小説「恐るべき詐欺師たち」(全文)& 詩
詩
神の道化師
疫病が猛威を振るって
人々は職を失い
路頭に迷っている
資本主義なんてシステムじゃ
金欠症は菌血症とは反対に
血中に黴菌も栄養も流れず
死に至る病になっちまう
嫌だね山口判事じゃあるまいし、…けれど
いったい一文無しになることは絶望か?
そいつは資本主義っていう狂ったシステムから染み出た
馬鹿な妄想に過ぎないだろうさ
資本主義の害毒は猫も杓子も金の亡者になることだ
ケネディーの父さんは大恐慌の直前に
靴磨きの少年が株を買い込む姿を見て暴落を確信し
株を全部