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親の不機嫌ハラスメントは、子供にどんな影響を与えるのか#025

フキハラ、というのをご存知でしょうか?「フキハラ=不機嫌ハラスメント」のこと。

フキハラとは不機嫌な態度をとることで、相手に不快な思いをさせたり、過剰に気を遣わせたり、精神的な苦痛を与えることを言います。本人が「意図している/意図していない」にかかわらず起こりうる少々やっかいな現象です。

不機嫌な人が周囲にまき散らす「フキハラ」の正体

私がフキハラを知ったのは、以前こちらのVoicyを聞いたときでした。

聞きながら、真っ先に頭に思い浮かんだのは父のことでした。(ここからは、あくまでn=1の話です)

“THE昭和の頑固親父”を地でいく父

私の父は団塊世代で、“THE昭和の頑固親父”というイメージを人型にしてくり抜いたような人物。亭主関白で上げ膳据え膳。家父長制の恩恵を受けて、理不尽さ満載。そして、このVoicyで紹介されているような、不機嫌な態度が常に滲み出ているような人でした(今は高齢になって、孫には好々爺風になっている模様)。

もちろん機嫌のいいときもありますが、何かのきっかけで急に雲行きが怪しくなり、ゴロゴロ~と雷鳴が轟きはじめ、油断すると容赦なく私のところにも雷が落ち始めます。

幼少期にフキハラに日常的に晒されると、子どもはどうなるのか?

当然、親の顔色をうかがい、ものすごく空気を読むようになります。

できるだけ地雷を踏まないように会話には細心の注意を払い、雲行きが怪しくなりそうなら、そっとその場を離れて自室に避難。

今でも覚えているのが、小学生のときに友人宅で『となりのトトロ』を初めて見たとき、サツキちゃんとメイちゃんのお父さんがいつも機嫌が良くて優しくて怒鳴らないことに、ものすごく衝撃を受けたことでした。「え?こんなお父さんが世の中に存在してるんや……』と。トトロが霞んで見えるくらい。

それぐらい私の中での父親像は、いつも不機嫌で怖くて怒ってるイメージでした。

日常的にフキハラに晒された子どもが、大人になるとどうなるか?

新卒のときは、会社で父親と同じようなフキハラな人に会うと、ものすごく萎縮していました。その人の顔色をうかがったり、空気を読むアンテナを立てて警戒したり、その不機嫌な理由が自分にあるんじゃないかとつい考えてしまったり。今振り返れば、全然そんな必要性はなかったんですけどね。

私がフキハラの影響を脱することができたのは、転職してからでした。いつどんなときもゴキゲンで楽しくはたらく先輩に出逢って、「あ、こんな人になりたいな」と思ったことが大きなきっかけでした。

その先輩は、前述のはるさんの言葉を借りるなら「自分の機嫌は自分で取る。それが大人のたしなみ」ができている人。仕事上大変なときも「いやー、大変だよねぇ」と明るくグチることはあっても、そのしんどさや辛さを周囲の人に撒き散らして、フキハラすることは一切ありませんでした。

その先輩に出逢って以降、私も常にゴキゲンな大人でいたいと思うようになりました。

ただ、「思うこと」と「できること」の間には、マリアナ海溝くらいの深い深い溝があります。残念ながら。

特に私の場合は、自分が甘えられる存在=家族に対して不機嫌さが出やすいので(知らず知らず父と同じ道を辿っているのかも)、本当に気をつけなくては……と戒めています。

自分が子どもにフキハラをしそうなときは?

子どもに思わずフキハラをしてしまいそうな場合は、「お母さんは今、寝不足で疲れているから、ちょっと心の余裕がないかもしれない。ごめんね」と、先に自分の状況を共有するように心がけています。

もちろん、共有したからと言ってフキハラが許されるわけではないのですが、子どもが常に萎縮したりしないように、家庭内の心理的安全性が守られるように気をつけるようにしています。

フキハラを予防するコツに関しては、はるさんが下記のVoicyで話されていますので、気になる方はぜひご一聴ください。

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