2023年10月にSteamで発売される注目タイトルかもしれないゲーム
先月紹介したゲームの発売後の評価を調べてみたのですが結果は
非常に好評 5本(うち4本は好評率95%超え)
やや好評 4本
賛否両論 3本
と正直打率としては今ひとつでした…。そこで今月は本数を少し減らしてみました。ただそれでもこの中から爆発的ヒットになりそうなものがあるか?と考えると多分無い気がします。どれも決して悪くはないんですが数時間は楽しめそうだが…くらいのが多いんですよね。私自身で購入確定しているのはENDLESS Dungeonくらいですが、これは開発元のファンだからというのも多分にあります。
あと気になったのが好評率よりもレビュー件数の方でした。発売日が違うのでそのまま比較はできないですが15~50件くらいのが全体の半分を占めます。非常に好評の5本のうち4本は好評率が95%を超えているのでその率的には圧倒的に好評に入るのですが、レビュー件数が足りてない(500件以上必要)ので非常に好評止まりです。レビュー件数の多さはSteamの目立ちやすいところ(ディスカバラビリティ機能)に取り上げてもらうための条件の1つとされているのでこの少なさは正直厳しい…8月は色々と注目作が出たのでやむを得ないところはありましたがさすがにそろそろその影響も薄れてきたと思うのですが。
Quasimorph
10月3日発売
早期アクセス
ジャンル: ストラテジー (ローグライク)
日本語あり
タイトルは「クアジモーフ」と読みます。人類が宇宙に進出した時代、プレイヤーは民間軍事会社(PMC)の経営者として、企業からの依頼に基づき廃墟化した惑星上の基地などにクローン兵士を派遣してそこに残された貴重な品物や技術を回収するという任務を遂行していきます。
基本的な流れとしてはまずミッションを受注、探索対象となる場所へ向かいクローンの元となる素体、クラス、持ち込む装備や消費アイテムを選択します。その後Rogueのような感じでランダム生成されたダンジョンの移動、探索、戦闘を行っていきます。自分で行くのではなくクローン兵士を送り込むだけなので死んでもゲームオーバーにはなりませんが、それを作るのに投じた資源、持ち込ませたアイテムなどは失われます。ミッション目標のアイテムを回収したら脱出することができ、残ったアイテムに加えて廃墟で見つけたクローン兵士の新たな素体や新たなアイテムがアンロックされる技術チップのようなものを持ち帰ることができ、次回以降のミッションにより強力なクローン兵士を送り込むことが可能となります。
近未来が舞台なので戦闘は基本的に射撃戦が中心となりますが、近接戦闘の要素自体はあるようです。また敵は謎の疫病が原因で発生したクアジモーフというエイリアンみたいな生き物ですが、時には他の企業から依頼されてやってきた傭兵と戦うこともあるようです。
実はこのゲーム、前回のSteam Next Fest開催(2023年6月)の少し前から体験版が公開されていたのですが、今回この記事を作成する直前になって公開停止となってしまいました。そのため細かいところまではわかりませんでしたがとりあえずプレイした人の評価ではなかなか期待できそうらしいです。日本語も機械翻訳丸出しということはなさげでした。
The Lamplighters League
10月4日発売
正式リリース
ジャンル: ターンベースストラテジー (戦術、XCOM)
日本語あり
Game Pass追加予定(Day 1)
Shadowrun Returns、Battletechの開発元として知られているHarebrained Schemesの新作です。この会社は2018年のBattletech発売後、同じ年にストラテジーゲームの雄であるParadox Interactiveに買収されてその子会社となっています。そしてその後初の新作がこのThe Lamplighters Leagueです。
時代は1930年代、主人公たちはとある人物に雇われたエージェントのチームに所属しており、謎の秘密結社Banished Courtの活動を追って世界各地で潜入、戦闘を繰り広げていきます。要はインディ・ジョーンズですね。
戦闘システムはターン制、遮蔽物を活用して敵の攻撃を回避する所謂XCOM系ゲームです。少し変わっている点としてはまだ敵に見つかっていない潜入フェイズではリアルタイムでゲームが進み、ここでプレイヤーはチームのメンバーを予め有利な位置につけたり、さらにノックアウトしてその後の戦闘より排除することも可能です。これは最近発売されたJagged Alliance 3と似たシステムですね。各キャラクターはブルーザー(乱暴者)、スニーク(潜入者)、サバター(工作員)の3つの潜入クラスのいずれかに属しており、クラスにより潜入フェイズで実行できる行動や敵からの見つかりにくさ、ノックダウンの方法が変わってきます。
