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2023年4月にSteamで発売される注目タイトルかもしれないゲーム

まだそれが明確な傾向として現れてきたという程ではないのですが、なんとなく去年あたりから最初から正式リリースだったり、早期アクセスでも思ったより早く正式リリースになるゲームが増えてきているように感じます。昔はいつまでも早期アクセスのままとか3、4年とか続いているものもあったように思いますが…。今月発売分も一通り見渡してみるとある程度有望そうなのは正式リリースの比率が多いかなと思いました。

Full Metal Sergeant

  • 4月4日発売

  • 正式リリース

  • ジャンル: ストラテジー

  • 日本語なし

  • 体験版あり

軍の訓練キャンプを運営していくゲームです。今月3日にOne Military Campという別のゲームが出ているんですがこちらは経営要素はあまりなくてカジュアルゲーム寄りですね。
ゲームは週単位で進みます。毎週、人数x2ポイントの行動力が与えられるので中央に配置された訓練生をそれぞれ異なる施設、メニューの訓練所へとドラッグ&ドロップしていきます。これにより体力や銃撃の能力を向上させたり不利な特性を除去したり、狙撃兵の資格獲得といったことが行なえます。

12週ほど経つと訓練は終わり、実戦に参加することになります。ここでは限られた補給ポイント(移動力)の範囲内で戦場のどこかにある目的地を目指して進んでいきます。途中で敵の戦闘などのイベントが起こり、そこでこれまで訓練で伸ばしてきた能力が問われるわけです。

より高度な訓練施設をアンロックするにはPrestigeというポイントが必要ですが、これはキャンプ対抗の競技会で優れた成績を収めたり、ミッションを成功させることで増加していきます。

非常に単純なゲームです。価格次第なところはありますが数値を伸ばしていくことが好きな人であれば箸休め的な感じで楽しめるかもしれません。多分元々1500円未満の低価格帯のカジュアルゲームだと思われます。

Ravenswatch

  • 4月7日発売

  • 早期アクセス

  • ジャンル: アクション(ローグライト)

  • 日本語あり

一言で言ってしまえばHadesみたいなゲームです。赤ずきん、雪の女王、ベオウルフなど神話やおとぎ話の登場人物がそれぞれ固有のアビリティを持つヒーローとして登場し、それを操って敵と戦い、トラップを切り抜けながらゴールを目指していくアクションゲームですね。アイテムの発見、アップグレードの選択などのローグライト要素もあります。最大4人までのCoopにも対応しています。

このゲームの開発元は同じタイプのゲームのCurse of the Dead Godsという作品を手掛けており、若干Hadesの影に隠れた感はありますがよく出来たローグライトアクションとして高い評価を得ています。前作との大きな違いとしてはプレイヤーキャラが強い個性を持っていることくらいでしょうか。
作り自体はありふれていますが、前作の出来からするとなかなか期待できそうな気はします。ヒーローの個性が強い点は好き嫌いあるでしょうがこのジャンルのゲームが好きな人にとっては有望作と言えるでしょう。

余談ですが開発元のPasstech GamesがCurse of the Dead Godsの前に出していたSpace RunというTDが結構好きだったんですが、こちら路線の続編は出ないんでしょうかね。限られた宇宙船のスペースにうまく積荷を配置して、さらに小惑星や宇宙海賊を迎撃するための武装も積んでゴールを目指すというゲームでなかなか面白く、また登場するキャラの掛け合いもユーモアがあって楽しめました。既に結構古いゲームでセールで安く買えるはずですので興味があればチェックしてみてください。

Melon Journey: Bittersweet Memories

  • 4月7日発売

  • 正式リリース

  • ジャンル: アドベンチャー

  • 日本語あり

GBA風の2Dアドベンチャーゲームですね。メロン工場で働く主人公が、メロンの所持が禁じられた街で行方不明になった友人を探し回るというお話です。絵は可愛らしいものの話は結構ダークらしいです。開発元の実績がなくストーリーに関してはやってみないと出来の程はわからないところですが日本語にも対応していますし、グラフィックを見て気に入った人にはいいかもしれません。

Flooded

  • 4月13日発売

  • 正式リリース

  • ジャンル: ストラテジー

  • 日本語なし

  • 体験版あり

面クリア型、リアルタイム制のストラテジーです。このゲームの舞台となる島は水位の上昇により沈むことが決まっていて、そのタイムリミットまでにうまく資源を集めて目的を果たし脱出するのが目的です。

時間が経つにつれ陸地はどんどん狭くなります。
海中に建設可能な建物もありますが…
与えられた目標を達成し、大量の資源を支払うことで
次の時代へ進み新たな建物などがアンロックされます。

