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📙#5 西洋菓子店プティ・フール 千早茜

千早ワールドに足を踏み入れて抜け出せなくなったきっかけの本。

甘いもの好きには堪らなく、美味しそうなスイーツがいっぱい出てくる。

章のタイトルがmenuみたいになっていて、
・グロゼイユ
・ヴァニーユ
・カラメル
・ロゼ
・ショコラ
・クレーム
なんともおしゃれだ〜

お店の名前にもなっている"プティフール"
「一口サイズの小さな菓子」と言う意味で、6つの物語がプテイフールそのものだった。

お菓子ってまさしく人生のよう。
甘かったり酸っぱかったり苦かったり時にはスパイス効いたり。でもひとついえるのは甘いものは人を幸せにするということ。

千早さんの書く、甘くビターなお話がとても好き。

📝
「これもできます、あれもできますって主張ばかりで寄りそっていない。お前自身も一緒だよ。怒るってのは突っぱねてるだけだ。甘くない菓子ってないだろ?甘さっていうのはな、人を溶かすんだよ。ほっと肩の力を抜けさせる。でも、ただ甘いだけなら馬鹿でもできる。相手の感じ方を想像して、旨みを感じさせる甘さをださなきゃいけない。」

巻末の岩柳さんとの対談もよくて
「小説とスイーツは、心の栄養になればいい!」
拍手。。
何度も読み返したくなる本。
装丁もとてもすてき。

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