「ヨーグルト棚が身長計」
週末に近所のスーパーへ買い出しに行くとき。こども達が唯一自分たちで選ぶことを母親に許されているのが毎朝食べるヨーグルトだ。
ふたりの姉弟はその売り場が近づくと、まるで遊び場を与えられたかのように駆け寄っていく。時には喧嘩しながら、時にふざけ合いながら、好きなヨーグルトを選んでいく。
そんな光景がなんだか微笑ましいのと、カラフルなヨーグルトのパッケージがたくさん並ぶ棚がまるで宝石箱のように綺麗に見えてきて、ヨーグルト売り場の光景を撮り始めたのが2016年。
店員さんや他のお客さんにやや不審がられながらも、なんとなくずっと撮り続けていたら、ヨーグルトを並べたこの棚が二人の身長計みたいな存在になってきていた。
撮り始めたとき6歳の姉は9歳に。2歳の弟は5歳に。ダウンを着込んだ真冬も、プールで真っ黒に日焼けした真夏も、雨の日も。二人の成長はヨーグルト売り場がそっと教えてくれる。
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