ソーシャルPM実践ワークショップ2021 第1回『ソーシャル課題解決に向けたデザイン思考&アジャイル実践WS』のご案内

みなさん、こんにちは。ソーシャル・プロジェクトマネジメント研究会の稲葉です。
2021/8/28(土)に【ソーシャルPM実践ワークショップ2021 第1回『ソーシャル課題解決に向けたデザイン思考&アジャイル実践WS】と題しましたワークショップを開催し、その講師&ファシリテータをしますので、そのご案内をします。

…と、定型文的な書き出しから始まりましたが、、まずタイトルが長いですね。
タイトルをざっと分解しても『ソーシャルPM』『ソーシャル課題』『実践ワークショップ』『デザイン思考』『アジャイル』…etcと、説明が必要な単語が色々と並んでいます。

この時点で『カタカナだらけでよく分からない』と思った貴方、もう少しだけ読んでくださいませ!

タイトルから推察して『どうせ、あれでしょ?「ダイバシティのあるクロスファンクショナルなチームでサイコロジカルセーフティを確保して、ブレインスト―ミングでチームのアイデアをイリサテイションし、リサーチとエビデンスからカスタマーのインサイトをアジャイルにサーチし、プルーフ・オブ・コンセプトがなんちゃら…」的なカタカナらだけの研修でしょ?』…と思った貴方!

ちゃんと日本語として成立した日本語で話しますので大丈夫です。
確かに定訳が無いカタカナはカタカナのまま、このワークショップの中でも色々出てきます。
しかし、日常的に使わないカタカナは一つずつ解説していきます。
初めて聞く単語でもご安心ください。

大事なのは単語を覚えることではなく、このワークショップから参加者の皆さんが何を体感でき何を持ち帰り、どう皆さんの明日からの活動に役立っていただけるかです。

■『ソーシャル課題』『ソーシャルPM』に関して
①ソーシャル課題とは
ソーシャル課題の定義は、深く掘り下げると長くなりますのでワークショップの中でお話ししますが、端的に要約すると『自分事として解決したいけど、簡単には解決できていない社会の問題』だと思います。

こう書くと、『別に私、社会貢献活動やってないけど参加して大丈夫ですか?』という声があがるかもしれません。
しかし、反社会的勢力でない限りは、企業は何かしら世の中の課題を解決してその対価を得ています。
行政も非営利法人も町内会などの任意団体であっても、事業を行うのはそこに解決する課題があるからです。

つまり、皆さんは何かしら『ソーシャル課題』の当事者だと思います。

②ソーシャルPMとは
ソーシャル課題を解決するプロジェクトのマネジメント(PM)です。
『ソーシャルPM実践ワークショップ』は、ソーシャルPMを行うための手法である『ソーシャルPM手法』を全4回のシリーズで体感するワークショップです。

こう書くと、「私、別にプロジェクトマネジャーじゃないけど大丈夫ですか?」と思う方がいるかもしれません。

大丈夫です。
『プロジェクト』の定義は学説的にはありますが、あえてザックリ言えば「価値ある目的を実現するための活動」だと思います。
そして『マネジメント』定義も学説的にはありますが、ギチギチに『管理すること』ではありません。
こちらもあえてザックリ言えば『何とかすること』です。

つまり、『ソーシャルPM』とは、『ソーシャル課題を解決するための活動をいい感じに何とかすること』です。
活動の中での役職名は関係ありません。メンバー一人一人が活動をいい感じに何とかするためにできることがあります。


■『実践ワークショップ』に関して
『ワークショップ』とは『創ることで学ぶ活動』と言われます。
もう少し砕いた言い方をすれば、『単に座学で知識を得るだけではなく、学んだことをもとに実際に頭と口と手を動かす経験を体感して、明日からの活動に活かせるものを得る活動』だと思います。

つまり、ワークショップの中で『実践』することで得たものを、現場での『実践活動』に活かすための場です。

こう書くと『ソーシャルPM手法をワークショップで学べばソーシャルPMが出来ますか?』という声が挙がるかもしれません。
単にツールや技法の『知識』を得ただけではソーシャルPMには繋がらないかもしれません。

しかし、このワークショップを通じて得た考え方や視界の広がりが明日からの皆様の活動を変えるかもしれません。

このワークショップを通じて皆様自身の実践活動の在り方を創り上げる『創るワークショップ』の時間を皆様と一緒に創り上げたいと思います。

■『デザイン思考』に関して
さて、ようやく講義内容です。
『デザイン』という言葉から「私、絵心ないです」「そういうのは芸術家がするものではないのですか?」と思う方がいるかもしれません。
それはデザインではなく『アート』です。

アートとは自己表現のことです。
それに対してデザイン(Design)とは「設計する・企画する」という動詞です。
『デザイン思考』とは『人々の心や行動を観察し、社会課題を読み解き、あるべき姿をかたちにする思考方法』です。

もっと砕いた言い方をしますと、『一流のデザイナー』とは『社会に対する問いを設定し解決する人』です。
多くの偉大なるデザイナーたちの、社会に対する問いの立て方と解決の仕方にはその人たち独自のセンスや積み上げたノウハウやスキルがありました。

