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七夕に輝く星たちは

ここ数日、毎朝のようにピンポンされた履歴がある。ログを確認するとそこには毎回映し出される小学生らしき姿。
イタズラか何かだと気にもとめていなかった。

今朝またピンポンが鳴った。
たまたま在宅勤務で家にいたため
「俺の在宅中にピンポンしたのが運の尽きだ、屈折したイタズラ小学生は俺が指導してやる!」
と玄関まで鬼の形相で駆け寄り扉を開けた。

そこにはモニター通り低学年くらいの女の子が。
彼女は驚きと緊張を隠せない表情のまま「〇〇です」と名前を名乗った。

私は食い気味で被せる。
「ここ●●くん(我が子の名)の家だけど間違えてない?」

少女は首を横に振る。

「じゃあどうしたの?」


少しの沈黙のあと口を開く。
「いつもこのおうちにかざってあるたなばたのささがきれいだなとおもってました」


なんということだ。
想定していた選択肢にはない回答を前に気付く。
先入観にまみれて穿った見方をし屈折していたのは私のほうだった。

「ありがとう、作った●●くんに伝えておくね」

彼女は笑顔になり手を振って通学路に向かった。

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