各キャラクターのノックダウン方法は1つのエリアごとに使用回数が決まっていて、全ての敵を潜入フェイズで排除することはできません。そこでいずれ戦闘が発生するわけですが、このときも事前にキャラを個別に動かして敵に近づいたり、複数の方角から攻撃できるように配置する、命中率にボーナスのある高所に陣取るといった準備が可能です。
戦闘はぶっちゃけ大体XCOMですね。各キャラクターは1ターンに2回の行動が可能で、これを使って移動と攻撃を行います。射撃は目標との間に遮蔽物があると命中率が減少するので自分はそれで身を守りつつ、敵の側面に回り込んで確実にしとめていきます。敵味方ともに近接型、射撃型がいて射撃型には残り弾丸数の設定があり、撃ち尽くしたら再装填が必要となります。
1つのミッションは複数のエリアからなっており、各エリア最後の脱出地点に到達すると次のエリアに進めます。この時、ノックダウン回数は回復しますが体力はそのまま引き継がれるようです。
体験版は最初のミッションの完了時に終わってしまうのでその後の全体的な流れは確認できませんでしたが、以後は世界地図上にいくつかのミッションが表示されてプレイヤーがその中から次に実行するものを選択、参加するメンバーを選んでいくようです。
スキル以外のキャラ強化要素としては装備アイテムと、このゲーム独特のアンドロウンカードという要素があります。このカードはゲーム内のストーリーでも重要な役割を持つアイテムらしく、ミッション報酬または商人から購入することで獲得でき、各キャラクターのカードスロットにセットして使います。これも一種の装備アイテムですが単純な戦闘力強化ではなく、近接型のユニットがピストルを撃てるようになったり、敵に与えたダメージを与えると体力が回復する、所謂ライフスティール能力を付与したりといったキャラの性質を強化、変更する力を持っています。
体験版は最初のミッションしか遊べないのでその後のキャラの成長や資源管理、ミッションの選択といったいわゆるジオスケープの部分が試せず全体的な評価は下せないのですがミッションについていえば普通かなと。潜入、戦闘とも一通りの要素は揃っているのですがシンプルで、こんなこともできるのかといった驚きはありませんでした。ぶっちゃけ前作のBattletechも戦闘システム自体はオーソドックスなものでしたが、メックのカスタマイズ性が高かったために全体としてはやりがいのある戦闘になっていたような気がします。しかしこのゲームでは(他のXCOM系ゲームと比べて)そこまでキャラのカスタマイズ性が高くないのでそのあたりが大きな違いかなと思います。
あとこのゲーム、同じParadoxから発売されるCities: Skylines 2と同様、発売日に一部地域(日本含む)で最大30%の値上げが行われることになっています。予約開始時点ではValveが設定した国、地域別の参考レートに基づいて価格が設定されていたものの、その後これでは安すぎる、うちは為替レートそのままで行くぞとの方針転換があったんでしょうね(Valveのレートは為替レート以外にその国の経済状況、平均物価なども加味して設定されている)。
なので既に購入が確定している人は、発売前に購入しておいた方がいいです。現在は5,390円ですが、最大で7,000円くらいまで値上がりする可能性があります。
Station to Station
10月4日発売
正式リリース
ジャンル: パズル (鉄道)
日本語あり
体験版あり
ボクセルで描画された美しい景色が売りの、雰囲気重視の鉄道網建設パズルです。ただしこのタイプの他のゲームとは大分違う、パズルとしてはカジュアル寄りかつ覚えゲーな部分があるのでその点には注意が必要です。
基本的には畑や牧場など原料を産出する施設と、それを消費したり加工したりする施設を駅、線路で繋いでいくことで収益を上げていきます。累計の収益額が一定値を超えるごとにマップ上に新たな施設が配置されていくのでそれらもどんどん鉄道網に組み込んでいき、最終的に全ての施設が配置された状態で全ての施設の入出力に過不足のない「完成した状態」にするとステージクリアとなります。
