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数学の美しさとは

突然だが数学は好きだろうか。

私は嫌いだった。

高校生の時、文系か理系か選ぶ場面があったのだが、秒で文系を選んだほど嫌いだった。

嫌いだった理由は単純に面倒くさかったからだ。

計算が面倒くさい、公式を覚えるのが面倒くさい。

証明問題なんて図が同じサイズに見えるんだからそれでいいじゃないかと思っていた(問題児)。

そんな私だが、一冊の本と出会って数学の見え方が変わった。

それが『博士の愛した数式』だった。

80分しか記憶がもたない博士と家政婦、そして家政婦の息子ルートの日々を描いた物語。

記憶がもたない博士はいつも出会うたびに家政婦と「初対面」になる。

出会うたびに博士は家政婦の靴のサイズや誕生日を尋ね、その数字を褒める。

博士が語る数学は私の脳内に美しく繊細に映った。

初めて数学の美しさを感じることが出来た作品だった。

それから、SNS上に発表されていたことり野デス子さんの『漫画家と異星人』にハマった。

婚活サイトで出会った漫画家ことり野さんと数学者の先生が結婚するまでのなれそめを描いたコミックエッセイ。

異なる2人が互いを否定せずに認め合う恋愛が素敵で、いつも更新を楽しみにしている。

この先生が中々変わっているのだが、その世界観が面白く魅力的だ。

もっと数学者について知りたいなと思い、ことり野さんがTwitterで紹介していたこんな本も読んでみた。

様々なタイプの数学者のお話が載っている本。

「数学者」という言葉だけではくくれない、それぞれの数学との関わり方があり興味深かった。


未だに計算は苦手だし、学生時代に習った公式はほとんど思い出せない。

でも、今は数学って本当は美しいものなのではと思える私がいる。

きっと私には見えていない。

数学者の目に映る数字の姿を羨ましく思う私もいる。

もし、私と同じように数学が嫌いな人がいたら、良ければ、今回紹介した作品を読んでみて欲しい。

学校の授業では教えてくれなかった数学の魅力を感じることが出来るかもしれない。


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