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2023年1月にSteamで発売される注目タイトルかもしれないゲーム

これまでTwitterでやってきましたが長くなりがちなのでこちらに引っ越します。2023年1月にSteamで発売予定となっているゲームのうちあまり知名度はないものの注目作かもしれないものを発売日順に紹介していきます。

さすがに今月は上旬にこれといったタイトルが少なく、実質残り2/3だけなので本数は少なめです。

Hole in Won

  • 1月2日発売予定

  • 正式リリース

  • ジャンル: パズル

  • 日本語なし

まずは軽めのゴルフゲーム風パズルのHole in Wonです。ゴルフゲームといってもクラブの選択や方角の指定、パワーの調整は必要ありません。未完成のゴルフコースに反射用のブロックやジャンプ台を追加して、打ち出したボールがカップに入るように調整していくパズルですね。全100面あり、またエディタで作成したマップを共有したりもできるようです。

Vengeful Guardian: Moonrider

  • 1月13日発売予定

  • 正式リリース

  • ジャンル: アクション (メトロイドヴァニア)

  • 日本語あり

  • 体験版あり

独裁者の道具として生み出された超人兵士の軍隊、その新たな一員として目覚めたサイボーグ忍者が突如自我に目覚め同胞たちや自らを作り出した独裁者に牙を剥く、というSFC風メトロイドヴァニアです。近接、射撃の2種類の攻撃を使い分け、壁を蹴って二段飛びしたり天井にぶらさがったりしながら障害物だらけのステージを突き進み、時には改造チップを手に入れて自らの能力を強化して強大なボスと対峙、全8ステージらしいです。
開発元は2012年にOniken、2015年にOdallus、2019年にBlazing Chromeと同様のゲームをリリースしてきたベテランでその全てがSteamでの評価は「非常に好評」(好評が80%以上)となっています。

Aquatico

  • 1月13日発売予定

  • 正式リリース

  • ジャンル: ストラテジー (コロニービルダー)

  • 日本語あり

  • 体験版あり

海底都市建設ストラテジーです。販売元のOverseer Gamesは2021年8月に発売された中世都市建設ゲームのPatronの開発元です。体験版が公開されているのですが、プレイしてみるとPatronに非常によく似ています。開発者曰くエンジンを使わせてもらっているからということなのですが、それだけでは腑に落ちないくらい似てますね。いわば海のPatronです。

元々は1月19日に発売予定だったのですが、先月下旬に発売日を1週間前倒しにすると発表があり、現在の発売予定日となっています。背景としてはこの次に紹介するジャンル、舞台が丸かぶりのゲーム、Surviving the Abyssとの競合が関係しているものと思われますが根拠はありません。

最初はドローンを使って海底で資源を集め、発電や酸素供給システムを構築、人間が居住可能なドームを築きそこで数々の生活必需品や贅沢品を生産、研究して人々の暮らしを快適にしていくというゲームですね。

Surviving the Abyss

  • 1月18日発売予定

  • 早期アクセス

  • ジャンル: ストラテジー (コロニービルダー)

  • 日本語なし

そしてこちらがそのジャンル、舞台が丸かぶりのゲームです。元々はAquaticoが19日に発売予定となっていたのですが、その前日に突如これが割り込んできたわけですね。
設定としては冷戦期(1976年)の地球で海底に都市を築く計画が持ち上がり、プレイヤーはその担当者に選ばれて人間のクローン技術を活用してこの難題に挑むというもののようです。Steamのストアページで各要素についての説明はあるものの、正直このジャンルのゲームによくある程度の内容で、このゲームならではの特徴というのはよくわかりません。真っ暗で恐ろしげな深海の雰囲気はこちらの方がよく出ているように見えますが…。さすがに早期アクセス開始が近づけばもう少し情報が出てくるのではないでしょうか。
というわけで以下の説明はこのゲーム自体ではなくSurvivingシリーズについてのものです。シリーズに興味がない人は読み飛ばしてください。

極限状態での生存を目指すゲーム Survivingシリーズ

2018年3月、ストラテジーゲームの大手であるParadoxより火星開拓ゲームであるSurviving Marsが発売されました。

その成功の後、Survivingという名前でシリーズ化され2019年10月に文明崩壊後の世界を舞台としたSurviving the AftermathがEpic Games Storeで早期アクセス開始されました。現在は正式リリース済みでまた独占期間は終了してSteamでも販売されています。

Abyssが3作目となるわけですが、実はこのシリーズは作品ごとに開発元が違います。1作目のMarsはGrand Ages: Rome、その後Kalypsoより発売されたTropico 3~5の開発を担当したHaemimont Gamesが制作しています。
ここからは未確認情報なのですが彼らはMarsの後もParadoxと関係を持ち次回作の開発を続けていたものの、何らかの事情で開発中のプロジェクトごと他のパブリッシャーに売却されたという噂です。そのプロジェクトなのかはわかりませんが2022年10月に未開の惑星の開拓をテーマとしたStranded: Alien Dawnというゲームの早期アクセスが開始されています。

