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『マッチング』

今回はマイナスな意見を書こうと思う。

私はSnowManのファンだ。(急に何の宣言だ?)
渡辺翔太担でグループ担だ。
だから、佐久間さんが出演する映画『マッチング』はとても楽しみだった。
公開2日目に内田英治監督と音楽の小林洋平さんが登壇したティーチインイベントの回で鑑賞した。

佐久間さんの演技はバラエティ担当ドラマ班の名に恥じないくらい素晴らしかった。
主演の土屋太鳳も安定したしており、
金子ノブアキもよかった。
実力のある役者さんばかりで観てるこっちまでハラハラした。

ストーリー的には、
あらすじだけで先の読める展開で、
予想通りな感じだったので、そこまで驚きはしなかった。
キャッチコピーの
「ラストの1秒、あなたの愛が反転する」
にはそこまでのどんでん返しではなかったから、
そんなもんかという感じでした。

細かい設定もツッコミどころがあり何とも言えない感じだった。
(マッチングアプリで会ったやばいやつって別れたその瞬間にブロックしてたんだけど、あのマッチングアプリにはブロック機能がないの?)

ただ、私が1番物申したいのは、
十字架のアイテムだ。

このアイテムを使うなら、キリスト教としっかり結び付けてほしいのに、
ただただ「愛」のシンボルとしてしか扱われておらず、
この映画の薄さにつながっている気がした。

以下ネタバレを含んでます。

この映画では至る所に十字架を用いられている。
カップルの写真に×印に切られていたり、
殺害されたカップルの顔にも、
アパートで輪花が影山に襲われるシーンでも、アパートの天井には十字架が貼られていた。
節子と美和子が暮らす家にもマリア様も銅像はあり、
少し無理があるが、
四つ葉のクローバーも十字架のように見える。

こんなに用いているのにもかかわらず、
なぜ、節子がキリスト教徒なのか、
節子の息子の影山はキリスト教信者なのか。
そもそも教会に行く、聖書を読むなどの背景が全くないし、
吐夢の「僕は不運な星のもとに生まれた」は聖書からの引用でもない。
アプリ婚した夫婦の殺害事件の犯人は吐夢だが、
吐夢は生まれたときから母親に捨てられ、彼がキリスト教徒である描写もないし、可能性も低い。
だから、彼がなぜ殺人現場にキリスト教をモチーフとしたものがあるのか。


こういう風に宗教を扱いたいなら、
『ミッドサマー』みたいにしっかり扱ってほしい。
内田監督の作品は、初めての鑑賞だし、
彼がキリスト教信者なのかも知らないけど、
キリスト教に対する知識がどこまであるのかが気になってしまった。

これゆえに、私はそこまでこの映画にハマらなかった。
サスペンス要素で押し切ってるけど、
サスペンスは細かい設定が丁寧に作り上げられているからこそ、
ミスリードができたり、展開が読めないような素晴らしい作品になる。
マッチングアプリ周りの設定とか、
友人、尚美の行動とか、(勝手にマッチングさせるのは本当にあり得ない)
気になることがありすぎて、
サスペンスというよりむしろコメディ。
B級レベルでした。

ティーチインイベントでは、
監督は続編制作に意欲を見せていたけど、
正直細かい設定がないから、
次もヒットするかどうかは難しい気がする。

ともあれ、佐久間さんはとてもいい俳優さんになると思うので、
今後もたくさん映画やドラマに出演してほしい。

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