粋な女

半年ぶりに会う友人にちょっとしたお菓子を買っていたのだけど、出がけに忘れてしまった。写真屋が近かったので自分のお気に入り写真を印刷してプレゼントしてみたら、めちゃめちゃ喜んでくれて「こんな粋なプレゼント初めて!」と言われて私の方がうれしかったし、なんか情感あるなって思った。

思えば粋な感じは待ち合わせから始まっていたかもしれない。
早めについたから夕方のベンチに腰掛けて、ちょっとしたエッセイを読みながら待っていたのだけど、久しぶりの待ち合わせに静かに感動していたし、彼女を待つ彼氏の気持ちでなんか楽しかった。
「ぼくのねえちゃん」のドラマで姉ちゃんが最近うれしかったことを聞かれたとき「デート相手が携帯いじらずあたしのことをただ待っててくれたこと」って答えたシーンがあるのだけど、友人にとって今日の私はそんな感じだったそうだ。
私も待ってるのに充足感のある時間だった。

こうやって文字で振り返ってみると気障でかっこつけな感じだけど、それすらもなんか愛おしい。

粋な女、しばらく私の中で流行語になりそう。

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