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コダックHAND

今回は海外環境(PTCGO)に面白いデッキを見つけたので紹介します。ただ紹介するだけではつまらないので

・アンノーンHANDの説明

・コダックHANDの説明

・デッキの回し方(簡易版)

・実際に使用してみてどうだったか(対策)

・どのように海外のデッキレシピを見つけるのか(検索)

この5つを軸に説明します。

■アンノーン(HAND)とは?

アンノーン(HAND)とは「アンノーンがバトル場にいる」「手札を35枚以上」の時、この対戦は自分の勝ちになるといった特殊勝利を狙うカードです。

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≪よく使われた戦術≫

「エンニュート」で山を掘り「炎の結晶」で炎エネルギーを回収、「ヤレユータン」で炎の結晶を山札に戻す。

このような手順で手札を35枚以上にしていました。

エンニュートHAND

サン&ムーン環境で結果を残したデッキの1つです。

■コダックHANDとは?

「エンニュート(あぶりだす)」等でいくら手札を増やしても「マリィ」「リセットスタンプ」を打たれてしまうと手札が一気になくなってしまいます。

手札流す

しかし、逆説的に考えて「マーシャドー(やぶれかぶれ)」が無い現レギュレーションであればこの2種類のカードを対策すればHANDが決まる可能性はぐっと上がります。

ここで登場するのが「コダック」です!!

コダック

コダックの技、頭痛は「コインを1回投げてオモテなら、次の相手の番、相手は手札からトレーナーズを使えない。」といった技です。コインを投げてオモテなら相手は「マリィ」「リセットスタンプ」が打てません。それどころか、相手のプランの妨害(テンポロス)も出来ます。

コインの結果という運否天賦は「イツキ」を使用すれば安定して表を出す事が出来ます。

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しかしここで1つ疑問を抱く方もいると思います。

「コダック+イツキ」で相手のトレーナーズをロックしたとしても「コダック」が技を打っている以上

「ヤレユータン(リソースマネージメント)」が技を打てないのではないか?

という点です。

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結論から申し上げますと

コダックHANDにヤレユータンは入っていません!!

私もこのデッキレシピを見てびっくりしました。

■デッキレシピ

AzulGG選手が使用していたデッキレシピ&youtube

コダックHAND1

Andrew Mahone選手が使用していたデッキレシピ&youtube

デッドムーン

Chip Richey選手が使用していたデッキレシピ&youtube

デッドムーン

※違いは「ブラッキー&ダークライGX」を入れているかどうかの差です。

※敬称は全て「選手」と付けました。

※他にも紹介されている方はいますが、とりあえず3名を抜粋しました。

■デッキの回し方

動画を見て頂ければ概ね把握できるかと思います。なのでここでは、簡単に説明いたします。

※あくまで参考までに

■理想的な盤面

場

ベンチの残り1枠は「4体目のエンニュート」「オドリドリGX」「ミュウ」「空白のまま」の4パターンになります。

ここでのポイントは、回収ネットの登場により場のポケモンも手札になりうるという事です。場に出ている「エンニュート」も「回収ネット」を使えば、1枚→2枚になります。

回収ネット

しかし、その他の種ポケモンは1枚→1枚なので手札は増えません。逆に「場に出す」「使用する」といった行為は手札を減らすことになりますので「空白のまま」という選択肢を忘れないようにしてください。

実際に使用してみると、最後の枠は「オドリドリGX」になる可能性が高いです。しかし、安易に並べると「ボスの指令」「グレートキャッチャー」が飛んできますので、コダックの頭痛ロックが決まっている段階を心がけましょう。

また、頭痛ロックが決まると相手はフィールドを破壊出来ないので(マーシャドーのリセットホールは別ですが)、「ヒートファクトリー」が第2,第3の「エンニュート」になり、山札を掘る加速が早まります。

