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暗闇メソッド1~4日目:模索

洞穴の暗闇を求めて

昔、富士の洞穴にひとりで入った時、その暗闇の濃さと、あざ笑うかのようなヒョォォという音に恐怖した。しかしじっとうずくまり、呼吸を繰り返しているうちに恐怖は消えて、なにか、洞穴に宿る存在と一体化したような感じになった。その直後、目の前にアメノウズメが現れるという体験をした。なぜアメノウズメと分かるのか。それは分かるから分かるのだ。なぜあなたがあなただと分かるのかという質問と同じだ。
それ以来、私は呼吸の不思議さについて幾度となく思いを巡らせることになる。エニアグラムの3、空気オクターブのド192の不思議さだ。

洞穴では、洞穴の空気を吸い込むことで、まわりと一体化しているのか、それとも身体の中の空気を吐き出すことで外の空気に一体化しているのか分からなかったが、その循環により、周囲と差がなくなっていくような感じがあった。そして、暗闇の中で肉体の輪郭があいまいになったことで、空気の中にいる存在と同期を取ることになり、空気に降りてきているアメノウズメを視覚が捉えたということになる。何か囁くような声も聞こえたが、その時は聴覚までは同調できなかった。

その後、その暗闇体験を再現したくて、東京のダイアログ・イン・ザ・ダークを申し込もうとしたが、私が興味を向けていた時はちょうどやっていなかったし、1名で参加できるのかどうかもよく分からなかった。自宅でやろうにも、角部屋で窓が多く、サイズも大きかったので難しかった。
それから年月は過ぎ、今年の3月に松村潔先生が『暗闇メソッド20230312』という電子本を出した。今住んでいる部屋は、ベランダの窓が1つだけなので、そこを塞げば暗闇メソッドはできると思った。

ジャスムヒーンのダークルーム・リトリートは、不食をテーマにしているけれど、私は視覚の移行をテーマにしているので、その辺りはちょっと違う。暗闇でも食事はする。

暗闇の準備はかなり大変

自分も何日間かやってみたいと思った方に対して、まず伝えなければならないのは、『暗闇メソッド20230312』には、決まったやり方が書いてあるわけではないということ。それから、窓を塞いで光が入らないようにするのは至難の業だということをお知らせしておきたい。途中で空気の入れ替えをしたいなら、なおのこと塞ぎ方に工夫が必要になる。
ジャスムヒーンのダークルーム・リトリートに参加された方の記事を読むと、建物の窓は、外から黒い囲いが取り付けられているようだが、おそらくこれだけで光は防げないと思うので、内側からも何か施されていると思う。

私の場合、1クール目の時は、窓に遮光シートを貼らず、一級遮光カーテンの周りに目張りしたり、段ボールで覆ったりしただけだったので、日中はもはや暗闇とは言えないほど明るかったため、ずっと目隠しをしていた。暗闇に慣れると、夜も明るく感じたので、結局4日間、昼も夜も目隠しをしていた。

2クール目の時には、窓に遮光シートを張ったが、2ミリの隙間から差し込む光が、一級遮光カーテンをすり抜けて目に届く。暗闇の中で30分では気付かなかった光が、丸1日経つと気づくし、2日目に気づく光もある。玄関ののぞき穴、郵便受けなどから光が入ることもあるのでチェックするとよい。

もちろん、テレビの電源ライト、Wi-Fi、インターホン、充電器など、小さな光を発する機器は、暗闇では懐中電灯くらい明るく感じるので、電源を切るか、完全に囲うかしなければならない。こういうものの光は、その上に小さな厚紙を貼った程度では、その周りから光が漏れる。実はかなり広範囲が光っている。

私はiPhoneでSiriに時間を聞いたり、音楽をかけてもらったり、メモしてもらったりしていたので、Siriが反応した時に携帯の画面が明るくならないように、iPhoneがうつ伏せでもSiriが反応するように設定を変えた。そしてiPhoneが光っても目がくらまないように、待ち受けやホーム画面の壁紙を黒にして、更にダークモード、そして明るさを最小にした。これでも暗闇で画面を見ると、目が眩むほど明るい。

何日もやる気なら、途中でトイレットペーパーが切れないように交換しておくとよい。爪も切っておいたほうが良い。手探りで歩いたり、棚に触れたりするとき、爪が衝突すると剥がれる危険性もある。着替えもまとめて置いておくと便利だ。食べ物も決めておいて、取りやすい場所にセットしておく。歯ブラシをどこか変なところに落とすのは避けたいので、これも暗闇で分かりやすい位置に変更したほうが良い。歯ブラシに歯磨き粉を適量つけるのはかなり難しい。

