誰かハゲ増してください

どーも、このタイトルを打ち込んでいたらハゲたオジ様が近くに来て、咄嗟に画面の明るさを暗くした奴です。

というわけで、スマホでポチポチと打ち込む筆(?)マメなおれ。
「コレを書くために生まれてきたんだ」的なのっぴきならない事情とか特になくて、ポワンと頭に浮かんだのが「ハゲ」という単語だったので書き出している。
(あ、オジ様どこか消えたよ)

男にとってハゲとはなるべく避けたく、通りたくない修羅の道なのではあるが、やはり遺伝子がイタズラしてきて、おっさんにもなると「あれ?こんなんでしたっけ?」と変貌を遂げてしまうことが往々にしてある。
昔イケメンと名を馳せたイケオジでも"選ばれし者"であれば容赦なく禿ノ原になっていくため、これはもう神とご先祖様に祈る、または呪うしかない。

かく言うおれは、父方、母方のじーちゃんが俗に言うツルッパゲであり、学生時代に授業で"隔世遺伝"を知った時から絶望している。
授業終わりの休み時間に友達が「どうしたの顔真っ青だよ」と心配してくれ、良い友人を持てたのが唯一の救いと思い込むようにしている。

ありがとう、あの時のオマエ。

そこから幾年、フサフサを10、ツルッパゲを0とカウントした時、おれの現在のステータスは7〜8と試算する。(甘め)
7ならまだ大丈夫じゃんと10は言うかも知れないが、10と9の間には戻ることのできない深い溝があり、キサマらの言葉に一喜一憂はしないと、おれを含め9以下の方々は思っている。

さらに9から先は加速度的に進行していくに違いなく、今が7でも明日には3になっているのではないかという恐怖と隣り合わせで日々を生きていかなければならない。
たまに0になる夢を見るくらいで、抜けていく我が愛しの毛根の方がフレディよりも余程ナイトメアである。

ちなみに、絶望のカウントダウンが始まった人々を仲間とは見ていない。
皆一様に現実に抗おうとするし、自分より進んだ者を見て「この人ハゲてんなぁ」と失礼ながら思う。
自分もこうなるのではと思う反面、自分はこうならないと強く願っているのである。

ある先輩から「タイには秘薬がある」と聞いており、先輩はそれを飲んで劇的に回復を遂げたという伝説を持っていた。
頭皮の砂漠、緑化成功である。

タイ赴任になった際に、絶対みつけだしてやるぜ!と、露出度高いねーちゃんがスマホいじりながら接客している怪しい薬屋を8軒くらい周り、帰国直前に残った金で買い漁ったくらいである。
結果はプラマイ0、辛めに見てマイナス?だったので、飲まなかったら既にツルピカだったと自分に言い聞かせ、購入を正当化している。

買い漁った薬も1年もしてなくなり、続いては別の大先輩から聞いた個人輸入である。
効いて欲しい箇所ではコレまたプラマイ0、辛めに見てマイナス?で、定期的に行く美容室では「前髪の分け目どうします?」を聞かれることがなくなり、自然とセンター分けにしていただくようになった。
ありがたい一方、ツラい。

そんな生えて欲しいところは音沙汰無いクセに、腕毛やケツ毛は異様に生えてくる。
こんなんですよと尻をパカっと見せることができないのが残念であるが、「いや、そこじゃねーんだよ」感が著しく、なんならケツ毛を生え際に移植してもらおうか悩むくらいのおぞましい事態に直面している。

「〇〇歳になったらあきらめる」と考えていても、おそらくその歳になったらあきらめられることはない。
フサフサの方々は恵まれていることをしっかり噛み締めて、生活していただきたい。

そしてハゲ始めた方々、仲間では無いけどお互いがんばりましょうと思ってもいないことを書いてみる。
(世の中全員ハゲろ!)

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