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ナッジとデザイン研修@鹿児島県出水市 レポート Vol.001

 「ナッジのおもしろさをみんなで共有し、政策に生かしたい!」そんな熱い思いをぶつけていただいたのは、鹿児島県出水市役所の職員約30人の方々です。「ナッジ」について初めて聞いた!という方が多くを占めるということで、2021年2月、Zoomによるワークショップ~初級編~を2回開催しました。

アイスブレーク
 初対面で緊張するのは、対面でもオンラインでも同じです。ということで、まずはアイスブレーク! ポリガレ講師の問いかけ「一つだけ魔法の杖が手に入りました。出水市をもっと良い街にするために何を変えたいですか?」に対し、参加者の方々に、思い思いにチャットで返していただきました。
 「早くコロナが収束してほしい」「外国人の方も増えてきたので、言葉の壁をなくしたい」「若者が残れる街に」などなど、魔法の杖、ほしくなりましたね・・・というところで、チャットの使い方はばっちりです!

初回では基本から解説
 まず「ナッジとは?」という基本から、ポリガレ講師が解説していきます。ちなみに、ワークショップはスライド資料を画面共有しながら進めていきますが、各回のスライド、50ページ以上のボリュームなんです。写真や図、動画を盛りだくさんに取り込んだ特製スライド・・・ポリガレの知見がぎゅっと詰まっています。
 とはいえ、ナッジを解説する上で、「EAST」「インセンティブ」「デプスインタビュー」などなど、参加者の方々にとってなじみのない用語がたくさん出てきます。 ワークショップ中にわからないことが出てきたときは、いつでもチャットで質問大歓迎です! ポリガレ講師やスタッフが随時回答します。
 今回の参加者の方々にも積極的に質問していただけました! もしかすると、対面より今回のようなオンライン形式のほうが質問しやすいかもしれませんね。

グループワークでナッジを体感!
 もちろん、チャットのみによる参加ではありません。Zoom内で少人数のグループに分かれ、意見やアイディアを交わすプログラムも組み込んでいます!
 今回のお題は、「女性特有のがん検診の受検率を上げるために、通知はがきのデザインにナッジを効かせる!」。 参加者の方々をZoom内で3人ずつのグループに分け、それぞれ「検診を受ける女性役」「インタビュアー役」として、課題となる行動「なぜ女性特有のがん検診を受けたのか/受けなかったのか」を聞き出していただきました。
 再び全員で一つのZoomに集合し、早速インタビュー結果を共有! 共有画面上に付せんでペタペタと貼っていきますよ~。
 検診を受けない「摩擦要因」として挙げられたのが、「若いから危機感がない」「はがきの情報量が多くわかりにくい」「予約をしないといけないのがネック」などなど。受検につながる「燃料要因」として挙げられたのが、「託児可能」「待ち時間なしの予約か、待ち時間はあるが飛び込みOKという選択肢を用意する」「乳がんは早期発見で治癒する(というメッセージを打ち出す)」などなど。付せんを貼るスペースがなくなるほど、情報が集まりました!
 共有した摩擦要因・燃料要因を踏まえ、通知はがきのデザインをどう変えれば受験率向上につなげるか、さらに参加者の皆さんに考えていただきました。「年代別に(女性特有のがんの)リスクを記載する」「フォントを工夫して、大事な情報を強調する」「市公式LINEを使って予約をリマインド」などなど、さまざまなアイディアが寄せられました!

 課題となる行動を深堀りし、どんな工夫とアイディアで望ましい方向に導けるか・・・探求心をくすぐられます。 しかも、これを仲間と一緒に取り組むと、アイディアがあれこれ閃いてきて、だんだんと盛り上がっていくんです。ナッジのおもしろさ、体感していただけたでしょうか?

次のステップは?
 今回のワークショップで取り組んだ「女性特有のがん検診の受検率向上~通知はがきの改善」は、実際に出水市さんがこれから着手する事業です。PolicyGarageとしても、引き続き連携していきます。
 受験率向上につながるかどうか、その結果はまたこちらで紹介させていただきます。どうぞお楽しみに!

文責/企画広報チーム

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