なお途中の駅での乗り換え、積み替えは可能なので原料産出施設と消費、加工施設を直接繋ぐ必要はありません。例えば小麦畑ー街ーパン屋ー製粉所と繋いでも各物資はきちんと運ばれて街にはパンが届きます。実は駅と駅が繋がっていれば良く線路が物理的に繋がっていなくても接続された状態とみなされます(2本ある線路のうち別々のもので繋いでも可)。
このゲームが一般的な鉄道網建設パズルと違う点としては列車の運行は全く考えなくて良いということです。同時にたくさん運べるように複線化したり衝突しないようにポイントを手動で切り替えるといった操作はありません。見た目上の演出として列車が走ってますが本当に見た目だけです。一度敷いた線路は完全固定で、分岐や合流を追加したりすることはできません。新たに追加された施設の位置が想定外で、既存の線路を迂回するように遠回りの線路を敷かなければならなくなったとしても、線路の敷設コストは高くなりますがそれで輸送効率が落ちたりということもありません。
ではどこで工夫するのか?という点ですが頭を使う要素は3つあります。
まずは線路を最短かつ橋やトンネルなどに頼らず安く建設することですがこれは途中から追加される施設の位置や順番がわかっていないと難しいこともあります。そこがこのゲームが覚えゲーである所以です。
もう1つは新たな施設の追加と同様、累計収益額が一定値に達した時に与えられるカードです。これは一度使うと無くなってしまいますが、線路の敷設コスト軽減、施設を鉄道網に接続した時に得られる収益額の増加などといった効果があり適切なタイミングを選んで使うことでコスト削減、収益増加が見込めます。ただこれもどのカードがいつ来るか(少なくとも体験版では)固定なので高難易度のステージになってくると一度プレイしていつどのカードが手に入るのか把握しておく必要があるのかもしれません。
最後の1つは累積ボーナス、これは1回の線路の敷設で複数の施設を鉄道網に接続することで発生し、収益額に+25%とかのボーナスが入ります。鉄道網に接続するためにはその施設の入力、出力がきちんと処理されていることが必要なので例えばまず街とパン屋を線路でつなぎます。この時点では原料の小麦粉がないのでパン屋は稼働せず、まだ接続されておらず収益も発生しません。次に製粉所を接続、これも原料がないため停止状態です。そして最後に小麦畑を繋ぐと「小麦畑→製粉所」「製粉所→パン屋」「パン屋→街」と3連続コンボ状態になって、一度の線路敷設でこれらの施設を同時に接続したことにより収益ボーナスが発生します。
感触としては見た目、雰囲気が7割、パズルが3割くらいの比率でした。歯ごたえのあるパズルを求めて購入すると多分思っていたのと違った…ということになるでしょう。体験版も日本語が入っていますので、まず体験版で楽しめそうかどうか確かめてみることをお勧めします。
DotAGE
10月4日発売
正式リリース
ジャンル: 街づくり (ローグライト、サバイバル)
日本語あり
体験版あり
ターン制の街づくりゲームです。プレイヤーは指導者1人と4人の住民を連れて未開の土地に新たな街を作っていきます。最初は採集、狩猟から始まり技術研究を経てやがて農業などより高度な生産活動を行っていきます。最大の特徴としてはこの町は定期的に恐怖(不吉)、疫病、天変地異、酷暑、極寒などの災厄に襲われます。災厄の種類に応じて被害を抑える建物を建設し、そこで住民を働かせて迫りくる災厄に備えなければなりません。
住民は1人につき毎日1の食料を消費します。最初はまだ農業、狩猟はできないので近くにある木苺を採集して糊口をしのいでいきます。ただし木苺や狩猟用の動物などの天然資源は利用できる回数に限りがあるため、やがて取り尽くしてしまうでしょう。それまでに持続可能な食料源を見つけなければなりません。研究用の施設で労働者を働かせると毎日1ずつ研究ポイントが加算されていき、これを使って新たな建物をアンロックしていきます。
建物にはそれぞれ配置条件、ボーナス条件が設定されています。例えば研究用の施設の配置条件は周りに他の建物が何もないことで、その条件を満たす場所にしか置けませんし、後からその隣に何か建物を作ると停止してしまいますボーナス条件はその建物から一定範囲内に指定された別の建物があると生産量が増加します。
食料供給が安定したら人口を増やしましょう。このあたりチュートリアルの説明が若干不親切で、追加で家を建てた時点で説明が出ます。住民2人を何も労働させない暇な状態にして家を右クリックすると子供を作るというボタンが出てきます。これを選ぶと翌日、子供が産まれて人口が1増加します。
やがて指導者が「何か悪い予感がする…!」とか言い出して画面が禍々しくなります。これはDoom(破滅)と呼ばれる重大な災厄の予兆で、これを乗り越えるために街を発展させていかなければなりません。
