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180分・アイソレーション(フローティング)タンクでの感覚遮断体験・その1

【アイソレーション(フローティング)タンクとは?】

音も光も重力もない、外的な刺激を可能な限り排除したアイソレーション(フローティング)タンク内で、エプソムソルト水溶液(人体に有害な成分は一切含まれていない)に身体を浮かせ、一人の時間を過ごすというサービスです。人一人が仰向けで入れるタンクの中には、体が浮く溶液(無害)があり、その中に全裸で入って身体を浮かせることで、身体は無重力状態になります。さらにタンクの蓋を占めることで、タンク内は真っ暗闇。音も光も重力もない、外的な刺激を排除した空間で一人の時間を過ごすというサービスです。詳しくは こちら をお読みいただけるとイメージが湧きやすいです。


【なぜ興味をもったのか?】

以前から、アイソレーション(フローティング)タンクによる感覚遮断にとても強い興味を抱いていましたが、きっかけになった出来事は、大きく二つあります。

・水口哲也さんが、「他の誰かが創ったものを楽しんで生きるか、自分で何かを創り出すか」という生きる方向性の岐路に立たされた時、武邑光裕先生に勧められてアメリカにアイソレーション(フローティング)タンク体験をしに行き、今後の生き方を決めたという話を読んだこと。

・私が大好きな作品lainにジョン・C・リリィ博士の名前が出てきて、なんの人だろう?と調べたらアイソレーション(フローティング)タンク開発の先駆者だったこと。

この二つが強い興味を持つにいたる大きなきっかけでした。

調べてみると、日本で体験できる場所は数件。


中でも真摯にアイソレーション(フローティング)タンクの研究と改良に心血を注いでいると感じられたお店 Sel Flotte さんに180分コースの予約を入れました。

できるだけ深い、良質の体験をしたかったのです。

効果や効能に関しては、無重力状態に身体が浮かんでいるため、重力から解放されて骨格の歪みが自然にとれたり、肩こりや疲れがなくなったり。

メンタル面では自己の内側に意識が向くため、脳内の情報が整理されて頭がすっきりしたり、中には神秘体験のような現象が起きる人もいるとのこと。

あくまで個人差があるために一概には言えないのですが、私の場合メンタル面での体験効果に期待していた部分はとても大きかったです。

ちなみに、アメリカではトップアスリートが利用することによる認知度の高まりもあり、カラオケボックス並みにどこにでもあるサービスなのだとか。


【いざお店へ】

最寄り駅は大塚。

昔この辺に住んでたこともあり、変わらない部分と変わった部分を感じながら、いざ現地へ。

マンションの一室に通されると、物腰の柔らかいオーナーさんが対応。室内は全体的に癒しの空間。一通り説明を受けるのだけれど、とても具体的に体の動かし方や身のこなしなど注意事項について話してもらえました。

それだけでもあっという間に時間は経つのですが、その辺はコース時間には含まれず。丁寧に不安を取り除いてより良質の体験にしてもらいたいという思いからとのことでした。初見のお客様が多いと思われるのに、一人一人これだけ丁寧に説明をするのはなかなか大変だろうな、と思いました。

ちなみに、lainでジョン・C・リリィ博士を知ってこのお店を訪れる人は、2~3年に一人くらいのペースでいるそうです。


【いざタンクへ】

さて、説明を受けたら後は一人の時間。シャワーを浴びて(その間10分ほどは時間に含まれない)、いざタンクへ。

蓋を開けると水蒸気がむわっと出てくるけれど、タンク内は空気がさりげなく循環しているので密閉ではないです。ただ、出入り口の扉にタオルを少し挟むと、より換気効果が高まります。その際、少し外の光が入りますが、目を閉じれば真っ暗です。後でわかったのですが、室内の薄暗い電気を消せば、外の光もシャットアウトできるとのことでした。頭の位置を逆にしてタンクに浮くのも一つの方法です。その発想はなかったなぁ。

私は少しタオルをはさみ、ゆっくりと身体を溶液の上に浮かせていきます。

少し温かめの溶液に、身体はいとも簡単に浮きます。タンク内の空気の匂いは、ほんのりサウナ的な感じです。

全身の力を抜いて浮く体験をすることが必要なのですが、最初はどこかしら力が入っています。

タンク内の壁を手先や足先で確認して位置関係をつかみ、ゆっくりと浮いたまま回転を始める身体の不安を取り除きます。

回転と言っても、実際に身体がぐるぐる回り続けるほどのスペースはタンクにないので、「回転してる感覚に包まれている」というのが正しいのでしょう。

だんだん無重力状態に慣れてくると、首や肩、背骨などがピシピシと音を立てはじめます。重力から解放された身体の骨が、適正な位置に戻ろうとしているのでしょう。激しい音を立てていますが、それは私にしか聞こえていない音。身体の内側が変化しようとしているのが感じられます。


その2へ続く

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