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2024 埼玉県立大学 推薦入試(学校推薦型選抜) 小論文 模範解答 (本文全訳付き)


埼玉県立大学 推薦入試 (学校推薦型選抜) 過去問演習6年分パック講座






問題1
(1)ウ (2)カ (3)ア (4)オ (5)エ

問題2
(a)ウ (b)ウ (c)ケ (d)エ (e)エ (f)エ (g)オ

問題3(320字以上400字以内)
課題文によれば、病院のネットワーク化に対して、サイバー攻撃への対応の遅れが指摘されている。したがって、医療機関のネットワーク化とともに、セキュリティ対策を十全に図ることが必要だと考える。というのも、セキュリティ対策ソフトウェアを稼働させたり、各種アカウントのパスワード強化や管理の徹底を行ったりすることにより、サイバー攻撃を抑止できるからだ。また、課題文ではサイバー攻撃の結果、カルテや診療画像にアクセスできなくなる弊害が示されている。それゆえ、サイバー攻撃を受けたとしても、それ以降の診療などに影響が出ないようにする対策を講じる必要があると考える。たとえば、医療機関においてもカルテや画像ファイルについて常にバックアップを用意する体制を整備し、仮にサイバー攻撃を受け、病院のファイルにアクセスができなくなったとしても、バックアップデータを用いてデータの復旧を行えるようにするべきだと考える。(396字)

〈本文全訳〉
日本の病院がサイバー攻撃の標的になっている。
サイバー攻撃によって、病院は患者のカルテにアクセスできなくなったり、診療の中断を余儀なくされたりしている。病院のネットワーク化が急速に進んだことが病院の脆弱性を高めており、サイバー攻撃への対応の遅れも被害を悪化させているとみられる。
3月31日、東大阪市立医療センター(大阪府東大阪市)のパソコンに突然、警告メッセージが表示された。英語で書かれたそのメッセージは、病院のファイルが暗号化されており、ファイルを解読したければ特定のサイトにアクセスせよというものだった。
 サイバー攻撃の結果、医師たちはCT(コンピュータ断層撮影)装置、X線装置、内視鏡、その他の医療機器で撮影された画像にアクセスすることができなくなった。また、新たに撮影した画像を保存することもできなかった。病院は外来患者の受け入れを停止せざるを得ず、二日間予約をしていた何人かの患者を治療することができなかった。
 この病院は、ランサムウェアと呼ばれるマルウェアに感染していた。ランサムウェアは、暗号化を利用して被害者のコンピューター・システムをロックする。このような攻撃を行う者は、アクセスを回復するために身代金の支払いを要求する。
同病院の画像サーバーはインターネット経由で感染し、大量の診断画像が暗号化された。COVID-19の患者を治療する同市の中核病院は、サイバー攻撃を行う者の要求に応じることを拒否し、システムが利用可能になった後も数万枚の画像にアクセスできない状態が続いている。
「サイバー攻撃についての認識が甘かった」と同病院の事務局次長は語った。「セキュリティ対策を徹底する」。
医療機関へのサイバー攻撃は2018年頃から明るみに出た。同年10月、奈良県宇陀市の市立病院がランサムウェアに感染し、1000人以上の患者のカルテにアクセスできなくなった。
そして昨年末には、福島県立医科大学附属病院がCTシステムに一時的な不具合があったと発表した。
近年、インフラに対するランサムウェア攻撃が世界中で横行している。5月には、米国の石油パイプラインがこうした攻撃により5日間停止し、ガソリン不足を引き起こした。海外の医療機関では、システムが完全に停止し、患者の手術延期や転院を余儀なくされたところもある。こうしたタイプの攻撃は、今や日本の医療機関にも波及しているようだ。
厚生労働省は2005年、医療機関向けのサイバーセキュリティに関するガイドラインを策定し、対策を講じるよう促している。



問題1
(1)カ(2)エ(3)オ(4)ア(5)イ(6)ウ

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