推し相撲

昨日は午後から美容院に行った。

いつもの担当Kさんが、オーダーを聞いて席に案内してくれる。

暑さと湿気で、最近髪のうねりが気になっていたので、今回初めてのコテを使ったクセ伸ばしをお願いした。

下を向いているとやりにくそうなので、雑誌を見るのはやめ首をまっすぐに保つ。

ふいに、Kさんが相撲の話をした。
今週から名古屋場所が始まり、あちこちに四股名を染め抜いた幟が立っている。

共通の知人が名古屋場所を観に行くらしい。
うちの夫も、今日は会社の人と行くと言っていた。

Kさんは最近、休日によく見ているそうで、私たちもさぁ、相撲を見るようになったらもう婆様だよねと笑いあった。

このところ相撲熱が冷め気味だった私は、推しはいるの？と彼女に聞いた。

ぽっちゃり系より筋肉系がいいんだよねとKさん。
さらにルックス重視でもあるらしい。

彼女が何人かの力士をあげていく。
推しがいないと言っていた私も、若元春のところで意気投合した。

若元春、ふふ、いいよね。

帰宅すると、まだ相撲中継をやっている時間だった。
Kさんとの話が盛り上がった後だったので、テレビをつけて見る。

角番の大関貴景勝が負けたところだった。

続いて豊昇龍を豪の山が破り、次の大関琴桜と対戦するのが、若元春だった。

うんうん、Kさんも言ってたけど、やっぱり筋肉質でカッコいい。

そう思いながら画面を注視していると、カメラは会場風景を映した。

最近は推しの四股名のタオルを掲げるのが、応援スタイルらしい。

琴桜、琴桜、若元春、琴桜…。

すると、えええ！？
画面には、うちの旦那がしっかり映っていた。

若元春が負けたのは残念だったけれど、NHK＋の画像を、とりあえず家族のグループLINEに共有しておいた。