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では実際にどのように回すのかを説明していきます。

※理想形から逆算するとおのずと答えは見えてきます。

≪1ターン目≫

まずは、「後攻」を選択します。これは「ウツギ博士」「オーキド博士」を初ターンで打つためです。「コダック」「ヤトウモリ」を並べましょう。

サポート1

ポイントとしては、極力「メタモン♢(プリズムスター)」を展開しないという事です。これは「♢(プリズムスター)」はトラッシュにはいかずロストゾーンに行く(最終的な手札要因が1枚減る)ためです。

≪2ターン目≫

「エンニュート」に進化させ山札を引きまくりましょう。ポケモンが気絶している場合は、「オドリドリGX」をベンチに出してドローエンジンにしても良いです。しかし、頭痛ロックが決まっていないと高確率で返しのターン「ボスの指令」「グレートキャッチャー」が飛んできます。ゲームの進行を見極めてプランを立ててください(サイドカードは5枚までなら取られなても負けないので)。

2ターン目に「コダック+イツキ」が使えず、展開を優先するために「オーキド博士のセッティング」から「オドリドリGX」を持ってくることもあります。

サポート2

≪3ターン~≫

毎ターン頭痛ロックをするためにどうすればよいか考えプレイングしてください。その為には、バトル場に「コダック」、ベンチに「コダック」、計場に2体の「コダック」がいることが理想です。

「イツキ」も必要になるので「ともだちてちょう」も活用してください。「ともだちてちょう」で「イツキ」1枚だけ山札に戻すというプレイングは極力しないようにしてください。サイド2枚落ち等やむを得ない状況は別ですが、「ともだちてちょう」は1枚から2枚のカードを生み出せます。なので、「イツキ+もう1枚」サポートを回収できる時に使いましょう。

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最終ターンから逆算して「コダック」を切らさぬよう「ふつうのつりざお」も活用しましょう。「ともだちてちょう」と同様、得ない状況は別ですが、1枚が複数枚に代わるカードなので、最大枚数の4枚になるように使いましょう。

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頭痛ロックが出来る+相手の場に「マーシャドー(リセットホール)」がいない場合、「ヒートファクトリー」を2ターン目から使用し、積極的に山札を掘りましょう。

≪最終ターンの1ターン前≫

・ブラッキー&ダークライGXが入ったデッキの場合

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相手が「ブラッキー&ダークライGX」を一撃で倒せないデッキだった場合、バトル場に出して「デッドムーンGX」で相手のトレーナーズをロックします。そうするとサポート権が残るので「釣り人」を使いましょう。「釣り人」1枚で炎エネルギー4枚、回収出来るので1枚が4枚になる最強カード。

釣り人

・ブラッキー&ダークライGXが入っていないデッキの場合

特になし。しいえいえば、ベンチに「アンノーン」を置いておく。

≪HAND(最終)ターン≫

バトル場に出すのは「エンニュート」or前のターン、ベンチに「アンノーン」を出していればアンノーンを出す。

「エンニュート(あぶりだす)」を使用したら回収ネットで回収する(回収ネット1枚が手札2枚増やすカードに変わる)。その際は、バトル場に出した「エンニュート」回収バトル場に「アンノーン」を出すという流れになる。

サポート権は「釣り人」を使う(1枚が4枚になる最強カード)。デッキには1枚しか入っていないので「ブラッキー&ダークライGX」が入ったデッキの場合は、「友達手帳」で回収する必要がある。

手札を35枚以上にしてバトル場に「アンノーン」を出し、特性ハンド宣言して勝ち。

≪補足≫

・概ね5or6ターンで決着がつくので制限時間(1試合25分)は気にしなくて大丈夫です。

・こちらはやることが決まっているのであまりプレイ時間はかかりません。しいて言えば、最終ターンは少し時間がかかるくらいです。しかし、相手はこちらの手札が何枚なのか?あと何ターンかかりそうなのか?すごく計算する方がいます(勝つためなので当然ですね)。なので、相手のターンの間は「まだHANDには時間がかかりますよー」オーラを全開に出しましょう(抽象的ですがw)。

