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レシピ付きエッセイ🍳 詩を食べる「ポエジオ食堂」

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詩を文字通り「味わう」には、詩を食べてみるのがいちばん。ポエジオはエスペラント語で「詩情」のこと。詩からインスパイアされたレシピを紹介します。
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#16 息を呑むほど夕焼けで(石川美南)/にんじんの濃厚リゾット

いきなり引き込まれた短歌というファンタジー 6年前、京都の恵文社一乗寺店。 石川美南(いし…

【詩を食べる】木蔭が人の心を帰らせる(谷川俊太郎)/新じゃがのヴィシソワーズ

溢れる光の季節に5月。新緑の季節。 樹々が圧倒的な生命力を見せだす初夏。 あまりに溢れる光…

#8 刃いま匂ひたつなり桜鯛(上田五千石)/天然鯛の茶漬け

釣れたての天然鯛を、ご近所の方にいただいた。ありがたや〜! 福岡の海ぞいに住んでいるので…

#7 夏みかん酸っぱし今さら純潔など(鈴木しづ子)/夏みかんゼリー

春から初夏は、いろんな種類のみかんがお店に並んでいる。 (戦後、みかんをたくさん作るぞ〜…

#4 きょうのわたしは きげんのよい風(工藤直子)/人参のひらひらスープ

今日もごきげん工藤直子さんの詩がすきだ。 太陽も、風も、草も、生き生きしている。 アリは…

#3 豆に「まめ」というぴたりの名まえを(まど・みちお)/青大豆のマリネ

豆はかわいい春から初夏にかけて、豆をたくさん食べる。 スナップエンドウ、絹さや、うすいえ…

#2 春芽ふく樹林の枝々くぐりゆき(中城ふみ子)/アスパラのサラダ

生まれたての新芽に惹かれて4月のお散歩はたのしい。植物の生命力があちこちで芽吹いている。 春のおぼろげな青空に、ほわほわと新芽がゆれて、 生まれたてのさみどりに吸い寄せられる。 春芽ふく樹林(じゅりん)の枝々くぐりゆきわれは愛する言ひ訳をせず          中城ふみ子『乳房喪失』1934年 生命力にあふれるこの歌をイメージしてアスパラガスのサラダを。 アスパラと、いまの季節で元気な野菜でどうぞ。 アスパ