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お酒ってなに?~お酒の発酵「醸造酒」~

こんにちは。

Polarisのるかです。 

「お酒って何?」

お酒とは…
アルコールを含んだ飲み物のことです!

これはなんとなくわかると思います。

 では、お酒のアルコールとはなんでしょうか?
アルコールには、エチルアルコール、メチルアルコール、プロピルアルコールなどがあります。
一般的にお酒のアルコールとは、エチルアルコールのことを指しています。

◯エチルアルコールの生成:「発酵」


エチルアルコールを作るには、「糖」と「酵母」を使います。

ブドウ糖や果糖などの「」に「酵母」を加えると、「エチルアルコール」と「炭酸ガス」に分解されます。

酵母」は微生物の一種です。


酵母も生きていて、糖分を食べ、それをエチルアルコールと炭酸ガスに分解しています。その過程で出たエネルギーを使って、繁殖していきます。

「酵母が糖を分解して、エチルアルコール生成する」過程を「発酵」といいます。

酵母の力を使って酒作りは行われているんですね。


「発酵」によってアルコール分が高くなると、酵母の活動が弱まります。それ以上アルコールが生成できなくなり、発酵は停止します。一般的には15~16%で停止します。酵母の性質により変わるそうです。

◯発酵で作るお酒 「醸造酒」

酵母の発酵作用で生まれたお酒を「醸造酒」といいます。
「醸造酒」は、原料によって「単発酵」と「復発酵」にわけます。


・「単発酵
 糖質原料で、酵母によりそのまま発酵できる
 ワイン、シードル、プルケ、ミードなど

・「複発酵
デンプン質原料で、発酵前にデンプン質を糖質分解酵素で糖質にする。

その後酵母を加え、発酵を行う
 ビール、日本酒、など

詳しく見ていきます!

◯単発酵
糖質原料と酵母のみで発酵する

糖質原料 + 酵母 → 発酵! 

単発酵のお酒
 ぶどう→ワイン
 りんご→シードル
 蜂蜜→ミード など
 
ぶどうやりんご、蜂蜜は甘いものなので糖といわれたらイメージがわきやすいです。
このような糖質原料に対して酵母は、すぐに発酵をして、アルコールを作ることができます。

では日本酒の原料の米、ビールの原料の麦も糖?
糖質制限って言われる糖なのかしらん?

 
米や麦自体は糖質原料ではなく、デンプン質です。

米、麦、芋、とうもろこしなどはデンプン質が主成分です。デンプン質を分解して、にしてから、発酵を行うことを「複発酵」といいます。

◯複発酵
デンプン質に糖質分解酵素を加え、糖質にした後、酵母を加えて発酵する

デンプン質 + 糖質分解酵素 → 糖質 
糖質 + 酵母 → 発酵

酵母自体にはデンプン質を糖質に変える力がありません。
そこでデンプン質を糖質に変える、糖質分解酵素(アミラーゼ)の力を借りています。

・複発酵のお酒
 米 → 清酒(日本酒)
 大麦、穀類 → ビール など



糖質分解酵素は、使う原料によって変わってきます。

西洋の酒作りは「麦芽文化の所産
ビールやウイスキーなど麦芽中の糖質分解酵素を利用します。原料となる大麦などを水につけ、発芽させると糖質分解酵素が発生します。発芽したものを乾燥させて、発芽を止めたものを麦芽と呼びます。

東洋の酒作りは「カビ文化の所産
麹菌などカビが作り出す糖質分解酵素の力を借りてデンプン質を糖質にします。

複発酵は、デンプン質を糖質に変え、その後酵母を加えて発酵を行うというものでした。

●まとめ

お酒とはエチルアルコールを含んだ飲料のこと。
糖質 + 酵母 → エチルアルコール、炭酸ガス

酵母が糖質を分解することを「発酵」と呼びます。
「発酵」でできたお酒は「醸造酒」です。

「発酵」には単発酵と複発酵があります。

単発酵」は糖質と酵母で発酵できる。
複発酵」はデンプン質を糖質分解酵素で、糖質に変えてから、酵母を加えて発酵する。


醸造酒  

単発酵 ワイン、シードル、ミード、プルケなど

複発酵 ビール、日本酒など

以上が今回勉強したまとめでした。


お酒は人類より先にあったそうです。ぶどうも酵母も人間が生まれる前から存在していたため、お酒のようなものはあったのだとか。酵母の力によって、お酒が生まれてくる。長い年月をかけて、美味しくなって、楽しめるようになって…今の形ができて、これからもどんどん変わっていく…
 文化も、歴史も、物語も、いろんなものをつめこんでいるのが、「お酒」だと思います。

次回は「蒸留酒」についてまとめてみます。

このノートは、お酒の勉強のためにまとめたものです。
多くの人に分かりやすい説明を心がけています。

みなさまのお酒への興味、関心が広がるきっかけになれば幸いです!

Polaris るか

◯るかのミニ知識

 糖質分解酵素(アミラーゼ)は、人間の唾液にも含まれています。

お米やいもなど、よく噛むと甘さを感じるのは、アミラーゼが働いているからです。デンプン質が糖質に変わり、甘さを感じます。
世界的にヒットした「◯の名は」で出てきた口噛み酒。
米を噛んで、唾液のアミラーゼで糖質に変えているんです。
口で噛んだものをつぼのなかに貯めて、そこに野生酵母が入り発酵が行われ…お酒になります。

口噛みのような唾液の糖質分解酵素を利用して作るお酒は、海外にもあったそうです。祭事などに使われていたそうですよ。
人間の文化っておもしろいですね。