■コダックHANDの課題

実際に「コダックHAND」でジムバトルに参加してみました。新型コロナの影響もあり対戦数自体は10戦程しかしていませんが勝率は悪くありませんでした。

「ムゲンダイナVMAX」「マルヤクデVMAX」「小ズガ」「3神ザシアン」等、環境を占めているデッキにも十分に戦え、勝つ事も出来ました。

ここでは負けた試合の経験も含め皆で共有することによって、今後の「コダックHAND」の可能性や対戦する際の対策を知ってもらえればと思います。

≪グッズロック≫

「クワガノンV」「フリージオ」「オーベム」等、グッズロックをされると手札を35枚以上にすることは不可能です。

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「きとうし」を入れ対策することも可能ですがその場合「イツキ」が打てなくなるので、「コダック」の頭痛ロックはコインの50%にかけることになります。「イツキ」ではなく「ルミナスメイズの森」にかけるのもありかもしれませんが、このデッキは「ヤレユータン(リソースマネージメント)」が入っていません。

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「手札が減る」「使用したカードを手札に戻す手段の少ないカードはあまり入れてはいけない」「イツキが使えない」等の理由から、デッキに入れるのは一長一短です。

≪特性ロック≫

「ガラルマタドガス(かがくへんかガス)」により特性ロックをされるとHANDが出来ないため勝てません。

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「ボスの指令」等でマタドガスをベンチに下げれば対策可能ですが、「手札が減る」「使用したカードを手札に戻す手段の少ないカードはあまり入れてはいけない」「イツキが使えない」等の理由から、デッキに入れるのは一長一短です。

≪ガブリアス&ギラティナGX≫

実際に対戦して負けました。デッキにミュウ(ベンチバリア)は入っていますが、この試合ではサイド落ちでした。その為、「ちょくげきだん」の40点と、{「ジグザグマ」の10点「ギラティナ(やぶれたとびら)」の10点}+回収ネット、ジージーエンドGX、これらでベンチのドローエンジン達を倒され、リソースが付きHANDならず。ミュウ(ベンチバリア)を2枚に増やす必要があるかもしれません。

※グラジオ再録してくれーーー(願望)。

≪アルセウス&ディアルガ&パルキアGX≫

「コダック」の頭痛ロックにて、かなりのテンポロスを狙え勝ち試合もありました。しかし、相手に「後攻を選択される」「後攻1ターン目にオルタージェネシスを打たれる」この時点で敗北が確定します。これを言い換えると「4ターンでサイド6枚取れるプレイングをされるとほぼ勝てない」という事です。厳密には、2ターン目で「エンニュート/ヒートファクトリー」でガンガン山札を引き、「ウツギ博士のレクチャー」で手札を3枚増やして「コダック」は自力で表を出すor相手が「マリィ/スタンプ」を使わないことを願う。このような形+サイドにキーパーツが落ちていない等の豪運を引き寄せれば勝てます、、、、。なので、まー厳しい戦いが強いられます。

≪ハンデス/デッキ破壊≫

・このデッキは後攻を選択して、2ターン目からイツキを使い確定トレーナーズロックを決めていきます。つまり、相手は先行2ターン目にトレーナーズを使える可能性が高いです。私が対戦した中で1試合だけ、2ターン目に「ムサシ&コジロウ」を使われた試合がありました。その時に苦渋の思いで「回収ネット」「ともだちてちょう」をトラッシュしました。試合結果は、手札34枚で負けました。

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・LOデッキとは、対戦していませんが同じことが言えます。

・「ガラルタチフサグマ(ハンドルーラー)」とは、対戦していませんが勝機0です。

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≪サイド落ち/手札事故≫

「バリヤード(パントマイム)」「テッカグヤGX」を入れない限り、基本的にはサイドカードからカードを回収できない現環境において、サイド落ちはカードを多投する以外ありません。「グラジオ」のように、サイドカード回収系のカードが再録される日を心待ちにしております。

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いくらカードを多投していても、初ターンに「ウツギ博士のレクチャー」「オーキド博士のセッティング」が打てず、ベンチにポケモンが展開できない炎エネルギーカードが手札になく「あぶりだす」が使えない。大きく分けてこの2つが起こります。その時は、残念な試合になるので相手に申し訳ない気持ちになります。

