神々とイニシエーション

以下に神々とイニシエーションと原理の関係を列挙しよう。

1段階 クシティ 知識
2段階 ヴァルナ 自由
3段階 アグニ 幸福
4段階 インドラ 義務
5段階 ブラフマー 安らぎ
6段階 ヴィシュヌ 法悦
7段階 シヴァ エクスタシー
8段階 カーリー 慈悲
9段階 バイラーヴァ 愛
10段階 マハーカーラ 

主マイトレーヤはいみじくも言った。

この世の7割は光で3割が闇だと。

8,9,10は闇の領域である。

タントラの神々の領域である。

人の段階を見分けるときは、その人の最も強い欲求をかぎ分けなさい。

その人は、人生を知りたがってるのか?
自由が欲しいのか?幸せになりたいのか?
尊敬されたいのか?
楽になりたいのか?
真実が知りたいのか?

これらを見分けなさい。

注意すべきなのは、まじりあってる場合である。幸福になるため成長しようとする人もいれば、あくまで成長するために幸福を求める人もいる。 例えば、女の子とイチャイチャしたいから地位名誉が欲しい人もいれば、尊敬されたいから、女の子との関係を積んで研究してる人もいる。前者は2.4 後者は3.3に近づいているといえるだろう。

1段階は、失望と憎しみの段階である。

好きな男性のことを知りたいと思う女の子が、男の性欲や醜さを知るにつれ失望したりする現象が1段階で起こる。仕事がうまくいかず、うつ病になったりしながらも、いろんな仕事を転々としながら、いろんなことを知っていくという人生を歩むこともある。

知識への欲求は、性欲と密接な結びつきがある。1段階のイニシエーションが、知識への欲求の充足と、肉体のコントロールであることは興味深い。

2段階は、安全、自由、安心といったキーワードを持つ。
2段階は諦めでもある。常識に照らし合わせた諦め。水の徳である。

3段階は、幸福、成就、情熱といった火のキーワードを持つ。この段階の人は青年期の快楽を重視する。霊的に富裕なる青年といわれている。

4段階の義務というのは、文字通り世俗の仕事とは限らない。
無職だが、人としての義務を果たしている人はいる。
図書館の職員をしていても本を愛してない人は義務を果たしてはいない。
愛は義務から人を解放する。カルマを終わらせるのは愛である。

5段階の安らぎは、闇を生き抜くことである。

もっと正確に言うと、闇を潜り抜けること。そして闇の中で真我を見る。
死が真我である。心理的に死ぬのである。これは、現実的妥協である、2段階の諦めなどではない。
執着の一時的であっても、死である。それは法悦を伴う。
闇を通じて、人は強烈な精神力と不動心を手にする。これを安らぎと呼ぶ。

6段階に近づくにつれ、5段階の時に垣間見た死が拡大し頻度を増す。


ここまでは、主に、実人生の私の経験と観察から書いた。

後半のイニシエーションの人間は見たことがないし、経験したこともないので割愛する。






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