破滅イベントの前により難易度の低い災厄イベントが何回か発生します。ある程度日数が経過すると次にどの種類の災厄が起こるかの予告が出ます。それからさらに数日後からその災厄の脅威度に応じて災厄の強度のパラメータが毎日増加していきます。
各災厄にはそれに対抗するための施設が用意されています。例えば恐怖だと住民の士気を高めるコミュニティセンター、疫病だと病院といった具合ですね。ここで労働させると災厄への対策の値が増加していきます。そして災厄が発生する日にこの対策の値と災厄の強度で判定が行われ、成功すると良いイベントが、失敗すると悪いイベントが発生します。
最初は脅威度が低いので強度はほとんど増えませんが、ゲーム開始からの日数が経過するほどに災厄の脅威度は高まり、より高い対策値を集めなくては悪いイベントが発生してしまいます。
また災厄を乗り越えることで記憶というポイントが加算されます。これはクリア後も持ち越され、これを使って新たなイベントや研究可能な建物のアンロックを進めていくことができます。
1日の終了のアニメーションが若干長くてテンポが悪いのですが、これは設定で高速化が可能です。なお体験版は日本語がなく文章はそこそこ多めなので読むのが大変かもしれません。何回かクリアしてみた時点での感想としてはシンプルながら隣接効果を活かした建物の配置など頭の使い所はそれなりにあってなかなか楽しみなゲームと感じました。あとは製品版で用意されるシナリオ次第でしょうかね。
RUNGORE
10月12日発売
早期アクセス
ジャンル: デッキ構築 (リアルタイム)
日本語あり
体験版あり (メニュー右上より言語選択可能、日本語あり)
リアルタイム制でアクション色の強いデッキ構築型ゲームです。まず最初に剣士、弓使いといったクラスを選択し、ジャングルや墓地などのダンジョンの中から行き先を決めます。ダンジョンにはいくつかのフロアがあり、各フロアには戦闘やイベントなどのマスが配置されています。フロアの最後には強力なボス戦も待ち構えています。最終フロアのボスを倒すとそのダンジョンはクリアとなります。なお全てのダンジョンを続けて攻略する必要はなくて1つのダンジョンをクリアしたら1回のプレイはそこで終わり、またクラスと行き先を決めて別のダンジョン(同じでもいい)に向かいます。
戦闘は自動的に進みます。プレイヤーが何の操作を行わなくても自キャラ、敵キャラは勝手に互いを攻撃し合います。ただし自キャラの方は基本攻撃しか行いません。そこにプレイヤーが手札からカードを切ってより強力な攻撃をさせたり、敵の攻撃からのダメージを軽減する装甲などの追加効果を付与したりします。カードの使用コストはなく、クールダウンもありません。いきなり手持ちのカードを全部投入!ということも可能です。ただしこれらのカードは全て使い切り、全て使うと山札から補充ということもありません。いわば手札=デッキなわけですね。途中で死んだり余計なダメージを受けることがないよう最低限のカードは使いつつ、強力なボス戦に備えて必要なカードを残していくことが重要です。
戦闘が終了すると数枚のカードの中から3枚のカードを手札に追加できます。使い切りの通常カードの他に自キャラの能力を底上げする装備カードも時々混じっています。またボスを倒すと通常の装備よりもさらに強力なアーティファクトを手に入れることができます。装備、アーティファクトはそのダンジョンをクリアするまで有効、その後は消えます(というか完全に新規プレイとなる)。
無事ボスを倒せたら、あるいは途中で死亡したら1回のプレイは終了、報酬として金が増加し、店でこれを使って新たなカードをアンロックしたりできます。また「敵100体を倒す」「累計500ダメージを受ける」などのクエストもあり、これを達成していくことで金が増えたり新クラスがアンロックされたりもしていくようです。
正直かなり忙しいゲームです。自キャラの攻撃間隔は1~1.5秒、敵もそれより少し遅いくらいなので戦闘時にゆっくり考えていたらカードを出す前に半ば終わっていたりします。その速いテンポはじっくり考えて強力なデッキを構築していくというデッキ構築型ゲームの楽しさとは相反する部分があるかもしれないですね。カードの効果には「4秒間攻撃力が増加」など使用するタイミングが重要なものもあり、これはカード同士のコンボというよりもアクションゲーム的な楽しさの方に近いものだと思います。
ENDLESS Dungeon
10月19日発売
正式リリース
ジャンル: ツインスティックシューター (ローグライト、Coop)
