警察学校ってきついの?⑦(結局○○人の同期が辞めました)
約1割が辞めました。
いよいよ警察学校の卒業式。同期は全部で167名、うち辞めていった同期は15名、約1割が辞めたことになります。
この内2名は私の部屋員でした。一人は一か月で辞めました。理由は入校前に新車を買ったことが原因です。
警察官というのは清廉な生活態度を求められます。派手な金使いは借金や悪事への入り口となります。
そのため、警察は指導監督ファイルというものを上司にもたせ、部下の生活状況を常にチェックさせています。定期的に部下からヒアリングして上司の決裁を受けます
例えば悩みはないか。金に困ってないか。交際している彼女(彼氏)はいるのか、いるなら結婚するつもりはあるのか、相手はどこの誰で何の仕事をしているのか、等です。
疑い深い上司だと家に訪問してパソコンを見たり、通帳を見せろと言ってきたりします。
こんな感じで市民の信用を失墜させてしまう警察官の不祥事を事前に防止するために細心の注意を払うのです。
私の部屋員は警察に就職が決まったので新車をローンで買ってもいいと判断したのです。ところが教官から見ると警察官になったばかりで新車を買うなどは言語道断の行いだったようです。
つまり、これから厳しい生活に耐えられるかどうかもわからないのに、すぐにそんな冒険をするなよ、ということです。
毎日呼び出されて話し合っていましたが、結果的に彼は買ったばかりの新車を売却せざるを得なくなりました。これが最後まで不満だったようで結局1ヶ月後に辞めました。
もう一人は2か月目で辞めました。口数が少なくなり、訓練中も泣きそうな表情をすることが多くなっていたのですが、ある朝、寮の部屋を無言で出ていきました。授業前に戻ってこなかったので予感はありました。
皆が授業を受けている間に退校の手続きを済ませたようで、夕方、寮に戻ると荷物は何もありませんでしたね。
残念ながら、彼は警察学校に耐えるだけの根性がなかったのです。警察署はもっときついので見切りは早いほうがいいです。
さて、半年間で1割の同期が辞めるというのは多いのか、少ないのか。私にはよく分かりません。
皆さん、どう思いますか?
卒業式が終わったらベルトコンベア
警察学校の卒業式が終わったら翌日から警察署での勤務が始まります。
卒業式も終わったし、一度自宅に帰ってゆっくり過ごしてから明日警察署へ出勤、って流れを普通は想像すると思うのですが、残念ながら警察学校は普通の場所ではありません。
卒業式が終わり、教官に挨拶などをしたらそのままベルトコンベア式にバスに乗せられます。そして配属先の警察署まで移送されます。
配属先が遠い者は電車の駅まで連れて行かれます。そして教官が電車に乗るまで見守ります。確実に電車に乗るのを見届けるための見張りです。
浮かれて羽目を外したりする輩が必ずいますからね。日付が変わるまでは警察学校の所属ですから少しでも不祥事を起こす確率を減らしたいのでしょう。
そして、下車駅では配属先の署の警察官が数名待機しており、1人も逃しません。
警察の徹底した組織防衛策を早くも垣間見ることができましたね。
もしサポートをいただけた場合はクリエーターとして皆さんに恩返しできるように一層努力いたします!