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新しいエンタメの届け方

コロナの影響で配信での舞台やライブが多くなった。

私も今月、配信でトークショーと舞台を観た。

その上で感じたことを書きたいと思う。

メリット

・どこでも観られる

スマホでもパソコンでもインターネットに繋がる環境があればどこでも観られる。

日程が発表された際にまず考えるのは開演時間に会場に行けるかどうかだ。

行きたくてたまらないけれど仕事で無理。

そう思って見送った公演はいくつもある。

平日公演などは特にそうだ。

会場までの距離が関係なくなることで観られる公演が増えるのは嬉しい。

配信の場合、公演が終わった後もアーカイブとして数日は観ることが出来る。

アーカイブ期間であればチケットを買えば観ることが可能。

素晴らしい公演だったと聞いて、「チケット買っておけばよかった〜」と後悔することがよくあるが、感想を聞いた後でも間に合う。

また自分の一番楽な環境や姿勢で観られることも大きなメリットだと思う。

舞台やライブを観るのは中々体力がいるものだ。

ライブなら何時間も立ちっぱなし、舞台なら何時間も座りっぱなし。

始まってしまえば席を離れることは難しい。

そのことから参加を見送っている人もいるのではないだろうか。

配信ならば家でゆったりと観ることが出来るし、ベッドの上で観ることも出来る。

今まで行けなかった人が参加出来るのだ。


・公演中に感想を見られる

普通、公演中に他のお客さんの感想を知ることは出来ない。

人の心を読める能力があれば別だが、通常は終わった後にSNS等で見るのが普通だ。

配信の場合、コメントを書き込むことが出来るので、リアルタイムで他のお客さんの感想が分かる。

自分と同じように思っている人、違う意見を持っている人。

他の人の感想を読むと改めて気付くことも多く面白い。

終わった後に記憶を思い出しながら気付くのではなく、目の前の映像を見ながら気付くことが出来る。


デメリット

・マナーの問題

通常であれば周りにはスタッフがいる状態だが、配信の場合、完全にプライベートな空間での視聴になる。

映像の撮影や録画を規制する人がいない状態は本来の公演以上に個々のマナーが問われると考えられる。

メリットとしてあげたコメントでも荒らしと思われる言葉が書き込まれることもあるだろう。


・やっぱり一緒に伝えたい

舞台やライブに行く楽しみとして他の観客と一緒に表現者に伝える楽しみがある。

舞台なら一緒に笑ったり、泣いたり、全力で拍手したり。

ライブなら一緒にペンライトを振ったり、コール&レスポンスをしたり。

同じ空間で同じ表現を受け取っている人たちが一緒に表現者に向かって伝える。

1人で画面の前で観ながら感じたのは、私はやはり共に伝えるその行為がたまらなく好きなのだということだった。

その点で物足りなさや寂しさは残る。



以上が有料配信を体験した上で感じたメリットとデメリットだ。

メリットとデメリットは表裏一体と言えるだろう。

人が集まることが出来ない現状でチケットの購入にも二の足を踏んでしまう今、配信という形で届けてくれるのはとても有り難い。

同じ空間でみんなと一緒に騒ぎたい。表現を受け取りたい。

その気持ちは変わらないし、このまま無観客で配信のみでという状態が続けばエンターテインメントは死んでしまうだろう。

ただ以前の状態に戻ることを祈った上で、新しいエンターテインメントの届け方が生まれたと考えれば悪いことばかりではないと思う。

距離の問題、お金の問題、体調の問題で参加することが出来なかった人々が参加できるようになる。

それは喜ばしいことであると思う。

ライブビューイングが広まったように、通常の公演に配信という選択肢も加わる。

それもひとつの未来の形なのではないかと私は思う。

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