このゲームについては未完成ですが日本語MODを作成、公開しています。
https://drive.google.com/file/d/1bKZgXpOblHuXk8Nl-RtFk3NfZvOhYWUo/view?usp=share_link

2作目のSurviving the Aftermathは開発元がIceflake Studiosというフィンランドの会社で、ここは現在Paradoxの子会社となっているようです。元々はモバイル用のゲームを開発していたところで、なんでここが突如中予算(?)のストラテジーを手掛けるようになったのかはかなりの謎ですね…。

そして3作目を担当するのがRocket Flair Studiosというところです。ここは元々海外では人気のあるテーマである古代エジプトの都市経営ものであるDynasty of the Sandsというゲームの開発を進めていたのですが、先にAbyssの方を出すことにしたらしくそちらは発売日未定となっています。

なおこの3作目では販売元がParadoxそのものではなく、そのインディーゲームブランドであるParadox Arcというところになっています。昨年10月に早期アクセスが開始された宇宙船のRimworld系ゲームのStardeusもこのブランドから発売されています。

Paradoxは2010年前後、自社タイトルの新作が出ない間の利益の落ち込みをならすためにDLCと外注タイトルの開発と販売の強化という方針を打ち出しています。DLCの方は批判はあるものの売上的には成功を収めていますが、外注の方は正直あまりうまくいっておらず、目覚ましい成功と言えるのはCities: Skylinesくらいでしょう。シリーズ途中で開発元ごと買収したAge of Wonders 3、発売後に開発元を買収したBattletech、前出のSurviving Marsあたりも十分成功のレベルには達していると思いますが…。特に2010年代前半ではParadoxのファンの人ですら「こんなゲームを出してたんだ」と思うような箸にも棒にもかからないようなゲームが複数出てました。

なおもっともトラブルになっているのが現在開発中、元はTRPGのVampire the MasqueradeのCRPG版であるVampire the Masquerade: Bloodlines 2でしょう。当初は2020年3月発売予定でしたが延期を重ね、現時点では発売日未定となっています。前作は2004年に発売されたイマーシブシム(Deus ExやDishonoredみたいなゲームのこと)で、一部で非常に人気が高く発売から18年経った今でもファンによる非公式パッチが制作されているというゲームです。私も原作のファンだったのでプレイしましたがなかなかの名作でした。今からやるときついと思いますがシステムは当時としては充実しており、さらにストーリー、登場人物も非常にユニークでしたね。その前作の開発者を迎えて開発中ということでかなり期待を集めたタイトルだったのですが、現在は別の会社が開発を担当することになったと発表されています…。

Farlanders

  • 1月18日発売予定

  • 正式リリース

  • ジャンル: ストラテジー/パズル (都市経営もの)

  • 日本語なし

  • 体験版あり

火星の入植をテーマとしたストラテジーゲームです。テラフォーミング(地形改造)が重要な要素として登場しており、いかに地形をうまく作り変えるか、そしてそれを活用していくかが大事なパズル色の強いゲームですね。各ミッションごとに設定された目標をクリアして次へと進む面クリア型で、ターン制でゲームは進みます。

プレイヤーはランダム生成されたマップ上に農園や鉱山、工場を設置していくわけですが、これら施設は置ける地形に制限があったり、周辺の地形により生産量が変わってきます。しかし初期状態ではマップのほとんどは荒れ地と山、地割れだらけと生産活動、入植に全く向いていません。そこで数ターンに一度送られてくるパターン数個の中から1個選んで地形改造を適用していきます。山を爆破すれば荒れ地になり、荒れ地を整地すれば家や工場が置けます。氷を燃やせば水になって、その周辺は農業に適した土地になるでしょう。しかしこの地形改造パターン、その多くはサイズが1x3、2x2、3x3と目当ての土地以外も作り変えてしまいます。そこでパターンの選択と、どこにそれを使うかが非常に難しい問題となってくるわけですね。

右が地形改造パターン、今は不要なものをストックしたり店で購入したりも可能

また地形だけでなく施設同士も隣接させるとボーナスが追加されたりするものがあり、その配置も一筋縄では行きません。各面にはクリア目標以外に「30ターンでクリア」「クリアまでに○○を50個生産」といった副次目標もあり、繰り返しプレイして効率化を図りその達成を目指すというやりこみ要素も用意されています。

Definitely Not Fried Chicken

  • 1月18日発売予定

  • 早期アクセス

  • ジャンル: ストラテジー (店舗経営もの)

  • 日本語なし

フライドチキンの店の経営ゲーム…というのは偽装に過ぎず、実は様々な麻薬の生産と販売を行うというブラックなゲームです。タイトルではフライドチキンが前面に出されてますが実際には他の偽装手段としてコインランドリーやナイトクラブといった店舗も経営できるみたいですね。

