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セルフ聖地巡礼〜あの場所は今〜
2024.6.20
去る6月9日、私PNRAは居住地である東京を離れ、かつて住んでいた京都へと向かった。
その目的は大きく分けてふたつ。
ある友人と会うことと、聖地巡礼である。
前回の投稿でも述べた通り、京都という地はEIME作品全般に登場する主人公たちの住む舞台、『上終(かみはて)市』のモデルとなった地である。
実はその説明には少し語弊もある。
EIME3作品『ふたしかなところ』『届けそらの彼方まで』『雨上がりのあの場所で』は全て上終市が舞台となってはいるが、同じ世界線であるとは明言していない。
これは設定に想像、そして創造の余地を残すためである。
ただし、明言していないとはいえ、作中で過去の登場キャラが今も世界に存在することを示唆するシナリオは多数存在する。
届けそらの彼方までに登場する名脇役、食堂のオバチャンが口にする『油そばを教えてくれたマブダチの裕也』は、ふたしかなところにて登場する主人公の悪友である裕也と同じ名前で油そばを得意料理としていたり……(敢えて同一人物とは言いません。)
雨上がりのあの場所でにて美澪両親がカラオケで歌っていた曲は過去作品の主題歌だったり……
気になる方は是非探して報告してほしい。
書いていながら忘れた要素などもあると思うので……
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※注意
ここから先は、『雨上がりのあの場所で』の重大なネタバレを含みます。
未プレイの方は引き返すか、ネタバレ上等という覚悟を持ってお読みください。
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聖地のいま
京都に着いてまず向かった先は、JR東福寺駅から京阪電車へと乗り継ぎ終点の出町柳駅へ。
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出町柳駅は聖地ではないのだが、設定上は主人公の涼や悪友の心太が住む京都市北部へとつながる路線駅だ。
特に心太は物語初期、バスではなく電車通学を基本としているという発言があるため、毎日この駅を利用していたであろうことがうかがえる。
巡礼する方は心太の気持ちになりましょう。
そして出町柳駅から叡山電車に乗り換え一乗寺駅へ。
![](https://assets.st-note.com/img/1718773423499-SiHn1qkFIU.jpg?width=1200)
この一乗寺、雨上がり作中では一条寺という地名で登場する。
一乗寺は古い歴史を持つ京都の誇るラーメン激戦区。
そう。元気っ子後輩ヒロイン陽花のバイト先である。
余談だが、一乗寺から更に北に一駅先が主人公涼の自宅という設定なので、駅でいうと修学院駅が涼の聖地となる(ただし、家の写真は修学院ではないので聖地的なモチーフはない)。
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さて、一乗寺駅から歩いて真っ先に現れるラーメン屋、珍遊。
ここが陽花のバイト先のラーメン屋という設定である。
しかし設定のみで、作中では店名も使われていないし、店内写真も別のお店の写真である。
あくまで裏設定の聖地であるため番外編のような扱いだが、ラーメンの旨さには度肝抜かれること間違いなしなので、もしみなさん一乗寺に行く機会があれば是非ご賞味あれ。
そしてお店の中をわちゃわちゃ駆け回るピンク髪ツインテール美少女の影を夢想し、探してみてください。
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上終駅のいま
一乗寺からとんぼ返りし、また京都駅へ。
ここで一旦改札外へ出たので、京都駅周辺の聖地を巡ることとする。
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これが2024年現在の京都駅だ。
雨上がりの作中では、市内中央の巨大ターミナル駅『上終駅』として登場する。
![](https://assets.st-note.com/img/1718774364501-QbZMfjPAlz.png?width=1200)
そして、その目の前にあるバスターミナル。
![](https://assets.st-note.com/img/1718774466090-ImmG4VXMjA.jpg?width=1200)
こちらのバスターミナルは、かすみと邂逅し記憶がないことを伝えるシーンや、サイコロ旅行のスタート地点として登場する。
![](https://assets.st-note.com/img/1718846708522-b1netG07th.png?width=1200)
![](https://assets.st-note.com/img/1718774587510-YYcnw1r8Dw.png?width=1200)
本当は他にも近くに聖地があるのだが、時間の関係で次の聖地へ。
上終神社のいま
JR線、京阪電車を乗り継ぎ墨染駅へ。
ここは雨上がりの聖地でも特に重要な場所がたくさん存在する。
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こちらはクール系残念美少女先輩ヒロイン(諸説あり)である美澪の実家『上終神社』として登場する。
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今も昔も変わらない。
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脇には美澪先輩の居住区である社務所も。
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![](https://assets.st-note.com/img/1718777717998-i6MAmq8V0h.png?width=1200)
この神社では雨上がりにおける重要シーン、縁日と紫陽花苑が開催される。
この訪れた日は、1年で2週間ほどしか開かれていない紫陽花苑の日だった。
![](https://assets.st-note.com/img/1718776928337-Py24qiSghN.jpg?width=1200)
来てみて驚いた。
昔は無かったはずの石碑や灯籠で入口が装飾されている。
作中同様もともと全然人気のない(失礼)紫陽花苑が、まさか人気を取り戻し力を入れ始めたのだろうか。
人もそこそこ賑わっていた。
![](https://assets.st-note.com/img/1718776870360-0Kw9QVrl5S.png?width=1200)
これに比べると今はかなり現代的になりましたね。
初穂料を払い入苑。
もちろん紫陽花は今も昔も最高の咲き具合だ。
![](https://assets.st-note.com/img/1718777177945-PeO2sy9YTW.jpg?width=1200)
![](https://assets.st-note.com/img/1718777177989-PQQvtOCE89.jpg?width=1200)
さらに驚いたのは、紫陽花苑の外にある御手水。
これまた最新仕様にアップデートし、よくあるバズリスポットのごとく
水面に紫陽花が浮かべられていた。
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この神社にも現れるとは……
こんなもの絶対に昔は無かった。
誰かネットに詳しい知恵者がこの神社を盛り上げようと画策し、一枚噛んでいるに違いない……
そしてもう一つ、縁日にまつわる四方山話。
![](https://assets.st-note.com/img/1718777828645-PSsZtsJ9Wi.jpg?width=1200)
大迫力のお尻を修正するかは3分ほど悩んだ。
この神社は古くから駈馬(かけうま)神事が執り行われ、馬についてご利益のある神社となっている。
毎年縁日の千秋楽では駈馬神事が行われ、大きく長い参道を颯爽と馬が駆け、見事な流鏑馬を披露するのだ。
さて、この縁日。
作中でこんなシーンがあったのを覚えているだろうか?
