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恩返し

ありとあらゆるおっちょこちょいを飽きもせずしつこくやり続けていて、自尊心低下やら自暴自棄やらになってもおかしくないような頻度と内容であったりするけれど、のうのうとノンキに成長もせず生きていられるのは友人や見知らぬ人たちに助けられているからやと思う。

過去に落としたもので、拾われたものは数知れず。お財布(複数回)、カードケース(複数回)、ガイドブック(アメリカから送られてきた!)、iphone、封筒に入ったお金、腕時計、カバン(家の鍵が入ったもの、PCが入ったものなど大小さまざま)、傘(複数回)、読みかけの本、カーディガン(複数回)、スカーフ、ハンカチ、手袋、ノート、買ったばかりの服が入った紙袋、大きなIKEAの袋(中にはフリマで売る用のグッズ)、免許証などの身分証明書(パスポート除く。これはものすごく多い。)、ハンカチ、手拭い、USBメモリスティック、アクセサリー。今週だけでも、アームウォーマーとタイツと下着が帰ってきた。書いてて嫌になってきたけど、おそらく思い出せていないものもあるはず。きっと、あるはず。いや、どないなってねん。

私だって、助けられているばかりでは嫌だ。恩返ししたいけれど、助けてくださったご本人にはできないことが多いから、人が落としたものを見つけたら、「きたぁぁぁぁ!」とばかりに拾って声をかけたり、届けたりしている。

あれは、いつだったか、リサーチのために図書館にいた時のこと。重い資料を何冊も持って、席に戻ろうとしたら、床の上に図書カードが落ちていた。その図書館では入館と貸し出し時には図書カードが必要だけれど、返却や退出時には使わない。つまり、その人が本を借りようとしない限りはカードの不在に気づかない可能性が高い。気づかずそのまま帰ってしまうかもしれない。でも、カードには写真が貼ってあるし、すぐに届けたら職員さんが探してくださるかもしれない。その思って、重い資料をもったまましゃがもうとした。ちょっとタイトめのスカートとヒールの靴を履いていたので、しゃがみにくいぞ、と思いながら、「今日こそ人の役に立つぞ。」と正義感に満ち溢れて、重い本を何冊も持ちながらしゃがんで、カードを拾おうと手を伸ばしたら・・・。

そのカードに写っているのは、私だった。

ちーーーーーーーん。

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