よくある店舗経営ゲームと同様、建物の中を部屋に区切り、調理器具や店員の休憩用の設備を配置、店員を雇って表の顔であるフライドチキンの店を運営しつつ、空いたスペースでは様々な植物を栽培、作業場でそれを調合して麻薬を作り、配達します。時には規制当局や対立組織の襲撃などもあり、それに対して店のマスコットである鶏の着ぐるみを着た部隊で応戦するといった要素もあるようです。

A Space for the Unbound

  • 1月19日発売予定

  • 正式リリース

  • ジャンル: アドベンチャー (ポイントクリック)

  • 日本語あり

  • 体験版あり

90年代のインドネシアの地方都市を舞台としたポイントクリックアドベンチャーゲームです。要は画面上のどこかをクリックして移動したり物を調べたりして進めるゲームですね。私は2020年3月にSteamの体験版お披露目イベントであるSteamゲームフェスティバル(今日のSteam Next Fest)で体験版を触ってなかなか好印象で発売を待っていたんですが、その後あまり動きのないまま2年以上が経過してしまいました。それがどの程度関係しているかは不明ですがパブリッシャーとなっていたPQubeとの間にトラブルが起きていたようです。それについて話すと長いですしゲーム内容とは関係ないのでここでは割愛しますが、そちらは一応解決したということで現在はToge Productionsという別の会社がパブリッシャーとなっています。

舞台は現実の都市ですが超能力を持つキャラが登場する、少し不思議な青春物語っぽいですね。なかなかクオリティの高いピクセルアート、独特の雰囲気とアドベンチャーゲームとしては中々期待させる要素が揃っています。Switch版が同時発売、日本でもこれまで何度かメディアに取り上げられていて話題になりそうなタイトルです。

Creature Lab

  • 1月20日発売予定

  • 正式リリース

  • ジャンル: シミュレーション (お仕事体験系?)

  • 日本語あり

  • 体験版あり

お仕事体験といっても体験するのは悪の科学者というなかなか珍しいゲームです。怪しげな薬を調合して巨大な爪やハサミ状の手足を作り出し、手に入れた死体にそれを取り付けてオリジナルのミュータントを作っては街に送り出し、新たな素材を手に入れたり街に恐怖を広めたりというゲームですね。作れるミュータントの幅、街を攻略していく経営、戦略的な要素の深さがどのくらいかは未知数ですがなかなかユニークな題材と言えるでしょう。ミュータントを作る作業では死体を運んだり手足を切ったりするので、そこまでリアルな描写というわけではないもののグロ注意です。

Mahokenshi

  • 1月25日発売予定

  • 正式リリース

  • ジャンル: ストラテジー (デッキ構築)

  • 日本語あり

天空に浮かぶ聖なる群島を飲み込まんとしている邪悪に立ち向かう4人の侍の1人を担当してヘックスマップ上を移動、戦闘を含む各種イベントをこなしつつ自キャラとデッキを構築、強化していくゲームです。若干ボードゲーム風で毎ターン与えられたマナの範囲でカードを使用、または移動(1マナで1ヘックス移動)してプレイヤーキャラと同様にマップ上にいる敵と戦っていきます。群島を構成するそれぞれの島が1つのミッションになっていて、設定された目標を達成すると次の島へ進めるという流れみたいですね。
それぞれ強みを持つ4人の主人公がいて、繰り返しプレイすることでキャラクターがレベルアップしより高度なカードがアンロックされていくというこの手のゲームではおなじみのメタ進捗も用意されているようです。

Rising Star - The Horse Game

  • 1月27日発売予定

  • 正式リリース

  • ジャンル: カジュアルゲーム? (経営もの)

  • 日本語なし

イタリアのトスカーナで祖父が経営していた乗馬アカデミーを引き継いでその再興を目指すゲームですね。ミニゲームで馬の世話や調教をするゲームです。残念ながら繁殖はなし、競技も他の馬とのレースではなくて障害コースのゴールを目指すというものみたいですね。
これは多分低価格のカジュアルゲームチックな作りではないかと思います。本格的な馬の育成や厩舎の経営を求める人には向かないと思いますが、リラックスして数日軽く遊んで終わりなゲームではないかという印象を受けました。

おまけ: 2022生存指南

  • 1月内発売

  • 正式リリース

  • ジャンル: TPS (サバイバルもの)

  • 日本語なし

ウイルスに感染してゾンビになってしまった大勢の人々がひしめく中国のショピングモールで生き残った人々が生存をかけて戦うゲームです。さすがに症状がこれだけ激しいとマスクも効果はなさそうですね。元は2022年発売予定だったのですが現在は2023年1月発売予定となっています。2023年に発売される2022年の生存指南の意義とは…。
あと多分実際には出ません。(少なくとも1月中には)

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