≪まとめ≫

現環境では、かなりの課題があります。正直、環境に食い込むほどのパワーはありません。しかし、知らないで対峙した時やそもそも対策カードがないデッキに対してはかなり強いです(相手がLOと勘違いしてくるケースも多々ありました)。ジムバトルに持っていくには楽しいデッキだと思います。

しかし、勝率よりも「アンノーンHAND」にまだ可能性があるという希望が証明された時点でハッピーなので、私の中では実質勝です(暴論)。

≪補足≫

どんなデッキに対しても「後攻」を取られると、こちらは先行サポートが使えないので、負けではありませんが、かなりつらいです。

■今後のコダック(ずつう)について

「コダックHAND」は流行らないかもしれませんが「コダック」「ルミナスメイズの森+イツキ」「ボスの指令(ベンチを呼び出すカード)」「アブソル」等を使用して、バトル場にポケモンを固定し(縛って)、逃げれなくするロック系のデッキは可能性があるかもしれません。

先日開催された「はかいこうせん杯」でベスト4に輝いた「おせばす選手」の「ぴえんLO(つぶらなひとみLO)」と似た発想ですね。

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「ぴえんLO」の発想が天才過ぎて感動しました。ノート公開されていますのでリンクを貼っておきます。


■海外にも目を向ける

自分の好きなカードや戦術を英語表記で検索して調べる癖をつけておくと知識が広がります。英語が苦手だとしても、youtube上で検索すると実際に動かしている姿が見れるので、問題ありません。

私がyoutubeで調べる検索用語をいくつか紹介します。

・bellelba & brycen-man (ジュジュペペ&ハチクマン)

※検索する際は「bellelba」だけでも引っ掛かります。

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・UNOWN HAND(アンノーン ハンド)

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・Pidgeotto(ピジョン)

※検索する際は「pidgeotto control」や「pidgeotto tcg」がオススメ

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・jessie & james(ムサシ&コジロウ

※検索する際は「jessie & james tcg」がオススメ

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・chip-chip ice axe tcg(ザクザクピッケル)

※検索する際は「chip-chip ice axe tcg」がオススメ

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このように、検索したいカード名だけで引っかかるものもあれば、それだけではうまく検索を絞れないものもあります。慣れてくれば簡単ですが、初めのうちは「調べたいカードの英語名 + tcg」で検索すれば引っかかります。

カードの英語名の調べ方は、下記のサイトがとても便利です。

■余談

種ポケモンの「ヤトウモリ」の種類が異常に多いことはご存じでしょうか?現レギュレーションだけでも7種類います。

ヤトウモリ

しかし「HP60のヤトウモリ」は1種類しか存在しません。

ヤトウモリ ドラゴン

「コダックHAND」は「ウツギ博士のレクチャー」を使うのでこの「HP60ヤトウモリ」は必須になります。しかし、持ってない方が多いのではないでしょうか?

その理由は、このヤトウモリが収録されている「ドラゴンストーム」がそこまで魅力的なカードが収録されていないパックになるので、当時このパックを購入していないという方も多いのでは荷でしょうか?もしくは、「ビクティニ♢(プリズムスター)」のみを買うといった、シングル買いをした人が多いと思います。

※このパックが好きな方はごめんなさい/個人の見解です。

今までは10~30円と安価で購入できたこのカードも「エンニュート(あぶりだす)」の登場により、ストレージでは見なくなりました。それは今もなお健在です。

なので、コモンカードですがシングル価格で今でも200~300円くらいします。コモンカードに対して200~300円を高いと取るかそれとも買ってもいいからデッキを組んでみたいと取るかは、人それぞれですね^^

■最後に

LOやHANDは「相手のポケモンを倒さずに勝利する」という最高に美しい勝ち方だと私は心から思っています。

これからも、特殊条件勝利を握り続けポケモンカードを楽しんでいきます!!

※たまには普通のデッキも握ります^^

■過去記事リンク

チャンピオンズリーグ京都で握る予定であったチラチーノLO

チャンピオンズリーグ愛知で握る予定であったモクナシゴリランダー







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