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コロナ後の新世界はどうなる?マーケティング予想(その1 バーチャル×リアルの融合)

コロナウイルスが収束した後は「新世界に」という考え方が一般的になってきていますが、外出規制が緩和されたものの、「そんなに大きな変化は感じられない」と思っている方が多いかもしれません。

弊社のオフィスのあるロンドンでは、先週から小売店の営業再開が認められ、初日には店舗の前に行列ができるという光景も見られました。

まだレストランやパブはオープンしていませんが、7月4日から営業再開となるため、同じように混雑することが予想されます。

夏の時期は、毎年イタリアやスペインや南フランスなどのビーチへ出かける人も多いイギリスですが、今年は海外へ行くのはさすがに控えており、その反動でイギリス国内のビーチが大変な賑わいとなっています。

一見すると、人々の習慣に大きな変化はないように見えますが、第二波の流行が起こる恐れもあり、水面下で着実に何かが変わりつつあるのは事実です。

変化の渦の中にある時は、意外にその変化が感じられないものなのかもしれません。

この記事から3投稿に渡り、「新世界」のトレンドやスタンダードについて考えてきます。

消費者の習慣は変わる?変わらない?

小売店オープンの初日の混雑から分かるように、街に出てショッピングを楽しむのは、人々にとって娯楽の一つです。

消費者の半数がまだ外出することが安全ではないと考えているとしても、買い物に出かける習慣が消えてなくなるわけではないでしょう。

オンラインでの買い物習慣が以前以上に定着しても、ショップスタッフと話したり、実際に商品に触れることを楽しむ消費者も多いため、実店舗の持つ機能を無視するわけにはいきません。

実店舗で買い物する人がまだ多い?

コロナウィルスの感染拡大による外出規制は、ほとんどのビジネスに影響を与えましたが、国内最大手のアパレルブランドであるユニクロもその影響を免れませんでした。

衣料品の需要が激減したということもありますが、オンラインでの販売に十分なコストをかけられるような大手企業のユニクロであっても、4月の売り上げが昨対比の半分以下となりました。

ユニクロの売り上げの9割は、実店舗のものだったのです。

前回の記事と矛盾するようですが、今後オンラインの売り上げ比率が上がってきたとしても、実店舗がいかに大切であるかが分かります。

オンラインとのバランスを

ユニクロを運営するファーストリテーリングは、中期的にオンラインの売り上げ見込みを3割にまで引き上げています。

オンラインを強化しながらも、実店舗の売り上げをこれ以上落とさないようにバランスを取る戦略なのでしょう。

このためには、オンラインでの買い物の便利さを知った消費者が、わざわざ店舗に足を運びたいと思うような店舗づくりが重要となります。

リアルとバーチャルの融合がトレンドに

決済会見で柳井会長は、「店に来る価値があるかどうかが、今後は問われるようになる。ECだけで済むような服や業態だけでは、店は生き残れない」と話しました。

外出規制が緩和された直後の6月5日にオープンしたユニクロ原宿店では、その言葉が体現されています。

すでに店舗を訪れた方はお気づきかもしれませんが、地下1階のエスカレーターを降りると、ユニクロとジーユーが共同制作したアプリ「スタイルヒント」と融合した売り場があります。

アプリでは、一般ユーザーが投稿したその日の着こなしの写真を閲覧することができ、着用されている商品情報を見たり購入したりすることが可能です。

ユニクロ原宿店では、アプリに投稿された着こなし写真を200台モを超えるモニターに映し出し、画面をタッチすると商品の情報が見られたり、店舗のどこにその商品があるかを表示したりすることができます。

他のビジネスでも応用できるの?

このような斬新なアイディアは面白いけれど、自分のビジネスには応用できないと諦めてしまうかもしれません。

ユニクロのような大手でなくとも、自身のビジネスに生かせる方法はあるはずです。

弊社は海外進出のサポートを行っていますが、日本ではまだ珍しいビジネスのアイディアをご紹介することも可能です。

ページ下の「お問い合わせ」より、お気軽にご相談ください。

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