日本語あり
2014年に発売された探索、資源管理サバイバルゲームの続編です。前作はストラテジーでしたが今回はツインスティックシューターになっています。ツインスティックシューターというのはコントローラーの左スティックで移動しながら右スティックで敵を狙って攻撃するペースの早いアクションです。一応、資源の管理やタワーディフェンス的な要素も残っています。
お話としては謎の宇宙ステーションに閉じ込められてしまった数人のキャラクターが脱出のため、動力源となるクリスタルボットを敵の攻撃から守りつつ、ステーション中枢部まで運んでいきます。
まず酒場で待機している個性豊かなキャラクターの中から2人、または3人(人数を増やすと全体的な難易度も増加する)を選んでパーティを組んでステーション中枢への旅を開始します。各キャラクターはそれぞれ異なる初期武器、手榴弾などの使用型アビリティ、敵との戦闘でメーターが溜まっていき完全にチャージされると利用可能な必殺技的なものを持っています。またごくシンプルですが能力値もあって、敵を次々倒していくダメージディーラー、打たれ強いタンク、砲台の修理を得意とするエンジニアといったロール(役割)も設定されています。
ストラテジーだった前作では全てのキャラをプレイヤーが同時に操作することができましたが、今作はアクション色の強いツインスティックシューターなので同時に操作できるキャラは1人だけ、残りはAIが動かします。操作キャラの切り替えはいつでも自由に行えます。
大まかな流れとしてはまずランダム生成されたフロアのどこかにあるゴールを探してドアを開け、次々と部屋を探索していきます。部屋には新たな装備が入っている箱や敵、キャラクターの能力を強化できる店などがあります。中でも重要なのがジェネレーターと呼ばれる施設で、これを建てることで3種類ある資源の収入量が増加します。ドアを1枚開けるごとに現在の収入量に応じて手持ちの資源が増加します。資源はキャラの強化に使う食料、ジェネレーターや防衛用の塔を建設するための生産力、技術研究(新たな砲台のアンロック、アップグレード等)に使う研究力があります。
前作ではドアを開けていくうちに敵の襲撃が始まり、スポーナーから大量の敵が出現して攻めてきましたが今作では時間制で襲撃が始まります。実はこの変更は前作ファンからかなり批判を浴びていて、前作の仕様に戻してほしいとの声も多かったのですがおそらく最終的には戻されていません。私としてはCoopで手分けして探索できるのなら時間制でもいいけれど1人で探索、戦闘、建設をやらなければならないソロプレイが不利になりすぎるので、時間制かドアを開けたら襲撃発生かの選択制にするか、ソロでは大幅に時間に余裕をもたせるとかしてほしいなと思いました(それでも操作の負担が大きくなるという問題は解決されませんが)。
敵の数は多く、場合によっては全く別方面にある複数のスポーナーから敵が現れて多面作戦を強いられることもあります。プレイヤーだけでは対抗するのが難しいため、前もって探索済みの部屋に防衛用の砲台を設置して支援させる必要があります。砲台には最も基本的な弱い弾を連射するもの、攻撃速度は遅いものの1発あたりの威力が高いスナイパー的なもの、周囲の砲台を強化する支援役など様々なものが用意されていますが、最初から使えるのは基本的な砲台だけ、あとは探索で見つかる研究用端末で研究力を消費してアンロックしていく必要があります。ローグライトなので各プレイごとに研究の必要があります。
敵の目的地は護衛対象であるクリスタルボットで、これが破壊されるとゲームオーバーです。また敵は途上にあるジェネレーター、砲台、研究用端末なども攻撃してくるため、それらも守ってやらないと収入が減ったり研究が中断されて投入した投じた研究力が無駄になったりして、ジリ貧になります。
フロアのゴールを見つけたらクリスタルボットを動かし、そこへ向かわせる必要があります。しかしボットが移動を開始すると目的地にたどり着くまで敵が無限に出続ける終わることのない襲撃が開始されます。その激しい追撃を振り切ってゴールまで到達できればフロアはクリア、次のフロアでも同じことを繰り返して中枢を目指していくことになります。
私は過去何回か行われたベータテストに参加できたのですが、そこで一番気になったのがソロプレイとCoopの格差でした。敵の襲撃が時間制になってソロだとあちこち走り回る必要があり忙しいうえ、敵の中には前面からの攻撃を受け付けない等のAI操作のキャラや砲台では対処できないものも混じっているのです。複数の方面から敵が迫ってくる場合、各キャラクターをそれぞれの方面に配置して守らせることはできますが、そうした厄介な敵が出た時は操作を切り替えてプレイヤー自ら対処しなければなりません。しかし見えるのは操作しているキャラクターの周辺だけなので、そもそもそうした敵が出現したことを察知することが難しいんですね。