それは縁日の終盤、急に雨が降り始めたことを喜ぶ美澪先輩を訝しむ涼。
一見おかしな喜びについて、その理由をこう語った――
「縁日の期間中に雨が降らないと、駈馬やその他祭事で怪我人が発生する」「過去3度雨の降らない年があり、全て怪我人が出た」
これなんと、創作とかではなく本当の話。
少なくとも私が幼少期から聞かされた話では。
こわい。
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公園のいま
この神社から徒歩数分のところに公園がある。
雨上がりにおける公園といえば、彼女の根城だ。
![](https://assets.st-note.com/img/1718849337882-MUzdAnudGl.jpg?width=1200)
タコ公園だのゾウ公園だの、地元民でも愛称が割れている。
雨上がりにおけるヒロインの一人、ハイテンション後輩の陽花。
……の妹である、超ダウナー系サブヒロインの瑞希。
このアングルからでは分かりづらいが、滑り台上部は大きな空洞になっており、実際に小学生~中学生なら中で引きこもることが可能だ。
![](https://assets.st-note.com/img/1718849555428-GwIUu28SMz.png?width=1200)
ここまで変化がないとしっかり聖地巡礼感がある。
そして、幽霊屋敷のいま――
セルフ聖地巡礼の旅も次で最後。
雨上がりのあの場所でという作品をある意味で象徴する『幽霊屋敷』。
メインヒロイン格である謎の美少女、かすみの棲家だ。
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幼少期の涼は画面右端あたりにある勝手口から侵入していた(という設定)。
この幽霊屋敷、なんと聖地は先程の公園のすぐ近くにある。
作中では陽花の妹の瑞希が幽霊屋敷を怖がり、そこから離れた公園で日中を過ごすという設定であるため、公園が幽霊屋敷に近いというのは辻褄が合わず破綻している。
こんなに近いと瑞希ちゃん大号泣なのだが、それは現実の聖地のお話。
作中では遠いという設定なので瑞希ちゃん一安心。
さて、いよいよこの聖地のいまを確認する。
内心、PNRAもドキドキだった。
公園から少々歩き、たどり着いたそこは――
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なんということだ。
家自体はそのまま残っているものの、敷地の半分は別の施設の建物が増築され、物々しい正面ゲートは撤去。
そのせいでもはや入口らしきものが見当たらないのだ。
こんなの幼少期の涼はどう頑張っても家に忍び込めない。
か、かすみおねえちゃん……?
街の人にいじめられすぎて、もう誰も入れないようにしちゃったの……?
※注 作中におけるいじめや落書きの設定は、現実には全く無関係の創作であることをご承知おきください。
……とまあ冗談はさておき、最も変わっていたのはこの幽霊屋敷だろうか。
その変化のおかげ(?)で、家のすぐそばにはこの花が咲いていた。
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花言葉は「寛容」「一途な愛情」。
真っ白な紫陽花。
雨上がりエピローグにて、かすみの墓標に供えられた花。
白い紫陽花は彼女の象徴でもあり、それが彼女の聖地に咲き誇っているのはなんと粋な偶然だろうか。
………
……
…
おわりに
そして旅の最後。
京都を離れる直前、とある人物と会いました。
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彼は蛟(敬称略)といい、雨上がりのあの場所でという作品には『背景協力』という形で参加していただいたEIME外部スタッフです。
そしてPNRAの敬愛する、学生時代から長年続く親友でもあります。
彼の助力のおかげで、雨上がりのあの場所でという作品の舞台である上終市は肉付き、彩られていきました。
この場を借りて改めて感謝を。
…………
これにて今回の聖地巡礼の旅は終了です。
大人の事情であまり詳細な場所は記していませんが、まあこれを見て聖地巡礼しようとする奇特……熱心ファンはおられないでしょう。
でも実は雨上がり発売開始直後に、なんとなんと伊根へと聖地巡礼をしたファンの方がいて当時は驚愕し感謝したものです。
そんな熱量を持ったファンの方がおられましたらPNRAにファンレターの一通でも送ってくだされば、色々と裏話が聞けるやもしれません。
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