私のような凡人でも一流のデザイナー考え方・やり方を再現できるように言語化したものが『デザイン思考』です。


■『アジャイル』に関して
アジャイル(Agile)とは『素早い・迅速な』という意味です。
しかし、人の作業速度が急に何倍にも素早くなるわけではありません。
残念ながら我々はスーパーサイヤ人にはなれませんし、悪魔の実も食べられませんし火の呼吸や水の呼吸も使えません。

では何が『素早い』のでしょうか。

それは失敗に素早く気づくことです。

何か新しい活動をするとき、答えが初めから分かってはいない活動をするときは、『この通りにすれば必ず成功する』という、絶対に遵守すべき計画はありません。
計画は立てますが、それはあくまで仮説です。

ソーシャル課題解決の活動も、はじめから『答え』があるわけではありません。
デザイン思考で課題を見出し、問いを立て解決策を考えても、その問いと解決策はスタート時点では仮説です。

計画を遵守することを優先し、活動の最後の方で問いの立て方や解決策が違うことに気づいたら、その分だけ手戻りが多くなります。

失敗は悪ではなく、むしろ早く失敗に気づけたことを歓迎する。
素早く失敗に気づき素早く軌道修正する在り方が『アジャイル』です。


■このワークショップで伝えたいこと・得られること
皆さんは、本業やあるいは本業以外のソーシャル活動でこんな経験をしたことはありませんか?

・無難に『置きに行った』成果物を作成し、確かに何も間違ってはいないが何も新鮮味や面白みもなければ、顧客にとって新しい価値も発見も創り出せなかった。
・逆に、斬新なアイデアを出そうと大勢を集めて『自由な発想』を引き出そうとしたが収拾のつかない混沌とした状態になり何も決まらなかった。
・計画通りに進めたが、プロジェクトの終盤になり『欲しかったものはこれじゃない』と言われ、やり直しのために毎日睡眠時間を削って対応した。

どれも、私は本業でも本業以外のソーシャル活動でも経験があります。

そんなときにこそ、デザイン思考の問いの立て方と解決策の探し方の考え方、そしてアジャイルの素早い軌道修正の仕方とチームの在り方の考え方が役に立ちます。

今回のワークショップは、私自身が実体験を踏まえ皆さんにお伝えしたい内容です。

そして、デザイン思考とアジャイルの考え方は私自身の世界の見え方とキャリアにも影響を与えました。

ここで言う『キャリア』とはキャリア学で言う『キャリア』であり、単に仕事上の話だけではなく人生そのもの轍の話です。

『キャリアデザイン』という言葉がありますが、自分の人生のデザインは、自分自身深く掘り下げ、そして自分を取り巻く環境を観察し、自分への問いを立てることです。

しかし、どれだけ計画しても人生は計画通りには進みません。
人生は多くの偶発性に満ちています。

私のここまでのキャリアも決して計画通りの順調な轍ではありませんでした。
自分自身の人生を考える上でもデザイン思考の考え方と、偶発性や環境変化を機会として歓迎し失敗に素早く気づいて軌道修正するアジャイルの考え方は、私の『キャリア・サバイバル』にも大いに役立っています。

今回のワークショップでは、1日という限られた時間ですのでデザイン思考とアジャイルという大きな海の中の一部しかお伝え出来ません。
しかし、デザイン思考とアジャイルの大事なエッセンスをお伝えしたいと思います。

ぜひ一緒にデザイン思考とアジャイルの世界を体感しましょう。


■今回のワークショップのスタイル
講義と演習を交互に行います。
演習は『創る』ための体感と実践の時間で、当日で会う一期一会のチームでアウトプットを創り上げるワークの時間です。
演習を行うには土台となる知識が必要ですので、その知識部分を講義でお伝えします。

今回はCOVID-19への対応でZOOMを使ったオンラインで行います。
ソーシャルPM研究会としては初のオンラインワークショップですが、これは私たちがオンラインツールの操作に疎かったからではありません。

ただオンラインで講義を行うだけなら2020年も開催できたかもしれません。

しかし、例年参加者の皆様に好評をいただいているソーシャルPMワークショップを、オンラインでもリアル同様の価値提供できるか?オンラインをリアルの下位代替品にせず、オンラインだからこそ提供できる価値は何か?

そうしたオンラインでのソーシャルPMワークショップの設計(デザイン)に1年を要しました。

その間、私自身も色々な場でオンラインでの研修・ワークショップを行いました。
PMI関連でも、PMI日本支部「SDGsスタートアップ分科会」の代表として2020年に多くの企業・行政・学校・NPO等にオンラインワークショップを提供しました。
また、PMI日本支部も後援する『SDGsオンラインフェスタ』の主催として2020年から4回イベントを開催し毎回500人以上の方に参加いただきました。

多くのソーシャルな場でのオンライン活動と試行錯誤を経て、どのようにすれば価値あるソーシャルな場をオンラインで提供できるか?どうすればオンライツールを使い慣れていない方にもリアル同等以上の場を提供できるか?
…そうしたことを1年以上考え、実践し、満を持してご提供するオンラインワークショップです。
ぜひお楽しみにしてください。

開催概要
・日時:2021年 8月28日(土)9:00~18:00
・場所:オンライン(ZOOM)
・参加費:3000円
・申し込み方法:▼下記申し込みサイトから▼
 https://pmi-japan.eventos.tokyo/web/portal/426/event/3171/
・講師:稲葉涼太 https://www.facebook.com/ryota.inaba.7

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