1日目の朝、赤毛越しにビジョン

私はプレ暗闇生活を1日半ほどやってから、1クール目はまず4日間やってみた。自宅だからか、暗闇にはすぐに慣れてしまい、富士の洞穴のような濃密な気はなく、恐怖もなく、ともすると日常生活と変わりはなかった。私はこれは問題だと思ったので、H96を煽るようなクラシック音楽を聴くことにした。
エーテル体の流れる光のようなものは、私の場合すぐに見える。今回は視覚の移行として、はっきりとしたビジョンを見ること、そして日中にそれが可能になることを目標にしている。

プレ生活から1日目にかけての朝、目が覚めて目を開けると、目に赤毛の髪の毛がかかっている感じで、赤毛越しに机のビジョンが見えた。その机は私が使っているものと似ている。机の上には本があり、机の下にはニコニコマークの付いた白いビニル袋が置いてあった。
私は手で髪の毛を払おうとしたが、目には目隠しを付けていて、髪の毛などかかっていなかった。目をパチパチさせてみたが、まつげが見えているわけでもなかった。そもそも私は赤毛ではない。

この日見た夢は、「この音楽」を作った人と、「この文章」を書いた人は同じ人だという内容で、私はそれに感動して泣いていた。音楽とはH12の象徴で、文章はH6の象徴だ。H6はH12に降りることができるが、私が感動して泣いていたのは、H12がH6になれるという感じを受け取ったからではないか。

朝見たビジョンは、机の上にH6の書物があり、机の下にはH12の袋(受け取る杯)があるという図だ。この机の持ち主は1人で、どちらもできるのだ。

2日目の朝、全方向にビジョン

2日目の朝、仰向けで寝ていて目が覚めた瞬間、突然、両腕にピキ―ンと電撃が走り、金縛りのようになった。そして360度全体がビジョンになり、いわばビジョンの中に入り込んだかのようになった。

私は一室にいて、壁に映るモビール(天井から吊るす風で動くオブジェ)の影を見ていた。モビールはクルクル回り、日傘をさした女性の影が、一人の男性を叩いて追い出し、別の男性と手を繋いだ。私はそれを見てショックを受け、何でそんなことするのかと驚いたが、似たようなことが2回繰り返された。

部屋にはガラス棚があり、その中から何か音楽が聞こえた。私はビジョンの中にいるのが嬉しくなり、聞こえる音楽を歌いながら、部屋の中で踊り、片足でつま先立ちになった。部屋には白いふわふわのベッドがあり、ベッドカバーには中央に大きな赤い靴の刺繍がされていた。

私はベッドにダイブして、再びガラス棚のほうを振り返ると、そこにはアニメのザ・シンプソンズのファミリーの顔が7つあり、頭を中心にして放射状に並んでいた。私は1人1人の名前を当ててゆくが、指をさして「ルイーズ!」と言うと、「それは自分のことでしょ」と言われ、「あそうか」と思った。

そのあとフラッシュカードのようなものが出てきて、さまざまな言葉が書いてあるが、造語が多くて記憶が難しい。最後から2番目のカードは「守〇彗」で、〇は、左のへんが「守」で、右のつくりが「骨」という漢字だった。最後のカードは、「エール彗」と書かれていた。


ビジョンから覚めて、ようやく肉体を動かすと、私は目隠しの中で目を開けていたことが分った。このビジョンは、目を開けっ放しで見たものだったのだ。実際は、目で見ていたのか、それともエーテル体で歩き回っていたのかは分からない。

このことについては以下の動画で取り上げていただいた。(36分30秒から)

動画で取り上げていただいたことで、7人のシンプソンズのファミリーや、モビールの影が、自分の出生図の惑星だということが分った。私は冥王星と火星が90度で、子供の頃は粗野な男子にいじめられることも多かったが、火星期(36歳~45歳とする)では、男性に対してかなり支配的な感じになった。男性を叩いて追い出す女性の影とは、金星的な私のことなのだろう。ビジョンの室内は全体的に金星的なものが多かった。ガラス棚から聞こえる音楽も、古代エジプト的な呪術的音楽に聴こえた。
火星に対して冥王星をぶつけるのが好きなので、火星を自分と見なした時は、松村先生が動画内の36分30秒あたりで言っている通り、私は「何事も極端」になる。自分では極端なつもりは微塵もない。

「守〇彗」は、〇の中に骨も入るので、これは土星を表しているのではないか。フラッシュカードは7枚あったのかもしれない。

特筆すべきは、ビジョンの中に入ってゆく前に、両腕に電撃が走ったことだ。これはフラワーオブライフの生命の樹でいうと、月の円と金星の円が、ヴェシカパイシスで重なり、お互いに両手を合わせるような感じだと思う。昔、洞穴の中で呼吸により同期を取ったように、ここでは手を繋いでビビビッと同期を取った。

