BBQと冬の空

どーも、焚き火のお供にピッタリのおれです。

と言うわけで、BBQが好きである。

子供の頃は焚き火台なんてもの自体見たことがなく、「直火禁止!」なんてルールも無かったため、とーちゃんに教えてもらい、毎度河原のごっつい石を積んで即席BBQ台を作ってやっていた。
(近くのスーパーで鉄板や網を貸してくれたのでコスト0)

夏の BBQは肉だけで全然いい。
なんなら塊肉なんかを豪快に焼くなんて、楽しいに決まっている。
豪快さは暑さ故であり、さらに昼間っから飲む缶ビールにおそらく影響を受けていて、でっかい肉にかぶりつきながら缶ビールでゴッキュゴッキュと流すにはこじんまりした肉では物足りない。

しかし、冬のBBQの必需品は、さつま揚げとししゃも(他の魚でもいい)である。
肉は少なめでよく、なんなら焼き芋だのサンマの缶詰なんかがあってもいい。

1本目ならまだしも缶ビールをガバガバと飲むことがなく、お湯割りだのホットワインがうまいので、BBQで焼くものはチマチマしたものに収束していくのである。
BBQの締めは焼きそばっしょと夏と同様に買ってしまったら最悪で、風に吹かれて冷たくなりかけたバサバサの麺を「うぅ…おうちに帰りたいよぉ」と泣きながら食す羽目になる。

また、夏のような「食欲全開!今なら牛一頭食えます」というアホな思考も持つこともなく、北風に吹かれながら「焚き火最高、そして炙ったししゃも最高」と最小限の幸せを噛み締めることができる。
時間の進みも心なしかゆっくりのような気がして、パチパチと熾火になるのを見つめながら、「おれはこんな寒い中何やってんだろう」と思うのが良かったりする。
もはや白い息なのか煙なのかよくわからんが、温かなツマミや酒をふーふーしながらいただくのが乙なオトナの冬の嗜みなのである。

その他にオススメなのもいくつか。
まずチマチマ肉の代表としては、ホルモンである。
スーパーで売ってるこてっちゃんがあれば最高で、これを炙ってチマチマと食う。
噛み切りにくいため、ゆったりとした時間にちょうどいい。
かぶりつきと正反対の"ゆっくり噛んで味わう"は冬ならではの味わい方である。

同じようなところでは、マグロなんかのカマもうまいので試してみて欲しい。
あまり見かけないがスーパーによっては激安で売られており、みつけたら買って冷凍している。

コレに塩をわっさりと塗りたくって、BBQ台でじっくりと焼く。
前の日に醤油とみりんを混ぜたものに漬けておいて照り焼き風にしてもいい。

じっくりと焼き、周りが少し焦げてきたくらいで、「熱っつ」と言いながら身をほじくる。
夏では「アイツ何やってんだ」であるが、冬では時間をゆっくりかけて味わえるので至福の時間である。

カリッとした表面の中からジュワッとした身が出てくる。
塩が足りなければ醤油を少し垂らしてもいい。
以前一緒に行った友達とつつき合って「同じカマを喰らった仲」として今も楽しくやらせていただいている。
1人でも複数でも冬なら美味しく楽しい。

と、そんなこんな申し上げたが、冬にBBQをやるなんて行動は、万人向けではないことはわかっている。
なので「さみーのに馬鹿だなぁ」と思うのが当然で、マネしなくて問題ない。

がしかし、冬の楽しみの1つとして知っておいて損は無いと思うのである。

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