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クリエイティビティを爆発させる!アート講座 受講メモ

年明け、レジストアートの竹林さんから連絡があって、アート講座に誘ってもらった。

2月に開講したアート講座。とても人気の講座で満席だった。

アーティストの青山悟、原良介両氏による講義の後で、実際にアート作品を作ってみるという講座、仕事帰りの宵の口、19時過ぎに開講、3時間程度で実施するには、なかなか意欲的な内容だと思う。それでも満席なのだから、アートに対する関心の高さが伺える。

ワークショップは、3人一組で作品を制作する。各グループでクジを引いて作品の形態を決める。映像、彫刻、インスタレーション、パフォーマンスと多彩なジャンル設定、道具、材料も用意されていて、自由に選ぶことができる。絵の具、紙粘土、フィルム等様々な素材。

提示されたテーマは「男と女」。

そのテーマにこのような彫刻作品を作った。

どちらが、どちらか?

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グループの構成は、僕より年上と思われる女性と男性、女性は友人から勧められて参加、男性はスーツ姿で、あまり自分の事は話をしない人だった。上等なスーツから、それなりに立場のある人だと推測する。

さて、はじめて会話を始める3人、40分くらいで作品を作って、プレゼンを行う。繰り返しになるけれど、なかなかハードルの高いワークショップだと思う。

女性は早速手を動かす、彫刻だからと紙粘土とそれを加工するためのヘラとかコテを持ってきた。封をあけて、こねり始め、いくつかのブロックに分割する。男性は様子を見ていたが、自身も参加する必要があるだろうと、何かやりたがっている。僕は、テーマを考えていた。どのような表現にするのか。。。

そのうち、女性が人型を作り始めようと主張する。男性もそれに同調する。恐らく声に出したのが女性が先で、そうした人型を作るという考えは、2人の中で同時に発生していたような気がする。

人型を作ってはつまらない、ちょうど分割したブロックが面白い形だったので、その二つの塊を男と女にしようと主張してみた。

きょとんとする2人に、理由を説明し、これが如何に男女を表しているのかを説いた。女性はきょとんとしつつも納得した感じ、男性は少し憮然とした具合。主観的なバイアスを問うた作品であることを説明し、大きな方を男と答えて、小さな方を女と答える。そうしたバイアスを試す。単純に考えれば、逆をとって小さな方を男、大きな方を女と捉えるかもしれない。

大きな塊と小さな塊との間に小さな欠片を配置したのは女性、性の多様性。もしくはこどもという発想。小さなブロックにつけられた溝は男性によるもの。何か手を入れたくなったということと、より惑わせたいということから手を入れた。図らずも、小さな塊は男が作った、大きな塊は女が作った。そうして大小と男女の逆転を試みた。面白い作品になったと思う。



別の日の別の交流。アーティストから「作品作らないの?」と聞かれて、上記の写真を見せることがある。どちらが男で、どちらが女か?なんて質問をあわせて。

とあるアーティストが、こちらの意図を超えた回答をしてきた。

「紙が女でしょ」

びっくり

やはりアーティストとの交流は病みつきになる。


いただきましたサポートは美術館訪問や、研究のための書籍購入にあてます。