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担当ちゃんと私⑩

ゴタゴタあったが速攻でメイクを直し終え、待ち合わせ場所まで急いだ。


その間も、

『俺、もう店ついてるよ〜〜』

「ごめーん、もうすぐ!!」

『早く来いよ〜〜』

「ごめんてば〜」

LINEでやりとりをしていた。


こんな不毛なLINEを打ちながらじゃなく、

目的地までしっかり歩かせてくれ・・・!!


今となってはだけど、なぜにこんなに振り回されていたのか。        仕事終わりで駆けつけてるのに、「お疲れ!」くらいあっても良かったんじゃないか??(泣)理不尽だし、マイペース!!・・・まあそれが、彼の魅力でもあるんだけどね。。


でも許す、

カッコいいから。 (カッコいいは『正義』)


・・・


待ち合わせの時間を10分弱、過ぎてしまった。


あともうすぐ・・・!のところで、

ドトール前に座り込んでいるシュッとした人影を発見した。


座り込んでいてもシュッとしてるとか“神”なので、

それが「担当ちゃん」だとすぐにわかった。


お店にいるときとは雰囲気が違った。

ヘアメしてなかったし、ジャケット無しの白シャツ姿だった。

鼻血が出そうだった。←


てゆーか、


「え!?ここ(店の前)で待ってたの!??」


「中に入ってて良いって言ったのに〜!」と言ったが、

彼は「うん、、」と返事をしただけだった。


スタイルの良い彼がこんなところに座って・・・めっちゃ目立つじゃん・・・ 捨てられた猫みたいじゃん・・・待たせてごめん・・・可哀想なことした・・・


「ごめんごめん遅くなって(汗) 中、入ろ? 何飲む??」


・・・


中に入ってわかった。

ドトールはキャッシュオン形式だから、店内に入るには自分でお金を払わなければならなかったのだ。


『俺、まだ全然売れてないから、悪いけど・・・同伴の飲食代は持ってね』


事前にそう言われていた。

たぶんそれが理由で、中に入れなかったのだろう。

そう思うと、本当に可哀想なことをしてしまったと思った。。そんなの、あとから請求してくれても全然構わなかったのに。。


・・・


あのとき、

ドトール前で猫のように待っていた担当の姿を


きっと、ずっと忘れない。



つづく








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