私は開発元のAmplitudeのファンで全作購入してきてますし、前作のDungeon of the Endlessも間違いなく名作、誰にでもお勧めできると思ってます。そんなわけでこのゲームも購入確定ではあるのですが、正直このソロとCoopの差は気になっていますし、発売後のユーザーの反応もどうだろうか…と若干危惧しています。一応この記事で取り上げてはいますが特に開発元、前作のファンでない人は発売後の評価を待つことをお勧めします。
ただ最近販売元のセガが主にヨーロッパで体制見直しをすると発表されていますが、このAmplitudeもフランスの会社なんですよね。なので売上、評価によってはレイオフなんてことも…というのが怖いところです。
Dark Envoy
10月25日発売
正式リリース
ジャンル: RPG
世界設定やストーリーについてはあまり説明されておらず不明な部分が多いのですが魔法と機械が混在する世界で遺物ハンターをしている2人の兄妹があちこち旅していくRPGのようです。売りは戦術性の高いリアルタイム戦闘、要は昔のBaldur's Gate(2まで)やDragon Age: Origins、Pillars of Eternityみたいな感じです。動画を見た限りではそれらと比べると複雑さを減らしたペースの早いものに見えました。魔法の多くは効果範囲があらかじめ決まっておらず、プレイヤーが戦場の上で線を引いたり曲線を描いたりして自由に決めることができます。また障害物を使って射撃から身を守ったり、魔力を供給してくれる装置の近くに陣取って強力な魔法を次々と使うなど地形を活かした戦いもできるらしいです。詳しい仕様は不明ですが一時停止やスローといった機能はあり、忙しくて思うように操作できない、これでは戦術も駆使しようがない…ということはないらしいです。
キャラのビルドには結構幅があるらしくクラス、力や早さ、魔力といった能力値、スキルが自由に選べます。アイテムクラフトの要素もあり、ランダムな効果がついたりもします。いわゆるDiabloライクなゲームほど深くはなさそうですがキャラ育成の楽しみもあるのかなと。
正直内容についてはよくわかっていない部分が多いのですが、前作をプレイした人によるとストーリーよりも戦闘を楽しむゲームだったそうです。おそらくこの新作もそれと似た作りではないかと思われます。RPGなので日本語がないのはプレイするうえで大分厳しそうではありますが…。
War Hospital
10月27日発売
正式リリース
ジャンル: 経営もの
日本語あり
発売日は元々8月末予定だったのですが延期されて現在の日付となっています。発売1ヶ月前にしては公開されている情報が少なく開発元の動きも鈍く、本当に出るかどうかは半々といったところではないかと思います。
第1次世界大戦の北フランスで前線近くにあるイギリス軍の野戦病院を運営していくゲームです。ゲームの流れとしては定期的に前線で戦闘が起こり負傷者が運び込まれてきます。プレイヤーの病院はそれを受け入れて治療を施していくわけですが、ベッドの空きや食料、医薬品には限りがあり、また技術や施設不足で治療が行えない重症な負傷者もいます。そこで誰を治療し誰を見捨てるかの苦渋の選択を強いられることになるわけですね。特に酷い負傷の場合は困難な手術を行って完全に治療するか、命を救うことを優先して四肢の切断など過激な手法を使用するかといった決断も迫られるようです。
各種物資は資金的な物資を消費して、これまた定期的に出入りしている列車を使って購入していきます。すぐに届くわけではないので在庫の状況とタイムライン(次の戦闘まであとどのくらいの猶予が有るか等)を見て先読みして注文しておく必要があります。また物資だけでなく医師や看護婦などの人員も資金を使って列車で購入していきます。
とりあえず題材的には面白いですしグラフィックもなかなかです。あとはただ淡々と運営していくだけなのか、Frostpunkみたいな印象に残るストーリーがあるのかどうかが気になるところですね。とにかく現時点で明らかになっている情報が少なく、そのあたりどうなのかは発売されてみないとわかりません…
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