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現代アート研究

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現代アートを学び始めた外資系IT企業のプリセールス。 難解な現代アートを探求する学びの記録。
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2023年1月の記事一覧

<聞く力>を鍛える 読書メモ

話し方の反省、自己啓発の書籍などはあるが、聞く力は話す力ほど重視されていないという。本書は、聞く力こそ基本であり、話をするにも役に立つという。 聞くの報酬、聞くことの効用を10あげているが、それだけに収まらない。聞くことについてどういうことかを丁寧に解説している。冗長ではあるが、聞かずに話ばかりをする人の事例を丁寧に解説し、如何に聞くことが難しく、しかもスキルとして認知されていないのか。確かに、隙あらば自分語りという人を多く見かけるから、聞くというスキルはとても大事。聞く力

ギャラリーストーカー-美術業界を蝕む女性差別と性被害 読書メモ

2023年1月10日に発売されたばかりの本、美術業界に限った話ではないけれど、最近セクハラに関する報道が増えてきた。アートスペースを運営していることもあり、この本は読んでおくべきだと思った。 著者は弁護士ドットコムの編集者、新聞記者などを経験して現職。 ギャラリーストーカーの存在は知っていたし、美大の中でも様々なハラスメントも少なからずあるということは聞いていた。 ストーキングもひとつのリスク、単純に展覧会を見に行き、作品を購入していた時よりも格段に作家とのコミュニケー

エンジニアとアーティスト

カンブリア宮殿のホンダ特集をみた。 エンジンのホンダと言われていたが、脱エンジンであるEVの開発へシフトする。そのシフトにあたってソニーと提携というメッセージから始まり、空飛ぶクルマ(ドローン)の課題を解決する技術開発などが紹介されていた。ここでの課題はバッテリー性能による航続距離の短さで、ホンダは、航続距離を400kmまで伸ばすという。その実現方法として発電しながら飛ぶハイブリッド方式というものを研究開発している。これは小型ジェット機の開発、自動車の開発などの研究ノウハウ

アンラーニング ランゲージ

2022年11月にYCAMで見たアンラーニング ランゲージについてWIREDで記事が公開されていた。改めて振り返っておきたい。ローレン・リー・マッカーシーとカイル・マクドナルドのインタビュー Googleや、Facebookに監視されていると言ったら、「なぜ?」と思うかもしれない。 検索する人は、何らかの購買ニーズを持っているのではないか?そうした仮説から検索結果に広告掲載スペースを作り、新たな市場を作った。ビジネススクールでは、顧客ニーズ(検索者と広告出稿者の両方)と市