2019 埼玉大学 経済学部 国際プログラム小論文 模範解答

問1

 貧困を示す指標は二種類ある。第一に、絶対的貧困率はある国や地域において生活そのものの絶対水準が低い者の割合を表し、飢餓が発生するかどうかを判断する指標を示すことに適している。第二に、相対的貧困率は全国民を所得の低い順に並べ、所得の中間値の半分に満たない状態にある者を貧困層とみなし、その割合を求めたものである。それゆえ、相対的貧困率は所得の相対的な大きさにもとづいて貧困状態にあるかどうかを判断することに役立つ。以上より、社会において人々が所得の相対的な大きさにもとづいて幸福や不幸を判断するならば、相対的貧困率を指標として用いることが妥当であるため、貧困率を相対的な尺度で測る必要があるといえる。(299字)

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