資源は主に住居を建設し労働者を確保し、鉱脈の上に鉱山を建てることで生産していきます。微弱な隣接効果とかはあるもののあまり配置に頭を悩ますことはなくて、定期的に発生する水位の上昇に脅かされつつ資源収支のバランスを取っていくのがメインの内容です。ある程度進めると災害が発生したり、敵が襲撃してくるので砲塔を設置して迎え撃ったりという要素も登場するようです。

体験版が2番目のミッションまでしか遊べず、ほぼチュートリアルで終わってしまうためこのゲームならではの魅力というのはちょっと見えづらいのですが、資源収入のバランスを取りながら時間に追われつつ開発を進めていくところはシンプルながらなかなか楽しめました。あとはミッションのバリエーション次第かと思います。開発者の想定した短いタイムスケールの中で目標を達成するというゲームでいわゆるアクティブポーズ(操作可能な一時停止)はありません。時間制限があると落ち着いてプレイできない人、長期的にプレイしたい人には不向きです。

Fabledom

  • 4月14日発売

  • 早期アクセス

  • ジャンル: ストラテジー(街づくり)

  • 日本語なし

  • 体験版あり

中世ファンタジー世界の街づくりゲームです。プレイヤーは武者修行の旅に出た王子様、またはお姫様として自分の街を築き、同時に将来の伴侶となる相手を探します。なお自分および求婚相手の性別は組み合わせを自由に選べます。

街づくりゲームとしては非常にオーソドックスな作りで、家を建てると街の人口上限が増え定期的にやってくる人々を受け入れて住民を増やせます。そこで木こり小屋や石切場、農園を作って労働者として割り当てると各種資源が手に入りますが、木は製材所で板に加工してより高度な建物の建設に使えたりします。特色としては一部の建物には余分なスペースを割いて拡張機能を付与することができ、例えば家だと家庭菜園を追加して住民用の食料を生産したり、木こり小屋には植林小屋を追加して木を切るのと同時に新たな苗木を植えて資源の枯渇を遅らせたりということができます。インスパイアされたゲームの1つとしてFoundationをあげていますが、この拡張機能がその影響された部分かと思われます。

最初に使えるのはマップのごく一部だけで、それ以外の地域は金を払って購入しなければなりません。金は毎日、人口に応じた税収が入ります。金は建設にも必要ですが維持費的なものは見当たらずゆるいバランスです。

もう1つの特色としては、プレイヤーの目的としては街の発展以外に伴侶を見つけることもありますが、これは近隣の領主と交流することで達成していきます。使者ギルドを建設すると近隣の領主に使者を派遣して交易したり戦争したりが可能なようです。開始時に選択した結婚相手の性別と一致する領主であれば仲を深めていくことで結婚も可能と思われます。

全体的に既存のゲームを組み合わせた感じで、このゲームならではの部分というのはあまり無いように思います。グラフィックはおとぎ話の世界とよくマッチしており、いわゆる「雰囲気のいいゲーム」ですね。

Breachers

  • 4月14日発売

  • 正式リリース

  • ジャンル: シューター(対戦型)

  • 日本語あり

  • VR専用

入り組んだ建物を舞台に攻撃側のエンフォーサー、防衛側のリボルターに分かれ5対5で戦うVR専用FPSです。リボルターは時限爆弾を設置してタイムリミットまでそれを守りきれれば勝利、解除できればエンフォーサー側の勝利となります。相手側を全滅させることでも勝利となります。説明を読む限りではR6Sのような固有の能力やガジェットを持つ隊員はおらず、装備のロードアウトは攻撃側、防衛側それぞれで固定のようです。どれを購入して使用するかはプレイヤーが選べるみたいですが。

ぶっちゃけゲーム内容はほぼVR版R6Sといった感じです。私はVR用ゲームで遊んだ経験がないので既存のゲームをVRで遊べることの意義とか、現状どこまで通常のFPS/TPS並のゲームプレイが実現できるのかとかはよくわかりません。一応開発元は既に別のVR用対戦型FPSを出していて、そちらは結構な高評価を得ていて実績はあるようです。興味がおありの方は既にYouTubeでいくつか実際にプレイしているところが見られますのでそちらも参考にしてみてください。

Shardpunk: Verminfall

  • 4月14日発売

  • 正式リリース

  • ジャンル: ストラテジー(戦術、資源管理)

  • 日本語なし

  • 体験版あり 

大雑把に言えばXCOM + This War of Mine + Darkest Dungeonです。
とある国の首都がネズミ人間の襲撃を受け既に敵は市内に突入、市街はすっかり荒廃して敗色濃厚となっています。しかしそれを覆しうる超兵器が開発され、あとは部品を届けることができれば…という情勢でプレイヤーの指揮する部隊がその部品を届けるために戦っていくことになります。