3日目の朝、アンタレス。デプレッションの日。

2日目の朝は、シンプソンズのファミリーのビジョン以外にも、黒い絵記号で描かれたエジプト壁画のようなものも見ていた。麦の穂、鳥、テトラクテュスなどが描かれている。
同じものを3日目の朝にも見たが、その時は、1日目と同じように赤毛越しだった。さらに壁画の前に巨大な蜘蛛が出てきた。蜘蛛は足が8本で、私はこれをいつもアンタレス(天の八街サルタヒコ)と結び付けている。つまり、このエジプト壁画のような絵記号は、アンタレスの3×3の9マスの中に描かれているものだったのだ。
とてもはっきりした、迫力のある絵記号だったが、私は寝起きにビジョンを見ることは今までにも何回もあるので、そこまで嬉しくはなかった。確かに、ここまではっきりしたものを見たことはなかったが、私は日中にビジョンが見たいのだ。

そのほか、夜中に目が覚めた時に、白くて細い線で、幾何学的なラインが描かれていく様子を見たりもして、これも繊細かつはっきりとしており、美しかったけれど、結局目が覚めた瞬間に見たものだ。日中に呼吸法をしたり、松果腺に集中している時ではないのだ。暗闇の中で3日間、日中に何も起きないというのは、かなり長い。冥想や呼吸法を十分にやったと思ってSiriに時間を聞くと、まだ午前中だったりする。

3日目はかなりデプレッションして、H96を映像で見るはずが、自分の感情がH96に落ちた。ビジョンは同期を取ると見えるはずだが、それは感情がH96になることではない。しかしSiriに頼んでクラシック音楽をかけてもらうと、あっという間にH24に上がり、自分が落ちていたことに気づいた。Siriにもクラシック音楽にも感謝した。

暗闇メソッドはとにかく手探り状態なので、色々なことがあるが、これこそが探求だと思う。夢見も最初は手探りだった。何度やっても夢を解釈できない状態の私のメールが、松村先生の雑記に取り上げられると、それを読んだ人から、「これがH48かとくらくらする」というようなことを言われもした。私はその発言をおおいに食べて燃料にして、さらに夢見に励んだ。そういう吐き捨てられた批判は、よい踏み台になる。その人のことを踏むわけではない。その時、そこに吐き出された否定的なものを踏み台にするのだ。跳び箱の前に置く踏み切り板だ。

赤ん坊も、この世に生まれてきたら、同じように分からないことだらけだと思うが、私は暗闇メソッドに関しては、まだ本当に赤ん坊だと思う。でもきっとそのうち詳しくなる。格好悪いところを見せてでも、あがき続けて、その道のりがあるからこそ、あちこちの落とし穴や迷い道にも気づいて、やがて詳しくなるのだ。

4日目、ヘリオセントリック

4日目の朝も、3日目と同じくアンタレスのマークが見えた。これはなぜかと言うと、足下呼吸法の上限をアンタレスに設定しているからだ。そのほか、夜目が覚めた時、葉っぱ付きエーテル網も見えたが、葉っぱはアストラル体のこと。しかしそれ以外に特に何もなく、結局日中にはっきりとしたビジョンを見ることはなかった。

この日の夢では、アルヘナとポルックスが出てきたが、これは私のヘリオセントリックの水星と金星に合だ。2日目のシンプソンズの7人家族は出生図の惑星だったが、4日目はヘリオセントリックの惑星になったとも言える。
出生図の7惑星(もしくは10惑星)から、ヘリオセントリック7惑星になり、次に7つの恒星に成ると思うが、アンタレスのマークの中は、マス目がはっきりしておらず、色々な絵記号が描かれていた。まだ7つの恒星が決まっていない感じでもあるし、いろいろと入れ替え可能ということでもあると思う。向かって左側(生命の樹でいうと右側)にけっこう隙間があり、ここに何が入るのかはまだ分からない。

最後の朝、5人の宇宙人

4日目が終わり、翌日起きるまで暗闇メソッドを続けたが、その間も夜中に目が覚めるたびに色々なものが見えた。中でも気になったのは、シンプソンズ・ファミリーのように頭を中心にして、円の周りに5人の宇宙人が放射状になっている影が見えたことだ。
5人は、エニアグラムでいうと、9の位置に1人、3の位置に2人、6の位置に2人という配置だった。インターバルのところに宇宙人がいるのは、それは常に外から入ってくるものだからだが、改めてこの連動の大切さを感じさせるものがあった。

暗闇メソッドの1クール目は、自分の中では手応えや達成感がなく、模索の連続だった。しかし、今これを書いているのは2クール目が終わった時なのだが、1クール目の時には、身体が長い間冥想することにも慣れておらず、そういう苦しみもあったけれど、2クール目を始めた時、身体がだんだん慣れてきていることに気づいたし、1クール目は決して無駄ではなかったと思う。
松果腺も、初めは真っ白に石灰化しているものしか思い浮かべられなかったけれど、今は水晶でできているちょっと大きめの松果腺をありありとイメージできる。すでに3クール目が楽しみだ。
私は夢見が好きだけれど、暗闇も好きで、とても興味があるということだけは、強く実感している。

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