2番手ウインドアンサンブル、見に行ってきました

11/23(水)
“2番手ウインドアンサンブル”という吹奏楽団のコンサートを見に行ってきました。

このバンド、なんと団員の方が全員、本職とは別の楽器で演奏しているという、前代未聞のバンド。笑
普段はトランペットを吹いているけど今回はクラリネットで参加しているとか、普段はパーカッションの人がテナーサックスを吹いているとか。

普段とは別の楽器に興味があるけど、今から始めて本職の人たちの中で演奏するなんてとてもできないし、、
という人たちのために、2つ目の楽器を“2番手”と捉え、“2番手奏者限定”で結成されたバンドだそうです。

別の演奏会で偶然挟み込みのチラシを見かけ、この企画を知ったのですが、
なんて面白い企画なんだろう思い、知り合いもほぼいない中、思わず1人で見に行ってしまいました。笑

編成も40人以上、パートもほぼ欠け無く揃っていて、一般の吹奏楽団と規模的に全く遜色なし。
他の楽器もやってみたい、という人がこれだけたくさんいるんだ、と面白かったです。

MCの方の「音楽はベテランですが、楽器は初心者です」という言葉が印象的で、
楽器自体は初めてでも、吹奏楽経験は豊富な方々。
普段から楽器の音を聴き、音のイメージや、合奏での合わせ方などを熟知していらっしゃる方々が、演奏技術だけ初心者に戻ったとき、どんなことになるのか。

壮大な音楽実験を見ているようでとても興味深かったです。笑

しかしその結果は、全体として演奏に全く問題はなく、
特に最後の2曲なんて、楽器始めたての方が集まっているバンドだなんてとても思えないクオリティでした。

全体でカバーしあえる吹奏楽だからこそのチームプレイで、感動しました。


実は自分も少しだけトランペットに手を出していたことがありまして、、(今も細々と笑)。
自分の場合は人前で演奏するというよりかは、管楽器の構造や演奏感覚を理解したい、ということが目的だったので、演奏レベルとしては全く上手になりませんでしたが、
やはりトランペットを触ったことで見える世界が全く変わったし、特に作曲においてめちゃくちゃ役に立っています。

裏拍のタンギングとか、音の切り方とか、フレーズの作り方とか、高音域の特性とか、
自分のやっているジャンルはジャズなので、主に“ジャズ特有の”という話になってくるんですが、これが感覚としてわかったことはめちゃくちゃ大きかったです。


一度聞いたことのある話で、中学生の吹奏楽部では1年や半年ごとに楽器をローテーションしたらどうか、みたいな意見がありました。
おそらく従来の常識にはない、めちゃくちゃ異端な考えだと思います(笑)

本気でコンクールを目指されているような方々にとっては全く理解されないと思うんですが、僕はこの考えに大賛成です。

やっぱりその人の得意不得意、体質などによって、楽器の適性、向き不向きは絶対あると思ってて、それってやってみないとわからない。

長い人生の、中学生の3年間くらい、いろんな楽器を触って自分の適性を見極める期間があっても良いのかなぁと思ったりします。

自分も、もしそういう機会があったら、学校部活という安定した活動環境、合奏環境がある中でいろんな楽器を触ってみたかった。

それに同じ曲の中でも、違う立場に回ることによってわかることって全然あると思うし、正直、そうやって様々な角度から音楽の構造を学ぶことこそが音楽教育なんじゃないのかなぁと思ったりもします。
音楽経験がまだあまりない段階で、楽器を始めたときに偶然手に取った楽器を、一生それしかやらないってかなりもったいないなってのもあります。

今回の企画は本当に斬新で、素晴らしい企画だと思いました。

こうやって、今までにない形態、誰も思いつかなかったことを企画されている方って本当にすごいなぁと思います。

僕もそういう企画ができるような人になりたいなと思いました。

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