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20230212my funny hitchhikerトークショーat下北沢ニュー風知空知

その日、朝早くから目が覚めたので家の近所を散歩しながら、これから向かう先での事柄を色々と思案した。年をとると生業や行末の心配事が増えるかと思っていたが、存外若い頃より無責任になっているようで「なるようになる」と思うことが多くなったのが不思議だ。それはこの先の人生に待っている自身に起こる答えが明確であると受け入れたからであるのと同時に、闇を怖がる子供ではない、と言い聞かせる必要もないほど、闇が光と同じように自身を包み込み、共存しながら生きていると理解できたからだと思う。

ただ、やはり大好きなアーティストとの再会、さらにこのバンドの素晴らしさをどのようにしてみんなに伝えるべきなのか。。。なんてことを考えたら「前文でかっちょいい感じの事書いてるけどぜんぜん違うやんけ」な訳で、思考回路にスルーを決め込み、そそくさと着替え、私は新幹線乗り込むべく駅への道すがら「What is Love〜」と鼻歌交じりに駅へ急いだ。

新幹線に乗り込み、車窓から景色をなんとなしに眺めやる。

前日の寒波で雪が少し残る山並みをみつけて「キャキャッ」と騒ぐ心をいさめつつ、おもむろに読みかけの文庫本を開き、言葉の中に入り込もうとするのだが如何せん、横の座席のうら若き女性が何種類ものハート形ペンライトやよく見る形のペンライトに、せっせと電池交換しているのが気になり、横の女性もこれから行くであろう誰ぞのライブを楽しみにしているのだろうな、と思いつつ女性が落とした電池を拾ってあげたり、少し眠ったりしてるうちに東京に到着していた。

ホテルに荷物を預けたその足で、知人と晩飯を食べに一路、恵比寿へ向かう。私が東京に住んでいた20代の頃、恵比寿と言えばビール、そして大人が遊ぶ街、なイメージであったが、駅前含めて若者や学生ばかりでどえらい変わったなー、なんて知人につたえると「そらあんたが年取ったからでっせ」といわれて、壮年の寂しさを噛み締め納得したのであった。

その後も、何件がはしご酒をしたのち、一人でラーメンを食べたくなったので「ニュータンタンメン本舗」まで足を伸ばし、ホテルに辿り着くも次の日、のどカラッカラになりながら目を覚ますという、どこに行ってもエンドレスループな日常から変わりなし!な、最高な目覚めで下北沢に向かう。

下北沢も随分と様変わりしており、無事にたどり着けるかしらん?と思っていたが南口商店街をあるいていたらなんのことはない、無事にニュー風知空知にたどり着いた。周平くんから「5Fが楽屋です」と連絡があったので階段で5Fまであがり、my funny hitchhikerのメンバーと1月ぶりの再開を果たす。

近藤くん、ヒロくん、周平くん、この3人の笑顔が何より嬉しい。そしてこの3人の空気感やメンバー間の何気ない会話を横で聞いているだけで本当にそれぞれが信頼しあっているのがわかり、だからこそmy funny hitchhikerのライブが毎回特別なものになるのだ、と、ひとりごちたりして。

そうこうしているうちに第1部のライブが始まったが、会場の音響の良さに何よりびっくりした。大袈裟ではなく、まるでライブ盤の試聴をしているのか?と勘違いするぐらい音がよく、かつバンドの演奏がとてつもなく素晴らしく、改めて地力を叩きつけられ、my funny hitchhiker恐るべし!と再認識したライブであった。

my funny hitchhikerとアコースティックmy funny hitchhikerはまるで二重人格者のように別の顔をみせる。同じメンバーでmy funny hitchhikerの楽曲を演奏はしているが、楽器構成のチェンジやアレンジにより、ほぼ原型をとどめてはいない。

「Funny party」に収録された楽曲だけではなく、収録されなかった楽曲や新曲が新しくre-arrangeされており非常に贅沢な時間を堪能させていただいた。

Funny party

1部が終わり、楽屋に戻るとmy funny hitchhikerの映像監督である河合監督や佐山くん(NINEDYNE ex,The Everything Breaks )とも再会でき他愛もない会話が以前の日々を呼び起こすような感覚に嬉しくなる。

そして第2部のミニライブとトークショーが始まった。

ミニライブも第1部同様、非常に素晴らしく、このあとに控えるトークショーのことをしばし忘れるほど聴き入ってしまった。

トークショーについては多くは語りませんが、あの日の会場を包んだ、温かい皆さんの笑顔から私はたくさんのものを受け取ったと感じています。若干、雑談が多くなったのも私の進行としての未熟さもありますが、あの日、みなさんの笑い声がどうしても欲しくて少し弾けちゃいました。

最後になりますが、my funny hitchhikerは私にとって重要なバンドです。それはメンバーと友人であるとかは一切関係ありません。

私は私が生きるうえで音楽が必要です。

それは人生の親戚ともいえる存在が私にとっての音楽であるということです。音楽は、喜びや悲しみと同じように、私にとって感情の一部でもあるからです。

そして、my funny hitchhikerは不安定な私の感情に杭を打ち込むように語りかけるのです。

次のアルバムに収録されるであろう新曲「激情」の歌詞に「あの時交わした言葉を思い出せない」というフレーズがあります。
この楽曲自体だけで2時間は語りたいぐらい大好きな曲なんですが、とても深淵なフレーズだとおもっています。

そんなにも素晴らしいフレーズに対して、非常に非常にひじょーに、申し訳ないんですが、私の気持ちを皆さんに伝えたいので、乗っかりをさせていただきました。

「あの時交わした言葉を忘れない 20230107&20230212」

大阪そして東京にお集まりいただいた皆さん、本当にありがとうございました。そしてこれからもmy funny hitchhikerをおもい存分に楽しみましょう!

楽屋前から下北沢をパチリ

トークショーのときに流していたPlaylistです。


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