ストアページでの説明では「戦争にはもう負けた」
とありますがゲーム開始は襲撃後2時間くらいの時点らしいです。

戦闘は大体XCOMで、各キャラの持つ固有の武器やアビリティ、そして遮蔽物を活用してネズミ人間の部隊と戦っていきます。しかし補給は絶たれているため戦いながら廃墟を漁って補給物資や手榴弾、治療キットなども手に入れなければなりません。ゲームの流れとしてはミッションクリア型で、部隊のメンバーと超兵器のパーツとなるオートマトンを出口に到達させ、脱出させればクリアとなります。

ゲーム開始時にメンバーとオートマトンを選択します。
それぞれ固有のアビリティ、武器を持っています。
敵を一定数倒すなどのAchievement達成で得られるポイントを使い
永続的なアップグレードが購入可能です。
追加のヒーローやオートマトンもここでアンロックします。

ミッションをクリアすると休憩フェイズに入ります。ここではレベルアップしたメンバーに新たなアビリティを覚えさせたり、武器を改造したりできます。武器は精度を高めるスコープやマガジンサイズ的な役割の熱上限を増加させる冷却装置など好みのアタッチメントを取り付け、強化していくことができます。
また休憩フェイズでは一定の行動ポイントの範囲内で負傷者の手当て(戦闘中に減少した体力は自然回復はしない)やストレスの軽減を行い、次の戦いに備えて態勢の立て直しを図らなければなりません。ストレスは敵と遭遇したり攻撃を受けたりすることで増加していき、上限に達すると恐慌状態になって命令できなくなったり、不利な特性がついたりします。ここがDarkest Dungeon的な部分ですね。

食料の割り当て画面。
前の戦闘で十分な食料を集められなければ飯抜きになることも。

休憩が終わると次に進む地点を選択します。ゲームはいくつかのチャプターに分かれ、それぞれ目的地が設定されておりそこにたどり着くまでの経路はプレイヤーが選ぶことができます。強力な敵がいるかわりに入手可能な物資の多い地点を選んでもいいですし、既に損害が大きいので戦いを避けて進むというのも賢明な選択といえるでしょう。

既存の人気ゲームを組み合わせたものでグラフィックや操作性もそれなりのなかなか期待できるタイトルだと思います。日本語がなく国内ではあまりヒットしそうにありませんが興味が湧いたら体験版を試してみてください。体験版は最初の戦闘とその後の休憩フェイズまで遊べます。

メイジシーカー: リーグ・オブ・レジェンドストーリー

  • 4月19日発売

  • 正式リリース

  • ジャンル: アクション

  • 日本語あり(音声吹き替えもあり)

大人気のMOBA、League of Legendsのスピンオフタイトルですね。パブリッシャーはLoLの開発元であるRiot自身です。なおこのゲーム、テキストだけでなく音声も日本語吹き替えありです。LoLのさらなる人気拡大を目指したタイトルでしょうかね。これの他に同じリーグ・オブ・レジェンドストーリーフランチャイズとしてルインドキングというRPGも出ています。

ゲームの開発元はMoonlighterのDigital Sunで、ゲーム内容も大分似ています。つまりハイテンポな2Dアクションですね。主人公は他者から魔法を奪う力を持ったサイラスで、治安維持を名目に魔法使いの弾圧を行うメイジ狩りに対抗して革命家として戦っていくという設定らしいです。

実績のある開発元なのでクオリティは十分なのですが正直高いんですよね。クオリティ相応の値段ではあると思いますが…。
Riotがこのゲームは完全に既にLoLをプレイしている人向けの商品として捉えているのならありなんでしょうが、このゲームをきっかけにLoLもプレイしてもらいたいと考えているのであれば、これ単体では赤字でもいいくらいの割り切りが必要な気はします。
人気作品、シリーズのスピンオフというのも良し悪しあって、既存ファンにはアピールポイントでも、それに触れたことのない人だと「ゲームとしては面白そうだけどLoLをやったことがないからなあ」と敬遠の理由となってしまう人は少なくないと思います。

Roots of Pacha

  • 4月26日発売

  • 正式リリース

  • ジャンル: アドベンチャー(農場経営)

  • 日本語なし

端的に言えば昔の牧場物語やStardew Valleyみたいなゲームですね。ただしそれらのゲームの舞台が中世や現代であるのに対しこちらは石器時代です。そのため食料の保存や鍛冶といった技術も存在しておらず、プレイヤーが様々な生産活動を行いながらそれを共同体にもたらしていくようです。できることとしては農業、釣り、牧畜、採掘とかですね。トレイラーを見る限りでは戦闘はなさげでした。

Stardew Valleyのヒット後、インディーゲームでもフォロワーと思われるタイトルが多数出てますが正直亜流に過ぎず時代や舞台なども似たりよったりというのが多かったように思いますがこれは農業に灌漑の要素があったり、村の人々と交流するだけでなく協力して発展させていくという独特の魅力があってなかなか楽しみな作品です。残念ながら日本語なしなのでそこが障害になりそうですが…。なおCoopにも対応しているようです。

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