見出し画像

【活動レポート】PMIロンドン講演〜コロナ禍のいま、振り返る〜

Policy Owner の安水大介です。London School of Economics and Political Science(LSE)に留学中の昨年12月に、光栄にも在英国大使館主催の2つのセミナーにPMIのメンバーとして登壇をさせて頂きました。

1.How can we handle access, data and analysis?

画像1

1日目のセミナーは、在英日本大使館内にある非常に厳かな会場にて「How can we handle access, data and analysis?」というテーマで開催され、アカデミアからはオックスフォード大学、ロンドンビジネススクール、オーストリア大学、レディング大学等の高名な先生、日本からはマネーフォワードFintech研究所長の瀧俊雄さんやPMI Legal CommunityのLegal Advisory Boardである落合孝文先生も登壇されました。

画像2

このようなそうそうたるメンバーにて金融や医療等の様々な領域におけるデータの価値やさらなる利活用によるイノベーションの促進についてディスカッションされる中、私も僭越ながら大学院の研究のテーマである公的機関の保有するデータの二次利用や同意取得の課題等についてコメントをさせて頂きました。

これに関連して、フロアより産官学等のステークホルダー間のサイロを壊すにはどうしたらよいか?という質問をいただき、感染症の流行の際に研究から得られる質の高いデータや成果を遅滞なく誰でも利用できるようにdata sharingをすることの重要性を例に示しながら、非常に初歩的ですが、大きな目的やヴィジョンを共有することが大事と回答し、納得頂けました。 (https://wellcome.org/press-release/sharing-research-findings-and-data-relevant-ebola-outbreak-democratic-republic-congo)

この当時は、新型コロナウイルス感染症の世界的な流行など想像もしていませんでしたが、ここで行った議論は新型コロナウイルス感染症対策にもつながる話だったと振り返って思うところです。

2. Social policy making for next 50 years

画像3

2日目はケンジントンストリートに面したJapan House Londonという日本文化を発信するアンテナショップにて「Social policy making for next 50 years」というテーマで登壇させて頂きました。

参加者は1日目に比べると少なめではありましたが、その代わりお昼時にクッキーを食べながらアットホームな雰囲気の中、適宜質問を受けながらゆっくりとPMIの取り組みや英国の保険医療を提供するNational Health Service (NHS)のデジタル化について発表をさせて頂きました。

意外に知られていないのかNHS Digital の設立やNHS NumberというユニークIDを用いた医療提供体制、スタートアップとの協業により実施されているスマートフォン等を用いた遠隔診療については参加者の関心の高いトピックでした。

この話も改めて考えてみると、まさに今、日本国内にて進められているデジタル庁の設立、マイナンバーの利活用そして遠隔診療の解禁に関連する話であったと思っております。

3. What we need to learn from the UK

画像4

画像5

英国は、古いものと新しいものが見事に調和されていると私は感じます。例えばロンドンで生活するにはなくてはならないロンドン地下鉄は1863年に開業しました。日本はまだ江戸時代です。そんな地下鉄の線路は今も使用されていますが、その駅のゲートはすべてオイスターカードというICカードに対応しています。

建築物に関しても、(もちろん日本の木造建築と違って石造りということもありますが、、)見た目は堅牢な100年以上前の建物なのに、中はモダンなコーワーキングスペースだったりします。私の所属するLSEのキャンパスもそうです。

画像6

英国は伝統を非常に重視しつつも、新しいものを素早く取り入れる文化があり、またそのこと自体が仕組化されております。それは医療、都政政策、芸術等様々な分野において言えることで、既存の制度(Policy)と新しいテクノロジー(Technology)、そして文化(Culture)を時代に合わせてチューニングし、バランスを取ることで絶えずイノベーションを起こし続ける、これこそが英国の強みであり、我々も学ぶべきことがたくさんあると私は考えます。

画像7

昨年の今頃は、当り前のようにビールを片手にパブで談笑できていましたが、現在、ロンドンではロックダウンが導入され感染制御という点では厳しい状況にあります。しかしながら、この国難もきっと様々な方略を用いて乗り越え、再びロンドンのパブで楽しくビールが飲める日が来ると信じています。

今回の登壇は、PMIの取り組みを国外にも認知してもらう非常によい機会となりました。このような貴重な場をご用意いただいた在英日本大使館一等書記官の片岡修平さんに感謝したいと思います。

Public Meets Innovation Policy Owner  安水大介

0707 PMI投影スライド

心臓血管外科医として地方病院や大学病院等で勤務。
臨床医として勤務していく中で外科教育のあり方や医療政策等の課題を認識し、2017年より厚生労働省に入省。入省後は主に臨床研究、産学連携の推進、医療データに関する政策に従事した。現在は、London School of Economics and Political Science、シカゴ大学公共政策大学院に所属。
在英国日本大使館主催「Seminar for Japanese Business Research」、PMIロンドンセミナーに登壇著書に「医師として知っておくべき マネジメントとリーダーシップの鉄則 24の訓え:共著、2017年」、「心臓血管外科専攻医・専門医必修! Off the Job Trainingテキスト:共著、2018年」、「キャリア教育に活きる! 仕事ファイル:共著、2018年」がある。

この記事が気に入ったら、サポートをしてみませんか?
気軽にクリエイターの支援と、記事のオススメができます!
ありがとうございます! よろしければシェアもお願いします!
10
ミレニアル世代を中心とした国家公務員、政治家、弁護士などのパブリックセクターとスタートアップや研究・教育機関のイノベーターらが協働し、日本が抱える社会課題に 対してイノベーションがどのように社会に機能・実装しうるかを考えるコミュニティ。HP: https://pmi.or.jp/