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月額形式の定期購読サービスが増えているのは……

 さて、いきなりですが創作系の皆さん(=サービス利用側)の話を聞いていると、自分たちエンジニア側(=サービス作り手側)とは多少乖離する理解があるようで。その点を少しだけキーワードメモ的にざっくりと整理しておこうと。

 で、どんな話かと云うと「サービスを真似してor増やして、儲けよう稼ごうとしている」という話。

 エンジニア側的には「正解とは言えない」というべきでしょうが、個人的にはあながち間違いとも言えないので悩ましい所です。
 ※とはいえ、その話に至っている利用側の理解とは大きく違う訳で

 近年の大抵のwebサービス(むしろIT関連全般に言えますが)は、エンジニア自身や会社自体がその仕組み・提供に至る試行錯誤・過程を公開してプレゼンテーションすることがとても多いです。下手したらプログラムや制作環境まで提供することもあります。
 それを各自が持ち帰って、実際に作ってみて(業務として/趣味として)、所属する会社であったり、一個人として提供を始めてみる。そして、各自がまたもや多くの人々にfeedback、となることが多く──
──そうすれば、結果として似たようなサービスが増えるのは当然と言えば当然なのです。

 会社視点で云えば、今後発展が望める(寡占できる)もしくは利益をもたらしそうな新しいwebサービス、そういうのを見つけてきた上司や社長などから「こんなのをこんな感じで作ってみろ」とアバウトに指示され、動作を元にして半ば試行錯誤でwebサービスを完成させられる(パクリと分かっていても良心に目をつぶりつつ)というパターンも「よく」あります。
 どんな会社であれ、法律上は営利を目的とするために「人格」を与えられた「法人」です。利益追求してナンボなので儲けよう・稼ごうが入るのは当然ですし、「利益追求は悪い事、タダで使わせろ」みたいな「お前は霞食え俺たちお客様は金を出さないけど神様だ」論は、もはや矛盾した感情表現でしかないですしね。良心は大事ですが。

 会社視点でもう一つ。経営視点で現状を鑑みると、やはり最近の流行はシェアとミニマム。個人対個人の取引が増えてきたという所、色々な媒体での創作活動とそれを支援したいという繋がり。
 じゃあどこから利益を上げていくかというと、その部分を下支えするプラットフォームが(創作側の視野では)無いor少ないと感じている人が多い、と(作り手側に)理解され始めたようで。
 しかし、利用できそうだったクラウドファンディングも、仮想通貨も下火になりつつあり、SNSも先行きが不透明。そこで月額(サブスクリプション)形式「の」プラットフォームではなく、月額形式「を」プラットフォームに導入してサービス提供し始めた、という所でしょうか。

 noteにも「継続課金マガジン」(有料会員限定)がありますが、今回の話に出てきているのはものづくり(suzuriなど)、イラスト系(pixivなど)、動画系(ニコ動など)元々そのプラットフォームで活動している人たちに向けて、その場でのサブスクリプションサービスを提供することで「創作側」も「視聴側」もそのプラットフォームに囲い込める訳です。
 誰にとっても時間とお金は有限ですからね。

 なお、この文章。当初はタイトルに「囲い込みサービス」と書いてましたが、語感があまり良くないので「定期購読」と表現を抑えました。が、上に書いたように、実質その界隈のユーザーを囲い込むには相違ない訳ですので……。


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