいるところ、渕」とある。
水中という感じで広辞苑に近いかな。

しかし「わた=はた」は「水辺」の意味で、その水辺の感覚として、
水際を中心として水面部分と陸地部分からできていると思う。それが「わた=はた」だ。

だから、水際中心に水面側と陸地側の両方にまたがって和多都美の神様がいて、
乙和多都美は、その水辺・水際から砂浜寄りだ。
豊和多都美神社(とよわたつみ)は陸地側だけど、
砂浜(ota)よりずっと陸地側に入った所であろう。

和多都美の呼び方が今のところ三種類あるのは、そういう理由だ。
和多都美御子神社はわからない。
それぞれ神社があるから神様も別だね。

・和多都美神社 長崎県対馬市豊玉町仁位字和宮55
・乙和多都美神社 長崎県対馬市厳原町久和1
・豊和多都美神社 長崎県対馬市厳原町椎根1243

>わた【海】、「わたの底沖つ深江の海上(うなかみ)子負(こふ)の原に」〈万八一三〉 岩波古語辞典 p1431
>朝鮮語PATA(海)と同源

とあるけど「わた=はた」は水辺の意味で海じゃない。
なぜならば豊和多津美神社は内陸で海辺じゃないからだ。
けれども川のそばにある。共通なのは水辺だ。

という事は「わた=はた」は「海」じゃなく「水辺」と解するのが正しい。岩波古語辞典の説明の間違いを見つけたよ。

ところで「豊=toye,toi」のつく地名や苗字はかなりの多数で、
これやりだすと大変そうなので省略。
なのでちょっと変わった例、昔読んだ本のものを紹介すると…

https://tanka-textbook.com/nanishiohaba/
>「名にし負わば いざ言問はん都鳥 わが思ふ人はありやなしやと…在原業平」
>「都という言葉を名前に持つのに値する鳥なのであれば、さあ聞いてみよう、都鳥よ。
>私の大切に思うあの人は、元気でやっているのか、そうでもないのか。」

https://dictionary.goo.ne.jp/word/言問/
>(言問の地名は)東京都墨田区向島、隅田川東岸地域の旧称。
>伊勢物語の「名にし負はばいざ言問はむ都鳥わが思ふ人はありやなしやと」の歌に由来する。

江戸城の東側で、E電の東側は低地で下町かな。要するに土地が低く窪んでいる。

>kot=窪み、窪地、窪んだ跡、沢、谷、谷間
>toy(e)=土、食土、畑、墓、原…知里真志保

kot-toy(e) = 窪んだ土地 → 言問
言問の地名は窪んだ土地の意味で、
それも小規模でなく大規模に窪んだ(低い)土地の意味ではないか。

在原業平の歌以前にも言問周辺は言問と呼ばれていた地域だと思う。
言問の地名と都鳥の名に触発された在原業平の歌が↓

「名にし負はばいざ言問はむ都鳥わが思ふ人はありやなしやと」
ではないか。

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#知里真志保 #kot #toy (e)

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