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Drive ・in・ Rental car

私が大学4年生で紅葉が早熟していた秋頃の話である。その時期は単位もほとんど取り終え、時間に余裕があり私含めR君、S君、L君の4人でレンタルカーを借りてドライブに行っていた。出発は午前8時、目的地は千葉の山奥にある「濃溝の滝」、天候は快晴、ドライブには最適な日だった。車内でも雑談や思い出、趣味の話が飛び交い、笑いや感傷に浸っていた。とても楽しいドライブである。

道の駅 木更津 うまくたの里

うまくたの里

途中、道の駅に寄り餃子やシュウマイを食べ、トイレ休憩や物産品を見ていた。そして、駅の中央には大きな落花生のオブジェが鎮座しており、観光客と思われる人達が写真を撮るために数人、その周囲を囲んでいた。おそらくSNS関連か思い出のためのどちらかであろう、もちろん私もその1人ではあるが。ちょっとした腹ごしらえを済ませ、再び目的地を目指した。

濃溝の滝

濃溝の滝・亀岩の洞窟

道の駅から1時間くらい走っただろうか、こちらから右手の方に「濃溝の滝」と書かれた看板が見えてきた。到着時間は午前11時、車を駐車場に停め、歩いた。「ついに目的地に着いたのだ、運が良ければ太陽の光が滝の形と川の水面が反射して見えるハートを!」この日は快晴だ、絶対に見える確率は高い。そう胸を膨らませ滝に向かったのだ、だが衝撃の看板を目にする。それはハートの形は朝にしか見れないと。少しショックではあったが、ハートが見れなくても滝自体は大変趣がある。マイナスイオンと鳥の囀り(さえずり)、熟しきっていない紅葉、これだけ揃っていればハートと同等の価値はあるだろう。まさに刹那と恒久が創り出す芸術である。
「濃溝の滝」を後にし、4人でこの後どうするのか話しあった。この時、午前11:30分。
私「どうしますか」
R「どこでもいいよ~」
S「お昼近いしご飯でも食べるか」
L「日向坂~」
私「魚べい行ったことないから行きたい」
R「おけ」
S「いいね~」
L「りょ」
私「ありがとう!」
半ば強引に私の意見を通してもらったが、今思うと他に食べたかったものがあるのではないかと罪悪感がある。(申し訳ない……)

うおべぇ

「濃溝の滝」から一番近い「魚べい」は市原にある、約1時間だ。市原までは海岸沿いの工業地帯を走り、魚べいに行った。魚べいはドライブに行く1週間ほど前に友人たちが他の寿司屋チェーン店より美味しい、美味しいというのでそれを思い出して前述の会話で言ったのだ。魚べいは実際、友人たちが言うように本当に美味しかった、久しぶりに寿司屋で美味しいと感じた。だが、それ以上に昔より食えない私自身に驚いてしまった。時の流れは怖いもので私の中では食べれるつもりでも身体が拒絶してしまうのだ。
魚べいの次は何しようとなった。
私「次どうする」
R「どこでもいいよ~」
S「ラウンドワンあったから行くか
  (私)の実力見たいし。            」
L「あまり、やったことないんだよね」
私「いいね!」
R「筋肉痛なるw」

ラウンドワン

魚べいからはラウンドまでは車で5分、ただ途中お金を下ろすために郵便局へ寄り行った。ラウンドワンではボウリング1ゲームをしようということになり、すぐできるのかと思ったが10分待つこととなった。10分間はUFOキャッチャーやメダルゲームをして待っていたのだが、思った以上に楽しめたので盛り上がってしまい5分くらい過ぎてしまった。
ボウリングでは皆、久しぶりのボウリングだったため最初は「ガター」や数ピンであったが後半につれて「ストライク」や「スペア」が増え最終的に全員がスコア100前後となった。ただ、それと代償に腕や指が犠牲になったのだ!
ボウリングが終わった頃には夕暮れ時の16時となっていた。
R「最後、蘇我のほのか行こう」
S「それ恒例になってるねw」
私「いいね!」
L「わくわく!」

湯の郷 ほのか

市原のラウンドワンから蘇我の「ほのか」までは車で15分、意外と近いものだ。R君は「ほのか」の常連でこよなく愛しており、1日中居れると豪語している。
「ほのか」に着くと
L「あ!ここ見たことある!シャコタンのイベントやってる所だ」
と動画を見せてくれた。
私「見たことあるわ~」
S&R「そうなんだ。」
とちょっとした小話になった。
話は逸れたが、「ほのか」では「タオルと館内着」が付いてくる。私は館内着が苦手だったため着なかったが、「ほのか」の雰囲気が味わえるだろう。温泉は2階が室内風呂、サウナ、3階が露天風呂に分かれている。この日は2階だけで温泉を楽しんだが、今度行った日には3階も楽しもうと思っている。温泉に入ってから1時間、私以外の3人がお風呂から上がった、私はてっきり3階に行ったのかな?と思っていたが、後日聞いた話では違った。実際、私は2時間居たのだが3人は「生きてるのかな?のぼせているんじゃないか」と心配だったらしい。(迷惑かけました🙇‍♂️)私があがった頃は18時、ちょうどあがった時にL君が来てくれた。
L「心配で見に来た」
私「大丈夫だよ、10分くらいで行くわ」
タオルで頭と身体を拭き、ドライヤーで髪を乾かして3人が待つ食事処に行った。
食事処では「オロナミンC」と「ポカリ」を組み合わせた「オロポ」というものがある。R君が言うにはお風呂上がりには身に染みるらしい。実際、飲んでみると身体の隅から隅まで染み渡り、クセになる快感である。まさに言葉は悪いが我慢した便が出た気分である。

楽しいのも泡沫

ドライブも終盤に入り、L君の運転かつETCカードを使って高速に乗った。今まで一般道だけで走っていたのだが、レンタルカーを返さないといけないため時間的に高速に乗らざるを得なかったのである。
そのおかげで30分ほどで私たちが住んでいる地域に戻ってこれた。L君様様である。
レンタルカーを返すとL君の車で夜食を食おうという話になった。
私「いつもだとマックだけど。」
R「どこでもいいよ~」
S「すき家がいいね」
L「あまりお腹空いてないんだよね。どちらかと言えばすき家かな……」
結局、色々議論したが「すき家」になった。
すき家に着くとそれぞれ好きなものを注文した。
私「山かけ牛丼」
R「ネギたま牛丼と豚汁」
S「牛丼」
L「ネギたま牛丼」
それぞれの性格が出ている。
食べ終わるとL君がそれぞれの家に送ってくれた。本当にありがとう!

家の位置的に私を最後に送って頂いた。本当に楽しいドライブであった。できればまた行きたい。
来年になると私も社会人だ、もうこのような自由なドライブが難しくなることを考えると寂しい。4人とも出身地や働く場所が違う、またあの頃に戻れたらいいのに……。と思っている今日この頃。

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